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からだにも心にも効果抜群!働き世代こそ「ウォーキング」すべき理由と
おすすめシューズ

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近年、若年層の間でも「ウォーキング」を楽しむ人が増えています。以前は、膝に負担がかかるとランニングを躊躇する中高年に、無理せずできるフィットネスとして支持され、20〜30代にはランニングの方が人気だったのですが、コロナ禍以降、状況が変わりつつあります。スポーツシューズメーカーからも、若者向けのウォーキングシューズがリリースされたり、通勤時に履くシューズに体を整える機能をもたせたりといった取り組みが続々。

「90歳になってもハイヒールの履ける人生を」というスローガンを掲げ、6万人以上にウォーキング指導をおこなう日本DFWALK協会代表の山口マユウさんに、ウォーキングの効果から最新のウォーキングシューズまで教えていただきました。

20代の2人に1人はウォーキングが習慣化!
若い世代の人気が高まる理由とは?

ニューバランスジャパンが、2022年7月29日〜7月31日に全国の男女25歳〜49歳600人を対象に行った調査

「ウォーキング」とは、健康増進や生活習慣病予防のためなど運動を狙って歩くことに加え、趣味としての散歩、意識しての徒歩移動の選択などを指します。ニューバランスジャパンの調査によると、20代の2人に1人が「月に一回以上習慣的にウォーキングを行っている」と回答。ウォーキングが若者に浸透してきていることを山口さんも実感しているそう。

「4〜5年前頃から、ウォーキング指導を受けにいらっしゃる方の年齢層が若くなっています。スニーカー女子を意味する“スニ女”という言葉も生まれました。健康寿命を上げるために、政府や大手企業がスニーカー通勤を推奨し始めたことも影響しているでしょう。

以前は根強かった『足をきれいに見せるならパンプス』という概念が、『足や健康のためにはスニーカーが一番』と浸透してきたのがうれしいですね。私のスクールでも、『90歳になってもヒールを履くために、移動はスニーカーでしましょう』とお伝えしています」(日本DFWALK協会代表・山口マユウさん、以下同)

「また、ウォーキングシューズのデザインがかわいくなったことも大きな要因だと感じます。20年前は、ランニングやゴルフウェアは全身カラフルで可愛いのに、ウォーキングファッションは野暮ったく、ウォーキングシューズの色は黒、茶色、ベージュ、レンガ色くらいしかありませんでした。以前スポーツショップにしか置いていなかったスニーカーが、今では女性のファッション売り場にもあり、カラフルなスニーカーを購入できるようになりましたね。こうした背景が、若者にウォーキングをするよう後押ししているようです」

【痩せる・引き締まる・きれいになる】+【体の基礎が整う】
女性にうれしいウォーキングの効果

山口さんによると、ウォーキングの効果は【痩せる・引き締まる・きれいになる】の3点に加え、【体の基礎が整う】ことが挙げられるそう。ウォーキングは、筋トレやハードなスポーツに比べ、効果を実感しにくいと思う人もいるのでは? そんな思い込みを覆す驚くべき効果を教えていただきました。

1.痩せる

「アメリカの研究では、1日30分以上歩くと基礎代謝が上がり、食生活は変えなくても太らないという結果が出ています。30分で歩ける距離はだいたい2kmです。1日30分以上歩いた上で食生活も見直したり工夫をすれば、必ず痩せるということになります。また、女性の歩くスピードは平均時速3kmですが、おしゃべりが好きな女性におすすめなのは、お友達と一緒に時速5kmで歩いてみること。強度が上がるので痩せやすくなります。時速5kmまでだったらおしゃべりを楽しみながら歩けるんですよ。それ以上の速さになると本気のスポーツ系のウォーキングになるので、おしゃべりは難しいですね」

2.引き締まる

「ウォーキングには、ただ痩せるだけでなく、体を引き締めて理想の体型を手に入れることができるメリットがあります。引き締めるためのウォーキングの3つのポイントと効果は以下の通りです」

■ 引き締めるためのウォーキングのポイント

POINT1 後ろの足の足指で地面を蹴って進む

「片方の足を前に出してかかと着地をする直前のタイミングで、後ろの足をぐっと踏み込んで地面を蹴る力で前に進むようにします。歩幅も広がり、運動量も上がります」

POINT2 腕を真後ろに引く

「腕を真後ろにしっかり引き込んで歩くと歩幅を広げる助けになります。また、上半身のトレーニングにもつながります」

POINT3 一本線上に足を出す

「足を一本線上に出して歩くようにしましょう。内ももとお尻を意識できるので、骨盤を支えている内転筋、骨盤と連動している下腹の筋肉まで使って歩くことができます」

■ 正しい歩き方によって得られる引き締め効果

【ヒップアップ】
「後ろの足指で地面を蹴ることでヒップアップ効果が期待できます。お尻からグッと足を前に持っていくことで、お尻の筋肉に力が入ります。前の足の体重が足の甲に乗るところまでいっても、後ろの足をギリギリまで地面か離さないようにする。そうすると、一歩ごとにお尻の筋肉がポコッポコっと動き、ヒップアップにつながります。お尻が上がることで足の長さも出ます。逆に力を抜くとお尻の幅が出てしまい、同じ服を着ていても太く見えてしまうので注意が必要です」

【美脚】
「ウォーキングには、美脚効果もあります。ヒップが上がることで足が長く見えるということもありますが、後ろの足指で地面を蹴って歩幅が広がると下半身の運動量が増えるので、蹴り込んでいる後ろの足のヒップライン、太ももライン、ふくらはぎ、足裏まで足全体が使われて引き締まります。また、足を一直線上に出すことで、体の軸が内側に戻り、内ももを鍛えることができます」

【ウエストのサイズダウン】
「クラシックバレエやソーシャルダンスの動きは重心がほとんど上の方にあります。ウォーキングも同様に、姿勢を正して上へ持ち上げられるベクトルと、足指で下へ蹴り込むベクトルとで引っ張り合うので、ウエストまわりがすっきりします。どこも意識せずになんとなく歩くと、外側にベクトルが働いてももとふくらはぎの外側が発達して足が太くなり、内側がやせ細ったりぜい肉がついて体型が崩れたりしてしまうことがあります。一本線上に足を出すことを意識することで、内ももとお尻に力が入り、骨盤を支えている内転筋、骨盤と連動している下腹も使えるため、下腹もぺったんこになる効果が期待できます」

【二の腕痩せ】
「一歩ごとに腕を真後ろにぐっと引き込んで歩くことで、二の腕の運動になり、引き締まります」

3.きれいになる

「実は、ウォーキングは一瞬で痩せ見えを叶えます! 普段私たちは、頭から全身の重さを全部、膝や足裏で受けてしまいがちです。上半身は腹筋と背筋で支え、胸襟を開いて下腹に力を入れてお尻を閉めて歩くことで、2kgくらいは痩せて見えるのです。例えば、服を買いにショピングモールに行けば、試着のためにフィッティングルームに入りますよね。新しい服を着て鏡を見るときって、自然とシャキッとした姿勢になる。きれいに見せるためにはこうした姿勢をしたほうがいいと私たちはわかっているので、その姿勢を日常的におこなえばいいだけです。

そして、正しい歩き方でウォーキングを継続して体が引き締まってくると、周りからの声も変わります。『最近痩せたね』『スタイルが良くなったね』と言われると、結果が出ていることを実感し、気持ちもワクワクして、心にも体にも好循環が生まれてきます。女性ってあれもこれも欲しい『欲張りちゃん』だから、それを全部叶えてくれるのがウォーキングかもしれないですね。通勤は一人で黙々と歩く、ショッピングは友達と一緒に姿勢を正して『モデル・タレント気分で歩こう』と決めるなど、わざわざウォーキングをしに出かけなくても、日常の中できれいになることができます」

4. 体の基礎が整う

「痩せる・引き締まる・きれいになるの他に、歩いて基礎代謝が上がり血行が良くなることによって、全体的に健康な体に整っていきます。主に期待できる効果をご紹介します」

【肩こり解消】
「腕をまっすぐ後ろに引いて歩くことで、二の腕の筋トレ効果があるだけでなく、肩甲骨まわりのコリが解消します。凝り固まっている人は腕を後ろに引くたびに『ゴリッゴリッ』と音がしますが、だんだん『コリッコリッ』という音に変わって軽やかになり、最終的には音が鳴らなくなります。そうすると、肩まわりが楽になってきます」

【思考力アップ】
「腕を後ろに引いて歩く効果として、大胸筋を開くために脳への酸素供給がアップすることも挙げられます。脳に酸素が行き渡ることによって集中力が高まり、サクッと仕事を終わらせて遊びに行けるようになると思いますよ」

【体温や血圧が正常値になる】
「ウォーキングスクールのお客様の声から、体温や血圧が正常値になったという声もよく聞きます。歩くことで基礎代謝が上がるので、低体温だった方の体温が上がったり、高血圧・低血圧の改善が期待できます」

【冷え性の解消】
「下半身の中で一番大きな筋肉である太ももまわりをしっかり動かして基礎代謝が上がると、冷え性の解消につながります。足で地面を踏みしめて歩くと、第二の心臓と呼ばれるふくらはぎのポンプ運動も起こるため、血流が良くなることも冷え性を改善する要因ですね」

ウォーキングのメリットと正しい歩き方をマスターしたら、ウォーキングシューズについても知っておきましょう。ヒールの低いパンプスやスニーカーでも歩けますが、ウォーキングシューズを履いたほうがいい理由は? さらに、ウォーキングシューズの最新モデルにも注目です。