リビングや書斎、クローゼットにキッチンと、家中の収納場所を覗いてみれば、なんとなく捨てられずにとっておいた物、いつからそこにしまってあったのかわからない物など、余剰品がたくさんあるはずです。
必要ではない物を処分することが、スッキリと暮らすための基本中の基本。とはいえ、それならばと不用意に捨ててしまうのは、ちょっと待って! あなたがいらない物、実は高く売れるかもしれないのです。
近くのリサイクルショップに出すのは、重くて面倒だったり、人目が気になったりするかもしれません。そこで活用したいのが、昨今話題のフリマアプリ。近年はさまざまなサービスが登場しており、“ネットで売る”のがとても簡単になっています。こういったフリマアプリを活用して、役目を終えた物を売れば、部屋も気分もスッキリする上、懐もほっこり! まずはオススメのアプリと、それぞれの特徴を紹介しましょう。
ユーザー数うなぎ上り。出品数もピカイチの総合系
メルカリ
2013年にサービスがスタートしたメルカリ。日本国内では、4年間ですでに5000万ダウンロードを数えるほどになっていますから、屈指のフリマサービスといえるでしょう。毎日100万点を超える商品が出品され、出品するユーザーは男女を問わず、ジャンルも幅広いことから、フリマサービスの総合ポータルサイト的な存在になっています。また、売れた商品の半数以上が、出品からなんと24時間以内で成約していると公式HPでも発表されています。出品側が値段を設定できますが、コメント欄からの値引き交渉も頻繁に見られるので、出品する際はいくらまでなら値引き可能かをあらかじめ決めておいたほうがよさそうです。
販売手数料無料! ファッション/コスメが充実
フリル
現在は男性向けの商品も扱っていますが、元々はレディースファッションに特化していたこともあり、女性ユーザーが多いのが特徴。出品アイテムとしては、ファッション、コスメ/美容、キッズ/ベビーなど、やはり女性向け商品が強い傾向にあります。2016年10月より(終了時期未定)、販売手数料が無料になっています。その分、ほかのフリマサービスよりもお得に売り/買いができるのが最大の魅力です。フォロワー機能があるので、人気の出品者はリピーターを集めてさらなる利益を上げるチャンスも。早いもの勝ちでなく、出品者が購入者を選べる「購入申請」も設定可能。
ハンドメイド好きが集う作家性の高さで人気
ミンネ
もっとも特徴的なのは、ハンドメイドに特化したサービスであるということ。手作り・クラフトを「買いたい人」と「売りたい人」をつなぐサービスであるため、「商品」ではなく「作品」、「出品者」ではなく「作家さん」というスタンスでサービスが運用されており、屋外のマーケットのように手作りの作品ばかりが並んでいます。作家数は 19万人以上、作品数 230万点以上、アプリダウンロード数 500万以上(2016年2月18日時点)。ハンドメイド作品を売りたい/買いたいなら、間違いなくココです!
本を早くお得に売り/買いしたいならココ
ブクマ!
こちらはコミックやビジネス書籍など、本に強いフリマアプリサービス。大きな特徴は、本の裏表紙にあるISBNコードといわれるバーコードを読み込み、あとは 売りたい価格・状態を選ぶだけでOKという手軽さ。商品紹介を書く手間もないので、「最短10秒で出品!」のキャッチコピーも納得です。フリマ形式なので、古本屋に買取ってもらうよりも高く取引きできる可能性があるのも魅力。自分が買いたい時は最安値の出品表示もされるので、本を安く手に入れたい人にも便利です。
ネットで売るには工夫が必要。フリマアプリ出品のコツ
フリマアプリの始め方は簡単。とはいえ、売れるか売れないかの分かれ道は、出品するときにわかりやすく商品紹介できるかで決まるといわれています。つまり、フリマサービスは写真や文章が決め手。だからちょっとした工夫を知って実践すれば、出品早々に売れたり、期待どおりの値段で売れたりも夢ではありません。そこでココでは、メルカリでの出品をシミュレーションしながら、より実践的なフリマアプリ活用のコツをご紹介します。
※実際のフリマサービスでは買い手がつかないこともあります
1.写真 / 触って確かめられない分きれいな写真でアピール
実際に手に取って見ることのできないネット上で商品を売りたい場合、写真の印象は特に重要。売れるか売れないかは、写真で決まる! といっても過言ではありません。だから見た目よく、わかりやすく、詳しく、撮影に工夫を凝らすことが大事なのです。メルカリの場合、出品1商品につき、写真は最大4点を掲載できます。書斎の引き出しの奥に眠っていそうなペンを例に、撮影のコツをまとめてみました。
全体の形を見せつつ箱入りで保存状態のよさをアピール
キャップを取ったペン先の状態もしっかり見せる
書き味を決定づけるペン先はアップで撮影
使用済みの場合はごまかさず申告
メルカリの場合、写真掲載は4枚まで
2.タイトル(商品名)/ ネットフリマは検索が命。検索ヒットする工夫を
せっかくネットフリマに出品しても、商品を見つけてもらわなければ売れません。ブランド名が有名な場合は、商品名だけでなく、ブランド名も入れると検索でのヒット率があがります。探している人が英文表記とカタカナ表記のどちらで検索するかわからないので、ブランド名は両方の表記で入れましょう。文字数が可能なら、検索されそうなキーワードもタイトルに入れましょう。
ブランド名をしっかり入れ、英文・カタカナ両方で表記
3.説明文 / 商品説明は細かく、具体的に、ごまかさずに!
商品説明はショップ店員のセールストークと同じ。ブランドや質感、ペンなら書き味もしっかりアピールしましょう。画像では伝わらない部分こそ、細かく、具体的に、ごまかさず書くように心掛けましょう。「限定モデル」などレア度もしっかり書くと、高額で売れる可能性が高まります。
どんな商品かしっかりアピール
実際に出品すると、このように表示されます
説明文の最後は購入を後押しする殺し文句を!
出品方法をマスターしたら早速、引き出しや押し入れ、クローゼットなど部屋の中に眠っているお宝を探し出して、フリマアプリへ。あとは実際に売り買いして楽しみながら、自分なりの成功方程式を見つけてみてください。あなたにとっては価値がなくなってしまったものでも、別の価値を見出してくれる人が、ネットで検索しているかもしれません!
取材・文・撮影=n.プロジェクト