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“ビニ傘”はもう使い捨てにしない!デザイン傘からロイヤル御用達まで、
自慢したくなるビニール傘

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本来のビニール傘は高級品? ロイヤル御用達の高級ビニール傘

ビニール傘が初めてつくられたのは、昭和33年。日本の傘メーカーであるホワイトローズが手掛けたものでした。発売当初は貴重品で、雨で傘の布地が色落ちしないことや防水性に着目してビニール素材の傘が開発されていました。材料や構造にこだわり、丁寧に作られている高級ビニール傘は、今も健在。皇族の公務や選挙活動などで愛用されています。

 

ビニール傘のパイオニア「ホワイトローズ」の3モデル

2018年、赤坂御所での秋の園遊会での天皇皇后(当時)両陛下。「ホワイトローズ」の傘を使われています。
2018年、赤坂御所での秋の園遊会での天皇皇后(当時)両陛下。「ホワイトローズ」の傘を使われています。

・上皇后・美智子さまもご愛用の気品あふれる「縁結」
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ホワイトローズ 「縁結(えんゆう)」
8800円(税込)
ビニール傘のパイオニア・老舗ホワイトローズ の「縁結」シリーズは、3枚重ねの生地で、雨のベタつきでビニール生地がよれる心配がありません。ゴールド、シルバー、ピンク、ネイビーのエレガントなカラー展開の上質なビニール傘です。雨の日でも顔が隠れないこともあり、上皇后美智子さまの御公務でも利用されています。

すべてにポリエステルサテン生地の収納袋が付いています。上司や親へのギフトとしても喜ばれそうです。生地の破損や故障時には、修理が可能なので、長く使い続けられます。使用後は収納袋に入れて持ち運べば、濡れた傘を使い捨てのビニール袋に入れる必要もありません。
すべてにポリエステルサテン生地の収納袋が付いています。上司や親へのギフトとしても喜ばれそうです。生地の破損や故障時には、修理が可能なので、長く使い続けられます。使用後は収納袋に入れて持ち運べば、濡れた傘を使い捨てのビニール袋に入れる必要もありません。

・アウトドアに最適! コンパクトで丈夫なホワイトローズ 「ピッコロ」
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ホワイトローズ「ピッコロ」
8800円(税込)
皇族御用達のホワイトローズが手掛けるこちらのビニール傘は、傘を開いたときの直径が84cmのコンパクトなアウトドア用。傘骨にはグラスファイバー素材を使い、軽くて丈夫なので、トレッキングやハイキング時の雨対策用に作られました。透明の生地なので、視界は常に良好。そして、ホワイトローズ独自の製法「逆支弁」により、強風に煽られても傘が裏返りにくくなっています。

閉じれば長さ62cmのスリムな棒状になるので、リュックの隙間に入ります。ハンドル部分にはコイルがあるので、手首に通して使えば、強風でも傘が飛ばされません。肩にかけられるベルト付きの収納袋付き。すべて同一価格。
閉じれば長さ62cmのスリムな棒状になるので、リュックの隙間に入ります。ハンドル部分にはコイルがあるので、手首に通して使えば、強風でも傘が飛ばされません。肩にかけられるベルト付きの収納袋付き。すべて同一価格。

・父の日のプレゼントにおすすめ! 和装やスーツ姿に映える男性用
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ホワイトローズ 「かてーる16桜」
1万1000円(税込)
ビニール生地部分はオレフィン系多層フィルムを使用し、丈夫でありつつも透明度が高く、クリアな視界をキープできます。16本の骨組で傘を丈夫に保ちつつも、グラスファイバー素材なので、軽さと強さを確保。中心の棒は白樺で、持ち手は天然木の皮付き桜材です。

ブラック、ネイビー、オリーブの3色展開。落ち着いた色味とストライプ柄が大人好みのデザインです。すべて同一価格。

 

女王がオーダーした英国ブランド「フルトン」

「ロイヤル・アスコット」で自ら「フルトン」の傘をさすエリザベス女王。
「ロイヤル・アスコット」で自ら「フルトン」の傘をさすエリザベス女王。

・エリザベス女王御用達! ふんわりとしたドーム型のフルトン「バードゲージ」
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フルトン「バードゲージ1シルバー」
6050円(税込)
1956年、アーノルド・フルトンという傘の技術者がイギリスで始まった「フルトン」は、王室御用達のレイングッズメーカー。女王エリザベス2世陛下から、雨の日でも姿が見えやすいビニール製の傘を注文されて作られたのが、鳥かごのようなドーム型の「バードゲージ」シリーズです。丸く深いシルエットで、肩に雨がかかりにくいのが特徴です。

ライン状にカラーの入ったシンプルなタイプ以外にも、写真左のような全体に花柄をあしらったものや、写真右のような全体にグラデーションカラーをあしらったものなど、豊富なデザインのラインナップがあります。価格は6600~7700円が主流。
ライン状にカラーの入ったシンプルなタイプ以外にも、写真左のような全体に花柄をあしらったものや、写真右のような全体にグラデーションカラーをあしらったものなど、豊富なデザインのラインナップがあります。価格は6600~7700円が主流。

 

お気に入りの布傘を選ぶように、ビニール傘にもこだわりのチョイスができると、雨の日のおでかけが楽しくなります。ホワイトローズの高級ビニール傘シリーズのような専用カバー付きのものを使えば、濡れた傘を入れる使い捨てのビニール袋が不要になるので、余計なゴミが発生しません。

大切に使いたいビニール傘を選択することで、「良いものを大切に、丁寧に手入れをして長く使いたい」という気持ちになれますね。それはまさに、日本人が昔から大切にしてきた心や精神性。そんな気持ちを後世に受け継いでいきたいものです。今年の梅雨は、愛着のわくビニール傘を手に入れてみませんか。

Profile

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サエラ 代表取締役社長 / 山本健

1977年台湾の貿易商社に勤務の後、台湾で洋傘製造工場設立。1991年、洋傘製造販売を目的に株式会社サエラ設立。2017年、「SDGs(エスディージーズ)」の2項目の目標達成を可能にしたサスティナブルなオールプラスチックビニール傘「+TIC(プラスチック)」の製造販売を開始。2018年、「+TIC(プラスチック)」がグッドデザイン賞を受賞。2019年にはコンビニエンスストアという広域販売が可能な「+TIC LITE」を開発、より低価格でエシカルな傘の普及を実現。ビニール傘の普及とともにエシカル消費拡大への活動を行っている
サエラ https://www.caetlaltd.co.jp

 

取材・文=今井美由紀(Neem Tree) 写真提供=AFLO