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	<title>音楽 | @Living アットリビング</title>
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	<description>家と暮らしにまつわること、全部。学研グループのメディア事業会社、ワン・パブリッシングが企画運営し、インテリアやグルメ、話題の人や注目のモノなどさまざまなジャンルから、暮らしが快適になる知恵と、毎日がちょっと特別な時間になる情報をお届け。「自分らしく、心地よい暮らし」をサポートします。</description>
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		<title>「レコード」が見直される6つの理由と今聞きたいおすすめ名盤リストを数千枚のレコードを所有する音楽ライターが解説</title>
		<link>https://at-living.press/culture/42274/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[鈴木翔子]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 30 Dec 2024 03:45:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[CULTURE]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>
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					<description><![CDATA[ストリーミングサービスで音楽を聴くのが当たり前になっている一方、ここ最近、世界的にアナログレコードの人気が再燃しています。その理由から、レコードの魅力、初心者におすすめの曲まで、音楽ライターが解説します。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>音楽は今や、SpotifyやApple Musicといったサブスクリプション型のストリーミング（配信）サービスで楽しむのが一般的。その一方で、意外にも世界的にアナログレコードが復活の兆しを見せ、新たなブームとなっているのをご存知でしょうか？</p>



<p>CDの普及にともなって一時は“絶滅”の危機に瀕していたアナログレコードですが、<strong>ここ数年の間に販売枚数は急激に上昇</strong>。幅広い世代のさまざまなアーティストがアナログレコードで新作をリリースしている上、CDすら買ったことのないような若い世代の音楽ファンまでもがアナログレコードに注目し、さらに<strong>昔の音楽を求めて中古レコードの人気も高まっています</strong>。</p>



<p>なぜ人々が再びアナログレコードに惹かれているのか？ 長年アナログレコードを愛聴し続け、今も自宅に数千枚のレコードを所有するという音楽ライターの大前 至（おおまえ・きわむ）さんに、アナログレコードブームの理由、そして改めてレコードの魅力について解説していただきました。</p>







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<h2>特徴から再ブームの理由まで。<br>アナログレコード基礎知識</h2>



<p>そもそもレコードは、ほかの音楽記録媒体とどのような違いがあるのでしょうか。その違いや魅力、そしていまブームが再燃している理由について、Q&amp;A形式でお届けします。</p>



<h3>Q. <strong>ストリーミング・レコード・CD・カセットテープ</strong>、それぞれどんなメリットがある<strong>？</strong></h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_09.jpg" alt="" class="wp-image-42270" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_09.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_09-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_09-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_09-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p></p>



<p>「アナログレコードがブームとはいえ、<strong>今現在、音楽マーケットにて圧倒的なシェアを誇っているのはやはりストリーミング</strong>です。ストリーミングのメリットはスマホやパソコン、そしてインターネットさえあれば、場所や時間を問わず最新の曲から古い曲まで膨大な数の楽曲を聴けること。しかも利用料金が月額1000円程度というコスパの良さも大きな魅力です。また、音質面も有料プランであれば今はCDなどにも引けを取らないクオリティになっています。</p>



<p>ストリーミングとそれ以外のメディアを比較すると、これはメリットでもデメリットでもあるのですが、レコード、CD、カセットテープはそれぞれ再生するための専用のオーディオ機器が必要になります。ストリーミングと比べて機材の初期投資がそれなりに必要ですし、当然、レコード、CD、カセットテープ、それぞれの購入費用もばかになりません。そのぶん、<strong>音楽を物理的に所有するという喜びがレコード、CD、カセットテープにはある</strong>と思います。</p>



<p>もうひとつ付け加えておきたいのは、<strong>ストリーミングは必ずしもすべての楽曲が聴けるわけではない</strong>ということです。アーティストの意向であったり、楽曲の権利関係の問題などで聴くことができない作品は実は少なくなく、たとえば、後でご紹介する山下達郎の作品はストリーミングではいっさい聴けないというのはけっこう有名な話。つまり彼の楽曲は、レコードやCDでしか聴くことができません」」（音楽ライター・大前 至さん、以下同）</p>



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<h3>Q. 「アナログ」と「デジタル」で音に違いがある？</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_11.jpg" alt="" class="wp-image-42272" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_11.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_11-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_11-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_11-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p></p>



<p>「音質に関しては、まず大前提として<strong>レコードはアナログ方式、CDはデジタル方式で音が記録されている</strong>という違いがあり、<strong>一般的にはCDよりもレコードのほうが音に温かみや厚みがある</strong>と言われています。また、レコードは盤面の傷が音質に大きく影響し、最悪、まったく曲が聴けないということもあります。しかし、<strong>『プチプチ』と鳴るような軽少なノイズ（雑音）はストリーミングでは決して味わうことのできないレコードならではの、まさにアナログな魅力</strong>です。</p>



<p>また、<strong>カセットテープもレコードと同じくアナログ方式で音が記録されています</strong>が、音質的にはレコードより悪く、構造上、何度も再生すると音が劣化していきます。ですが、逆に<strong>チープな音がカセットテープの魅力</strong>でもあり、実はカセットテープも一部の音楽ファンの間で静かなブームを起こしています」</p>



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<h3>Q. どうして音が出るの？ アナログレコードの仕組みと起源</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="681" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_10.jpg" alt="" class="wp-image-42271" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_10.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_10-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_10-768x511.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_10-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p></p>



<p>「19世紀にエジソンが発明した円筒形の『フォノグラム』をもとに、その後、円盤形に改良された『グラムフォン』が今のレコードの原型となっています。主に塩化ビニールを原材料に作られていて、<strong>盤上に掘られている溝に音楽を記録（＝レコード）し、レコード針が回転するレコードの溝に触れることで音楽が再生させる</strong>というのが基本的な仕組みです。</p>



<p>大きさ（7インチ、10インチ、12インチ）や、回転数（33回転、45回転、78回転）などで種類が分けられますが、<strong>現在流通しているレコードのほとんどはアルバムに使用されるLP盤（12インチ &amp; 33回転）、あるいはシングルに使用されるEP盤（7インチ &amp; 45回転、通称：ドーナツ盤）</strong>のどちらかで、ほかには、主にDJが使用する12インチシングル（12インチ &amp; 33/45回転）などもあります。</p>



<p>ちなみに、もともとは『レコード』という呼称が一般的でしたが、<strong>CDの出現以降、デジタルメディアと区別するために『アナログレコード』と呼ばれるようになりました</strong>。また、原材料名から『バイナル』（＝ビニール）という呼び方をされることもあります」</p>



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<h3>Q. ストリーミングが主流の今、再ブレイクしているのはなぜ？</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="665" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_12.jpg" alt="" class="wp-image-42273" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_12.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_12-300x195.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_12-768x499.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_12-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p></p>



<p>「レコードの音の良さにみんなが気づいて……と言いたいところですが、実際は<strong>レコードの『モノ』としての魅力が一番の理由</strong>だと思います。『音楽を物理的に所有したい』という理由でレコードを購入している人たちは多く、なかにはレコードプレイヤーを持っていないのにレコードを買っているという人も多数いるようです。『好きなアーティストの作品であれば、聴くことはできなくてもモノとして所有したい』という彼らの気持ちは、個人的にも分からなくはないですね。</p>



<p>それから、ストリーミングで音楽を手軽に聴けることによる反動で、逆に<strong>手間をかけて音楽を聴くという行為そのものに価値を求める人が、レコードに飛びついたのでは</strong>とも思います。ストリーミングであればアプリの画面をポチッと押して簡単に曲が聴けますが、わざわざオーディオセットの電源を入れて、レコードを慎重にプレイヤーにセットしてレコード針を落として好きな曲を聴く。この一連の行為が、初めて経験する人にはどこか神聖な行為に思えるのかもしれませんし、その魅力に取り憑かれる人も少なくないでしょう。</p>



<p>もちろん、サブスクの利用料が月額1000円の時代に、アルバム一枚に数千円払うという行為をまったく理解できないという人も多いとは思います。 ブームとなったことで、レコードを買ったり所有するということ自体がファッション化しているのは否めませんが、<strong>そこからレコードや音楽自体の新たな価値に気づく人が少しでも出てくることは、音楽ファンの一人として嬉しい</strong>です」</p>



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<h2>初めてのレコード体験。<br>初心者におすすめの楽しみ方</h2>



<p>レコードの魅力がわかったところで、レコードデビューをするためには、どのような準備をすればよいでしょうか。大前さんにガイドしていただきました。</p>



<h3>Q. レコードはどこで手に入る？</h3>



<p>「オンラインでもレコードを買うことは可能ですが、まずは<strong>どんなレコードがあるかを知るためにもレコードショップに行くのをおすすめします</strong>。</p>



<p>ちなみにレコードショップというと、音楽マニアが集まる敷居の高いところというイメージを持たれている方も多いと思います。しかし、<strong>今のブームによって初心者が入りやすいお店も確実に増えています</strong>。たとえば、90年代から世界有数のレコードの聖地として知られてきた渋谷には、現在も多数のレコードショップが存在していて、今回、撮影に協力いただいた『<strong>Face Records MIYASHITA PARK</strong>』（2020年オープン）もそのひとつです」</p>



<figure class="wp-block-image size-full is-resized"><img loading="lazy" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_01.jpg" alt="" class="wp-image-42262" width="840" height="472" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_01.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_01-300x169.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_01-768x432.jpg 768w" sizes="(max-width: 840px) 100vw, 840px" /><figcaption>東京・渋谷のMIYASHITA PARK内にある「Face Records MIYASHITA PARK」</figcaption></figure>



<p></p>



<p>「まずは単純に自分の好きなアーティストであったり、好きなアルバムを買えばいいと思いますが、昔から『ジャケ買い』という言葉があるように、<strong>詳しくは知らなくてもジャケットを見て直感的に『これ！』っていうレコードを買うのもおすすめ</strong>です。直径30cmというジャケットのサイズ感もレコードならではの魅力のひとつですし、単純に部屋に飾ってみたいレコードという基準で選ぶのもありでしょう」</p>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>Q. 買ったレコードを聴くには何が必要？</h3>



<p>「購入した<strong>レコードを聴くためにはレコードプレイヤーが必要ですが、今は低価格なものからハイエンドなものまでさまざまな商品が出ています</strong>。まず個人的にイチオシなのが、オーディオテクニカの『<a href="https://www.audio-technica.co.jp/product/AT-SB727?srsltid=AfmBOoov8sQ0cQT2mXgPt22gVkJ2dIlzFGDM557SP_WAs2ULsjxm5Zyc" target="_blank" rel="noreferrer noopener">サウンドバーガー</a>』（AT-SB727）です」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_02.jpg" alt="" class="wp-image-42263" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_02.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_02-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_02-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_02-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong><a href="https://www.audio-technica.co.jp/soundburger/?srsltid=AfmBOorl9DfJd6mh_K0sNYwy6A90udIbGF_NPH5ETWYaloQ3dSzJnIBZ" target="_blank" rel="noreferrer noopener">オーディオテクニカ「サウンドバーガー」</a><br>2万3980円（税込）<br></strong>※「Face Records MIYASHITA PARK」では、イエローは展示用サンプルで販売していません</p>



<p>「これは80年代に販売されていた商品の復刻版なのですが、レトロなデザインは当時のまま、今の時代に合った仕様にアップデートされています。Bluetooth対応ですので、たとえばマーシャルのスピーカーなどと一緒に使えばケーブルの接続も不要で、簡単にレコードのサウンドを楽しめます」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_03.jpg" alt="" class="wp-image-42264" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_03.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_03-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_03-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_03-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>「Face Records MIYASHITA PARK」の店頭に展示用サンプルとして置かれているマーシャルのスピーカー「203-JN3018」。</figcaption></figure>



<p></p>



<p>「もうひとつおすすめしたいのは、IONの『Vinyl Transport』。スピーカーを内蔵しているので、これ一台でレコードのプレイが可能です。トランク型のクラシックなスタイルはインテリアの一部としても部屋にマッチすると思います」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_04.jpg" alt="" class="wp-image-42265" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_04.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_04-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_04-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_04-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong><a href="http://ionaudio.jp/vinyl-transport/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">ION「Vinyl Transport」</a><br>9400円（税込）</strong></p>



<div style="height:50px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h2>ジャンル別おすすめトラックリスト</h2>



<p>東京・渋谷にあるレコードショップ「Face Records MIYASHITA PARK」の品揃えのなかから、新譜、中古盤を織り交ぜながら、ジャンル別にビギナーにおすすめのレコードを6枚セレクトしていただきました。</p>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>J-POP／シティポップ</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_05.jpg" alt="" class="wp-image-42266"/><figcaption>左から小沢健二『LIFE』、山下達郎『FOR YOU』</figcaption></figure>



<p></p>



<p>J-POP／<strong>小沢健二『LIFE』</strong><br>「『ラブリー』、『今夜はブギー・バック』といった小沢健二の代表曲を収録する、90年代のJ-POPを象徴する名作です。こちらはオリジナル盤のリリースからちょうど30年目となる今年、リリースされたばかりの再発盤で、往年のファンはもちろんのこと、今まで小沢健二を聴いたことのない人にも、ぜひアナログレコードで味わってほしい作品です」</p>



<p>シティポップ／<strong>山下達郎『FOR YOU』</strong><br>「世界的にもブームとなっている日本のシティポップを代表するアーティストとして真っ先に名前があがるのは、はやり山下達郎でしょう。このアルバムはそんな山下達郎作品のなかでも最高傑作のひとつに数えられ、1曲目の『Sparkle』から鳥肌が立ちます。イラストレーターの鈴木英人氏が手がけたアルバムカバーもぜひレコードサイズで堪能してください」</p>



<figure class="wp-block-embed is-type-wp-embed is-provider-living-アットリビング wp-block-embed-living-アットリビング"><div class="wp-block-embed__wrapper">
<blockquote class="wp-embedded-content" data-secret="fs6cZkxXzY"><a href="https://at-living.press/culture/38569/">今さら聞けない“シティポップ”って？半世紀経って世界を席巻する和製ポップスが“新しい”理由</a></blockquote><iframe class="wp-embedded-content" sandbox="allow-scripts" security="restricted" title="&#8220;今さら聞けない“シティポップ”って？半世紀経って世界を席巻する和製ポップスが“新しい”理由&#8221; &#8212; @Living アットリビング" src="https://at-living.press/culture/38569/embed/#?secret=H7ETNo3rtR#?secret=fs6cZkxXzY" data-secret="fs6cZkxXzY" width="600" height="338" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no"></iframe>
</div></figure>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>ジャズ／ソウル・ファンク</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_06.jpg" alt="" class="wp-image-42267" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_06.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_06-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_06-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_06-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>左からJohn Coltrane（ジョン・コルトレーン）『A Love Supreme』、Curtis Mayfield（カーティス・メイフィールド）『Curtis』</figcaption></figure>



<p></p>



<p>ジャズ／<strong>John Coltrane『A Love Supreme』</strong><br>「アナログレコードが似合うジャンルと聞いて古いジャズサウンドが思い浮かぶ人は多いでしょう。ジョン・コルトレーンは、数々の作品を残している名サックスプレイヤーですが、その代表作とも言えるのがこのアルバム。モダンジャズの最高傑作のひとつとも言われています。また、この時代のジャズ作品はジャケットデザインがめちゃくちゃかっこいいのも大きな魅力です」</p>



<p>ソウル・ファンク／<strong>Curtis Mayfield『Curtis』</strong><br>「オリジナル盤は1970年のリリースですが、このアルバムに収録されている『Move On UP』はテレビ番組のBGMなどで聴いたことがある人も多いのではないでしょうか。ちなみに写真のレコードは90年代に日本盤としてリリースされたものですが、日本盤特有の『帯』は海外のレコード愛好家にも『Obi』と呼ばれ親しまれていて、帯付き盤は非常に人気が高いです」</p>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>ヒップホップ／フュージョン</h3>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_07.jpg" alt="" class="wp-image-42268" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_07.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_07-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_07-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_07-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>左からQ-Tip（キューティップ）『Amplified』、Thundercat（サンダーキャット）『Apocalypse』</figcaption></figure>



<p></p>



<p>ヒップホップ／<strong>Q-Tip『Amplified』</strong><br>「90年代のヒップホップシーンを代表する伝説的なグループ、トライブ・コールド・クウェストの中心的な存在であったQティップの1stソロアルアバムです。1999年リリースの作品ですが今聴いても古さを感じさせないダンサブルなサウンドで、ホームパーティのBGMなんかにもめちゃくちゃフィットすると思います」</p>



<p>フュージョン／<strong>Thundercat『Apocalypse』</strong><br>「便宜上フュージョンとしましたが、ジャズ、ソウル、ファンク、エレクトロニカなどさまざまなジャンルの要素が盛り込まれたベースプレイヤー、サンダーキャットの2ndアルバムです。2013年リリースの作品なので、サウンド的には現代的な作りではありますが、こういった作品こそ、あえてアナログレコードでじっくりと聴き込んでみるのも面白いです」</p>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>音楽ライターが選ぶ人生を変えた名盤</h3>



<p>せっかくの機会なので最後に、音楽ライターとして30年近く音楽の世界に身を置く大前さんにとっての“名盤”も教えていただきました。</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_08.jpg" alt="" class="wp-image-42269" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_08.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_08-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_08-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/12/241227_atLivibg_recoard_08-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong>Yellow Magic Orchestra『Yellow Magic Orchestra』</strong><br>「小学校高学年の頃にお小遣いを貯めて買った思い出のレコードで、イエロー・マジック・オーケストラ（YMO）の1stアルバムです。YMOの存在によって『世の中にはこんなにいろんな種類の音楽があるんだ!?』ということに子どもながら気づかされて、そのときに生まれた音楽に対する好奇心や探究心が、その後、自分が音楽ライターへ進むきっかけになったのは間違いないです。そういう意味では自分の人生を方向づけてくれたレコードとも言えますね」</p>



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<p>ストリーミングの時代だからこその、あえてのアナログレコードという選択。それがたとえファッションから入ったとしても、音楽に対する意識を大きく変えるきっかけになるかもしれません。休日にふらっとレコードショップに足を運んで、ぜひあなたの人生にとっての初めてのレコードを手にしてみてください。</p>


<div class="mainArticle_profile mainArticle_linedBox">
<h2 class="mainArticleLinedBox_heading">Profile</h2>
<h3 class="mainArticleProfile_author">音楽ライター / 大前 至（おおまえ・きわむ）</h3>
<p>1996年よりライターとしての活動をスタートし、ヒップホップ専門誌などを中心に執筆。2003年よりアメリカ・ロサンゼルスへ拠点を移し、音楽、ファッション、アートなどさまざまな分野の記事を手がける。2015年に日本へ帰国し、引き続き雑誌、ウェブメディアにてライター活動を行う。2023年よりシンガポール在住。<br><a href="https://www.instagram.com/kiwamuomae/" target="_blank" rel="noopener">Instagram</a></p>
<p>[取材協力]<br><a href="https://linktr.ee/facerecordsmiyashitapark">Face Records MIYASHITA PARK（フェイスレコード ミヤシタパーク店）</a><br>東京都渋谷区神宮前6-20 MIYASHITA PARK 南街区 3F<br>tel. 03-6712-5645<br>創業30年を迎えた中古アナログレコード専門店。そのなかでも、渋谷を象徴する商業施設「MIYASHITA PARK」に位置するFace Records MIYASHITA PARKでは、和モノや新譜を豊富に取り揃えています。開放的で立ち寄りやすい雰囲気のお店で、レコード初心者の方でも楽しめること間違いなし。わからないことがあれば、スタッフが丁寧にサポートしてくれます。（<a href="https://www.facerecords.com/shop/fcontents.php/fid/110/fcode/AboutFaceRecords#about_sub_box">Face Recordsその他の店舗</a>）</p>
</div>


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<p>文＝大前 至　構成＝鈴木まゆ　撮影＝鈴木謙介<br></p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>今さら聞けない“シティポップ”って？半世紀経って世界を席巻する和製ポップスが“新しい”理由</title>
		<link>https://at-living.press/culture/38569/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[保母千佳恵]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 31 May 2024 11:15:00 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[CULTURE]]></category>
		<category><![CDATA[アート・カルチャー]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>
		<guid isPermaLink="false">https://at-living.press/?p=38569</guid>

					<description><![CDATA[大滝詠一『ロング・バケーション』、山下達郎『FOR YOU』、竹内まりや「プラスティック・ラブ」…往年の定番を筆頭に国や世代を超え熱狂的支持を集めるシティポップ。音楽ライター金澤寿和氏が、シティポップが生まれた背景や与えた影響、おすすめのオーディオまでをQ&#038;A形式で解説。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[
<p>中年世代以上には懐かしく、若い人たちには新鮮に。それぞれの視点から、昭和・平成レトロブームが続いています。</p>



<p>音楽に目を移せば海外でも、バブル前夜の日本を席巻した「シティポップ」が若者の間で人気。竹内まりやの『プラスティック・ラブ』がYouTubeで7千万回近い再生数を記録（現在はアカウントが閉鎖）したのを火付け役とし、世界的なR&amp;B歌手、ザ・ウィークエンドの『Out of Time』では、1983年にリリースされた亜蘭知子の『Midnight Pretenders』がサンプリングされるなど、熱狂的に迎えられました。足元の日本ではシティポップのレコードを集める若者も珍しくありません。</p>



<p>なぜ、今また“新しい”のか？　2020年代に感じる魅力と新しさを、ブームから現在のリバイバルに至るまで、間近でシティポップに接してきた音楽ライターの金澤寿和さんに解説していただきました。</p>



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<h2>定義からおすすめのツールまで。<br>初心者のための「シティポップ」がよくわかるQ&amp;A</h2>



<h3>Q.1　シティポップとは、どういった曲を指す？</h3>



<p>「音楽的には、<strong>洋楽志向が強くて都会的洗練度の高い和製ポップス</strong>。ジャンル用語ではないので、ハッキリした定義や境界はありません。ただし歌詞のテーマは街や都会、あるいは都市生活者がバカンスで訪れるようなプチ・リゾートが舞台になっていて、オシャレな質感、テイストを共通項として持っています」（音楽ライター・金澤寿和さん、以下同）</p>



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<h3>Q.2　邦楽において、どのような位置付け？</h3>



<p>「基本的には、<strong>1970年代半ばから’80年代に流行った、自作自演スタイルのポップス</strong>です。’90年代は渋谷系の台頭やバンド・ブームなどに押し流され、大きな潮流はなくなりましたが、その流れはベテラン勢を中心に、現在も脈々と受け継がれています。近年の再評価により、その手のサウンドを標榜する新人アーティストも続々登場しています」</p>



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<h3>Q.3　シティポップが生まれた背景を教えてください。</h3>



<p>「昭和な時代の流行歌は、作詞・作曲・編曲がそれぞれ分業で作られ、演奏もビッグ・バンドやオーケストラが主体でした。そのアンチテーゼとして、自分で書いた曲をギターやピアノの弾き語りで聴かせる自作自演のフォーク・ミュージックが登場します。これは大きなブームになりましたが、その一部は政治や社会に反抗するメッセージを歌うようになり、反体制の学生運動とも密接な関わりを持っていきました。</p>



<p>すると今度は同じ自作自演でも、もっと音楽的でピュアな歌、洋楽的なポップスを歌いたい、という流れが現れます。これがいわゆる“ニューミュージック”と呼ばれます。<strong>荒井由実（後の松任谷由実）</strong>さんあたりが代表格ですが、かつてのフォーク勢も徐々にポップス化し、区別がつきにくくなってきました。その<strong>ニューミュージックの中でも、とくに洋楽の影響が強く、洗練されたテイストのものが、シティポップと呼ばれています</strong>。</p>



<p>ただ注意しておきたいのが、当時は“シティポップ”という呼び方が一般的ではなかった、ということ。ニューミュージックと対比しての、“シティ・ミュージック”という呼び名の方が使われることが多かったのです。そこには邦楽だけでなく洋楽も含まれていて、似たような都会的フィーリングを持ったポップスの総称として機能していました。それでも“シティ・ミュージック”が使われた期間は案外短く、’80年代に入った頃からは、洋楽AOR（Adult Oriented Rock＝大人向けのロック）が流行ったことから、和製AORと呼ばれたこともあります。また<strong>大滝詠一『ロング・バケーション』</strong>や<strong>山下達郎『FOR YOU』</strong>がヒットした後は“リゾート・ポップ”と呼ばれることも増えました。シティポップ、もしくはシティポップスという言葉が一気に浸透したのは、国内での再評価ブームが動き出したゼロ年代から、という印象があります」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_001.jpg" alt="" class="wp-image-38572" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_001.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_001-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_001-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_001-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>左から、大滝詠一『ロング・バケーション』、山下達郎『FOR YOU』。いずれもLPレコード盤。</figcaption></figure>



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<h3>Q.4　シティポップは何から影響を受け、何に影響を与えた？</h3>



<p>「音楽面で言えば洋楽のポップスからの影響大ですが、細かいジャンルでいうと、ロックやポップス、ソウル、ジャズ、フュージョン、ボサノヴァなど、幅広い音楽からのインフルエンスを取り込んでいます。そのミクスチャーの配合バランスによって、各アーティストのサウンド面の個性が出てきますね。<strong>時代的に一番密接に関わっているのは、’70〜’80年代のAORやフュージョン</strong>です。</p>



<p>また、この時代は、<strong>楽器やレコーディング機材の進化が目ざましかった時代</strong>です。最初は単音しか出なかったシンセサイザーが徐々に和音の音数を増やして行ったり、ドラム・マシーンやシークエンサーが誕生してどんどん複雑化しました。それによって音が分厚くなり、YMO以降はシンセや打ち込みを使ったサウンドも一般的になりました。シティポップにテクノ・ポップ要素が加わったのも、それ以降です。シティポップは優れたスタジオ・ミュージシャンによって演奏されることが多かったので、楽器の進化は音楽に直結していました。</p>



<p>そうしたシティポップスが広まっていくプロセスにおいては、TV CMなどとのタイアップが相乗効果を生みました。とくにこの時期は、社会意識や生活環境の変化、ヤング・カルチャーの発展もあって、航空会社やトラベル・エージェントのCMが話題になっていました。</p>



<p>シティポップが人気を得たことによって、歌謡曲や流行歌の楽曲にも、それ風の曲が増えましたし、アイドルたちが年齢的にオトナになっていく時に、そうした曲を歌う傾向が出てきます。また本来インストゥルメンタルで演奏されるジャズ・フュージョンにも、実力派シンガーを起用してヴォーカル・ナンバーにトライすることが増えました。</p>



<p>1980年代は、<strong>バブル時代に向けて社会やカルチャーが上昇機運にあった時期</strong>です。そうした空気の象徴として、またそれを鼓舞するものとして、シティポップがイメージ作りに貢献していました。<strong>永井博や鈴木英人、わたせせいぞうなどの人気イラストレーターの作品がレコード・ジャケットに使われた</strong>のも、そのシンボルという意味合いが強かったのです」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_002.jpg" alt="" class="wp-image-38573" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_002.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_002-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_002-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_002-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>レコード・ジャケットに多く採用され、“都会的”“リゾート風”と表現されるシティポップのイメージを具現化してきたイラストレーター・永井博氏のイラストは、人気のノートブランド「ロルバーン」とのコラボレーションによって、今また手にすることができる。</figcaption></figure>



<p><strong>デルフォニックス<br><a href="https://shop.delfonics.com/feature/hiroshi-nagai-x-delfonics/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">「Hiroshi Nagai ロルバーン ポケット付メモL」1056円<br>「Hiroshi Nagai ロルバーン ポケット付メモ横型L」1056円<br>「Hiroshi Nagai ロルバーン ブックマーク」418円（すべて税込）</a></strong><br>※一部売り切れている可能性があります。</p>



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<h3>Q.5　近年なぜ、またシティポップが話題になっているの？</h3>



<p>「日本国内では、ゼロ年代後半頃からクラブ・カルチャーの一環として、DJたちの間で“和モノ”と称してシティ・ポップに注目する流れが徐々に大きくなっていました。テン年代中頃には、多くのコンピレーションCDもリリースされています。</p>



<p>しかしそれが爆発的な動きになったのは<strong>2017年頃</strong>から。<strong>竹内まりやの『プラスティック・ラブ』がネットやSNSでバズったのがきっかけ</strong>です。それを追うように、<strong>松原みき『真夜中のドア〜Stay with me』</strong>も大ヒットしました。動画配信などによって日本のシティ・ポップが海外でも聴けるようになり、<strong>’80年代風のレトロ・モダンな音楽をディグしていた海外のDJたちが、気持ちよく踊れる音楽として、日本のシティ・ポップに着目した</strong>のです。さらに、自宅PCで音楽を作って楽しんでいるような海外のオタクたちが、シティ・ポップの曲をサンプリングに使ったり自作曲の元ネタにして、それがネット状で拡散していく現象が起きました。これは<strong>“ヴェイパーウェイヴ”</strong>と呼ばれます。</p>



<p>その結果、2019年には人気ラッパーのタイラー・ザ・クリエイターが山下達郎『Fragile』をサンプリングしたり、2022年には世界的に知られるR&amp;Bアーティストのザ・ウィークエンドが、亜蘭知子『Midnight Pretender』を大胆に使用しています。直近ではやはりR&amp;Bシンガーのクリス・ブラウンが、ハイ・ファイ・セットの『スカイ・レストラン』をサンプリングして注目されました。</p>



<p>一般的なヒット・チャートに登場するようなことはありませんが、<strong>コアな音楽ファンの間にはシッカリ浸透しています</strong>し、シティポップを掛ける人気DJのイベントでは、数百人規模のホールがフルハウスになっています」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_003.jpg" alt="" class="wp-image-38574" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_003.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_003-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_003-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_003-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>写真中央が、松原みき「真夜中のドア〜Stay with me」の12インチシングル盤。撮影協力＝タワーレコード渋谷店</figcaption></figure>



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<h3>Q.6　シティポップの代名詞となるようなアーティスト・楽曲を教えてください。</h3>



<p>「先ほど挙げた<strong>竹内まりや『プラスティック・ラブ』</strong>、<strong>松原みき『真夜中のドア〜Stay with me』が筆頭</strong>ですが、<strong>泰葉『フライデイ・チャイナタウン』</strong>、<strong>大貫妙子『4:00AM』</strong>など、たくさんあります。アーティストとしては<strong>山下達郎</strong>が代表格。角松敏生や杉山清貴＆オメガトライブがそれを追う感じでしょうか。でもDJたちが火付け役なので、まったく無名のアーティストだったり、有名シンガーでも全然注目されていない曲だったり、それこそ100枚しかプレスされなかった自主制作盤だったり、どこから当たり曲が出てくるかは全然予測できません。その当時はまったくヒットせず、アルバム１枚で消えてしまった間宮貴子や秋元薫のようなシンガーのアルバムが、再評価によりCDやアナログ盤で何度も復刻されることも起きています」</p>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>Q.7　なぜ、“シティポップの代名詞”とされるの？</h3>



<p>「その前にひとつ注意しておきたいのが、<strong>日本と海外ではシティポップ観が大きく異なる</strong>、という点です。日本のシティポップ・ファンの平均年齢は40〜50歳代。つまり’70〜’80年代のシティ・ポップ黄金期をオンタイムで体験している音楽好きが多いのです。対して海外のファンは、最初はネットでシティ・ポップに触れているワケですから、20歳代の若い世代が中心です。しかもDJカルチャーからの勃興ですので、軽く踊れるようなグルーヴのある楽曲が受けています。まして歌詞は日本語ですから、何を歌っているかは分からない。<strong>タイトルやサビの部分の英語からイメージを膨らませて、ダンスしながら楽しんでいる</strong>ワケです。さらに言えば、外国人はそのアーティストの立ち位置やバックボーンもよく知らないワケで、歌謡曲でもアイドルでもアニメ主題歌でも、音楽面でコミットできればそれでＯＫなのです。</p>



<p>そうした<strong>海外のシティポップ感覚が日本に逆輸入され、日本の若い世代のファンにも定着して、現在のシティポップ・マーケットの主流になっています</strong>。ですから国内では、シティポップ好きの間でもジェネレーション・ギャップが存在するのです。そうした世代格差を超越して幅広き支持を受けているのが、<strong>山下達郎</strong>、<strong>竹内まりや</strong>、<strong>吉田美奈子</strong>、<strong>大貫妙子</strong>、<strong>ブレッド＆バター</strong>、<strong>角松敏生</strong>、<strong>オメガトライブ</strong>などですね。楽曲的な魅力が大事なのは言うまでもありませんが、グルーヴ感、そしてシンセや打ち込みサウンドとも親和性のある’80年代特有のキラキラしたサウンド・メイク、それが現在のシティポップには重要な要素でしょう。だからオールディーズ感覚が強い大瀧詠一のナイアガラ・サウンドや、歌詞がポイントのユーミンは、<strong>日本国内ではレジェンドでも、海外での人気は意外に高くない</strong>のです」</p>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>Q.8　20〜30代がいまシティポップを聴くなら、まず誰のどの曲から聞くのがおすすめ？</h3>



<p>「ホントの入門編なら、まずは竹内まりや『プラスティック・ラブ』、松原みき『真夜中のドア〜Stay with me』、山下達郎の『Sparkle』『Ride On Time』あたりでしょうか。ベテラン勢をそこそこチェックし終えたリスナーなら、RYUSENKEIの最新作『ILLUSIONS』、土岐麻子のベスト・アルバム『PEPPERTMINT TIME』、ジャンクフジヤマのカヴァー集『憧憬都市〜City Pop Covers』といった、現在活躍中の中堅世代のシティ・ポップ作品が面白いと思います。</p>



<p>若手では Goodbye Aprilという４人組が、『真夜中のドア〜Stay with me』を作曲した林哲司さんとコラボレイトしたり、EPOとジョイント・ライヴを行なうなど、積極的に世代を超える動きを見せていて興味深いですね」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_004.jpg" alt="" class="wp-image-38575" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_004.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_004-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_004-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_004-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>竹内まりや 『プラスティック・ラブ』のユーズドLP盤。撮影協力＝タワーレコード渋谷店</figcaption></figure>



<div style="height:30px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h3>Q.9　20〜30代がいまシティポップを聴くなら、どのような再生機がおすすめ？</h3>



<p>「入り口はサブスクリプションでもかまわないと思いますが、真面目に聴き込んでいくのであれば、<strong>レコード・プレイヤーをおすすめ</strong>します。物理的な音の良さはCDの方が勝りますが、<strong>人の耳に優しく馴染みやすい音で鳴ってくれるのがレコード</strong>です。ただ現在は、気軽に１〜２万円でレコード・プレイヤーが買えますが、あれはあくまで初心者向けです。そこでアナログの面白さに気づくことができたなら、今度は10万チョイ越えぐらいの機種にグレードアップしていただきたいと思いますね。日本では住宅事情など難しい問題もありますが、<strong>ヘッドフォン・ステレオではなく、スピーカーをシッカリ鳴らして聴いて欲しい</strong>と思います。間違いなく、世界が広がるはずですから」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_005.jpg" alt="" class="wp-image-38576" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_005.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_005-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_005-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_005-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /></figure>



<p><strong><a href="https://towershibuya.jp/" target="_blank" rel="noreferrer noopener">タワーレコード渋谷店</a></strong><br>今回撮影に協力してくれた同店は、国内最大級の売り場面積と在庫数を誇る。CDやレコードなど、シティポップの音楽メディアが集まる。地下1階〜地上8階の店舗においてシティポップコーナーは3階。レコードやカセットテープは6階のタワーレコードが運営するレコード専門店「TOWER VINYL SHIBUYA（タワーヴァイナルシブヤ）」にて販売。</p>



<div style="height:50px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<h2>洋楽AORからシティポップ熱に火がついた</h2>



<p>最後に、金澤さんとシティポップとの関わりについてうかがいました。なにをきっかけに、シティポップに接することになったのでしょうか？</p>



<p>「1960年生まれなので、リスナーとしては、ほぼ黎明期からリアル・タイムでシティポップを聴いてきました。音楽ライターとしての仕事的には、もともと洋楽AORを得意分野にしてきたこともあって、ある時『日本のAORというくくりでコンピレーションを組めないか？』と相談され、レコード会社数社の共同プロジェクトを監修することになったのです。もう20年以上前のことで、この時は５枚のCDを選曲・制作しました。それを機に自分の中でもシティポップ発掘に火がついて、2004年に仲間と『Light Mellow 和モノ669』というシティポップのディスクガイドを発刊しました。それが数年の間に定価の3〜4倍のプレミア価格で取引されるようになりまして。そこで2013年に増補改訂版『Light Mellow 和モノ Special』を出したところ、あっという間にベストセラーになりました。それ以降何度か増刷を繰り返し、『Light Mellow和モノ・シリーズ』と銘打ったシティポップのコンピCDを30枚以上リリースしています」</p>



<p>個人的に思い入れのあるアーティスト・楽曲を教えてください。</p>



<p>「やはり、山下達郎さんは外せません。好きな曲が多すぎて選ぶのは難しいですが、初期の『SPACY』というアルバムが一番好きです。また角松敏生は学生時代の音楽仲間で、デビュー前から付き合いがありますので、どうしても客観視できない存在です」</p>



<figure class="wp-block-image size-full"><img loading="lazy" width="1024" height="683" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_006.jpg" alt="" class="wp-image-38577" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_006.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_006-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_006-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_006-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><figcaption>山下達郎『SPACY』のCD。撮影協力＝タワーレコード渋谷店</figcaption></figure>



<div style="height:50px" aria-hidden="true" class="wp-block-spacer"></div>



<p>ファッション、ゲームから書体にまで、さまざまなジャンルに及んでいる“平成レトロ”ブーム。その空気感を醸成するベースとなっているのが、シティポップといえるのではないでしょうか。まずは王道をサブスクで、そこから徐々にレコードで掘り下げていく……それが2020年代ならではの楽しみ方のようです。</p>


<div class="mainArticle_profile mainArticle_linedBox">
<h2 class="mainArticleLinedBox_heading">Profile</h2>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-38580" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof.jpg" alt="" width="400" height="400" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof.jpg 400w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof-70x70.jpg 70w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_prof-120x120.jpg 120w" sizes="(max-width: 400px) 100vw, 400px" /></p>
<h3 class="mainArticleProfile_author">音楽ライター / 金澤寿和</h3>
<p>1970〜’80年代の都会派サウンドに愛情を注ぐ音楽ライター。CD解説や音楽専門誌への執筆の傍ら、邦・洋ライトメロウ・シリーズほか新作CDや復刻作品の監修、コンピレーション選曲などを多数手掛ける。現在はライフワークである洋楽AORのディスクガイド『AOR Light Mellow Premium』シリーズが進行中。人気ブログは毎日更新。<br><a href="http://lightmellow.livedoor.biz" target="_blank" rel="noopener"><span style="color: initial; font-family: -apple-system, BlinkMacSystemFont, 'Segoe UI', Roboto, Oxygen-Sans, Ubuntu, Cantarell, 'Helvetica Neue', sans-serif;">ブログ</span></a></p>
</div>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-38578" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_book.jpg" alt="" width="1024" height="683" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_book.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_book-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_book-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2024/05/20240531_atLiving_citypop_book-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 1024px) 100vw, 1024px" /><br><strong>『Light Mellow 和モノ Special -more 160 items -』</strong><br>2004年に発行されたシティ・ポップのバイブル『Light Mellow 和モノ669』の増補改定最新刊。70年代前半から近年に至るシティ・ポップを網羅し、空前の世界的ブームの起爆剤となったガイドブック。</p>


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<p>文＝金澤寿和　構成・文＝＠Living編集部　撮影＝鈴木謙介</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>なぜ“第九”は年末の風物詩？“歓喜の歌”には裏がある？「ベートーヴェン」を三枝成彰氏が語る</title>
		<link>https://at-living.press/culture/20606/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[daiwa]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 21 Dec 2020 10:30:28 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[CULTURE]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>
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					<description><![CDATA[おそらく日本でもっとも有名なクラシックの作曲家といえば、ベートーヴェンでしょう。1770年12月16日前後に生まれたとされ、2020年は生誕250 年。世界中で記念するイベントやコンサートが企画されました。 ベートーヴェ [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>おそらく日本でもっとも有名なクラシックの作曲家といえば、ベートーヴェンでしょう。1770年12月16日前後に生まれたとされ、2020年は生誕250 年。世界中で記念するイベントやコンサートが企画されました。</p>
<p><figure id="attachment_20612" aria-describedby="caption-attachment-20612" style="width: 416px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="wp-image-20612 size-full" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_001.jpg" alt="ベートーヴェンの肖像。※Wikimedia Commonsより" width="416" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_001.jpg 416w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_001-250x300.jpg 250w" sizes="(max-width: 416px) 100vw, 416px" /><figcaption id="caption-attachment-20612" class="wp-caption-text">ベートーヴェンの肖像。※Wikimedia Commonsより</figcaption></figure></p>
<p>こちらは誰もが知る、ベートーヴェンの姿。しかし、エピソードを辿ると意外な一面も見えてきます。なぜ年末になると“第九”が演奏されるのか？「歓喜の歌」には実は、裏に隠された意味があった!? ────</p>
<p>あらためてベートーヴェンとはどんな人物だったのか、かの有名な第九に隠された意外な物語とは、そして初心者も楽しめるクラシックの“入り方”とは……などを、日本を代表する作曲家で指揮者の三枝成彰さんに、解説いただきました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>ベートーヴェンははじめての“フリーランス作曲家”</h2>
<p>宮廷に仕える歌手だった父親と、料理人の娘だった母親の子として生まれたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン（Ludwig van Beethoven）。ベートーヴェンの母語であるドイツ語では、「ビート（砂糖大根）」「ホーヘン（農家）」という意味からきており、祖父の代以前は大根農家だったそう。ベートーヴェンは酒好きの父親に代わって家計を助けるため、7歳のころからピアニストして活動させられていました。その後も長く演奏家として活躍していましたが、病により難聴が進行してしまったことから、作曲家への転向をはかります。</p>
<p><figure id="attachment_20613" aria-describedby="caption-attachment-20613" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-20613" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_002.jpg" alt="※Wikimedia Commonsより" width="650" height="375" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_002.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_002-300x173.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-20613" class="wp-caption-text">※Wikimedia Commonsより</figcaption></figure></p>
<p>「耳がまったく聴こえなくなってしまってからは、かなり苦悩したといわれています。死も考え、どう生きたらいいかもがく中で、ベートーヴェンは作曲家としての道を切り開きますが、これまでの作曲家がパトロンや教会に仕えていたのに対し、はじめて人に雇われて曲を書くのではなく、今でいう“フリーランス”として作曲しはじめたんですね。しかも30歳をすぎてからのデビューでした」（三枝成彰さん、以下同）</p>
<p>誰かに傾倒することもなく、独自の世界を認めたベートーヴェンの曲。「斬新で独創的で、ワーグナーをはじめ、その影響を受けなかった音楽家たちはいないと言えるのはないでしょうか。たとえばモーツァルトのように、いつも枠を出ずに一定のクオリティーを保って曲を発表する職人音楽家とは対照的です。毎回新しいことにチャレンジしていくベートーヴェンのような音楽家を、芸術家と呼ぶのだと思います」</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>当時、“歌”が入る交響曲はタブーだった</h2>
<p>さて、そのベートーヴェンが遺した9つの交響曲（※）の最後に当たる、交響曲第9番は、彼が50代半ばになってからようやく書き上げた作品。ベートーヴェンが作曲家に転向してから、実に20年もの時を経ていました。</p>
<p><figure id="attachment_20620" aria-describedby="caption-attachment-20620" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="wp-image-20620 size-full" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_009.jpg" alt="ベートーヴェン「交響曲 第9番」の自筆譜 ※Getty Images" width="650" height="293" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_009.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_009-300x135.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-20620" class="wp-caption-text">ベートーヴェン「交響曲 第9番」の自筆譜 ※Getty Images</figcaption></figure></p>
<p>「第九は他の交響曲とはまったく異なり、その後の交響曲のあり方を変えた作品でもあります。それまでにあった交響曲のルールを無視しているんですね。</p>
<p>もっとも大きな違いは、第4楽章に“歌”が存在すること。それまで交響曲とは言葉で伝えるものではなく、楽器のみの演奏で構成されるのが当たり前だったんですね。一方、歌唱を伴い、言葉で感情表現する音楽には“オペラ”がありますから、そのふたつが融合することはなかったわけです。当時、交響曲に歌が入るというのは、サッカーでいうなら手を使うくらいタブーとされていたことで、さまざまな議論を巻き起こしました」</p>
<h4>※交響曲とは……1～3または4楽章で成り立っている大規模な楽曲で、オーケストラによって演奏されます。一方、もうひとつよく耳にする“協奏曲”は、ピアノやヴァイオリンなどのソロ演奏者とオーケストラが合奏することを示します。</h4>
<p><figure id="attachment_20615" aria-describedby="caption-attachment-20615" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="wp-image-20615 size-full" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_004.jpg" alt="写真は三枝成彰さんが作曲したオペラ『狂おしき真夏の一日』の楽譜。" width="650" height="433" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_004.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_004-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_004-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-20615" class="wp-caption-text">写真は三枝成彰さんが作曲したオペラ『狂おしき真夏の一日』の楽譜。</figcaption></figure></p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>「歓喜の歌」は本来、“自由”を喜び“平等”を歌う歌詞だった</h2>
<p>それではなぜそんなタブーを犯してまで、ベートーヴェンは交響曲に歌詞を入れたのでしょうか？ それは、「言葉でしか表現できない思想があったから」なのだそうです。</p>
<p>「歓喜の歌」は、もともとドイツの詩人、シラーが、フランス革命後にドイツの学生に向けて書いた『自由賛歌（Ode An die Freiheit）』が元になっています。政治的な圧力があり、これを書き直した『歓喜に寄せて（An die Freude）』がベートーヴェンの心に刺さり、歌詞として書き直したものを交響曲に入れたのです。</p>
<p>「『歓喜の歌』の“歓喜”には、ドイツ語で“Freude”（喜び）が使われていますが、これはもともと“Freiheit”（自由）という単語だったものを、シラーが政府の圧力を受けて書き直したものです。つまりベートーヴェンは歓喜ではなく、自由を表現したかったんですね。“喜び”を“自由”に変えて解釈すると、王様も庶民もみな同じ立場の人間である、という思想が見えてきます。</p>
<p>実は、『だれもが平等である』ということを伝える歌なんです。当時、このような考え方はとても危険だとみなされていましたが、ベートーヴェンはどうしても言葉にしてそれを伝えたかった。そういう強い思いがあったからこそ、歌詞として用いたのだと思います。しかしそのせいで、第九は初演後22年にわたり再演されませんでした」</p>
<p><figure id="attachment_20619" aria-describedby="caption-attachment-20619" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="wp-image-20619 size-full" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_008.jpeg" alt="第4楽章で歌われる「An die Freude（歓喜の寄せて）」。“喜び”を“自由”に置き換えれば、違った思いが見えてきます。" width="650" height="684" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_008.jpeg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_008-285x300.jpeg 285w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-20619" class="wp-caption-text">第4楽章で歌われる「An die Freude（歓喜の寄せて）」。“喜び”を“自由”に置き換えれば、違った思いが見えてきます。</figcaption></figure></p>
<p>「でも時代は変わり、ベルリンの壁崩壊後のクリスマスに、レナード・バーンスタイン指揮によって、6か国の奏者で構成されたオーケストラで第九が演奏されました。その際、バーンスタインは歌詞を“Freude”（喜び）ではなく、本来の“Freiheit”（自由）に置き換えています。ちなみに『歓喜の歌』は、今ではEUの国歌にもなっているんですよ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>“第九”にある、一年を締めくくるのにふさわしいメッセージ</h2>
<p>日本で第九が初演されたのは大正時代に遡ります。徳島県鳴門市でドイツ兵の捕虜により全曲が演奏され（女性がいなかったため男声用に編曲）、今でもそれを記念して、鳴門市では6月の第一日曜日を“第九の日”と制定し、毎年演奏会が開かれているのだそうです（ただし、1924年に九州大学の学生オーケストラが昭和天皇ご成婚を祝い、第4楽章を、歌詞を変えて演奏したのが初演とする説もあります）。</p>
<p>その後昭和に入り、“ドイツでは大晦日の日に第九が演奏される”ということに倣い、年末にラジオ放送が行われたのをきっかけにして、“年末の第九”が広がっていくようになります。</p>
<p>「第九に限らずですが、ベートーヴェンの曲は、悪いことをしようという気にならない、心が洗われていく音楽なんですね。襟を正して来年に向けて真面目に生きなくては、と考えさせられる。年末に聴くと“今年はそんなにいい年ではなかったが、来年はもっとがんばっていこう”と希望が持て、気持ちを奮い立たせてくれるのです。それが年末に聴くのにふさわしいと思わせ、広がっていったのでしょう。</p>
<p>とはいえ、第九番だけでも75分ほどあって初心者には難しいかもしれませんね。まずは第3、4楽章だけでも聴いてみるといいでしょう」</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone wp-image-20638 size-full" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_005-2.jpg" width="650" height="433" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_005-2.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_005-2-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_005-2-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></p>
<p>せっかくの年末、交響曲をもっと積極的に聴きたいという人には、全曲を一挙に聴くことのできるコンサートがあります。</p>
<p>「毎年恒例で、小林研一郎指揮による<a href="https://saegusa-s.co.jp/concert/con201231.html" target="_blank" rel="noopener">『全交響曲連続演奏会』</a>を12月31日に行っています。今年も開催する予定ですよ。間に休憩を入れながら、正味6時間で全交響曲を演奏します。なかなか全交響曲を聴ける機会はないので、ぜひ訪れてみてください」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>ではクラシックコンサートに行くとなったら……次のページでは、まずはどんな演目を選べばいい？ いま注目の演奏家は？ ドレスコードや拍手はどうすれば？ などなどの疑問への答えを、引き続き三枝さんに解説していただきます。</p>
<h2>クラシックコンサートを楽しむための最初の心得</h2>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-20621" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_010.jpg" alt="20201221_atliving_beethoven_010" width="650" height="431" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_010.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_010-300x199.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_010-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></p>
<p>とはいえ、クラシック音楽を聴いてこなかった方にとっては、知識がないと聴けないのでは？ と不安に感じるかもしれません。そこで、はじめてクラシックを聴く人へ、5つのアドバイスをいただきました。</p>
<h3>1.【演目や演奏家について】</h3>
<p>コンサートに出かけてみたいけれど、一体何を聴いたらいいのかわからない、という方は、人気のある曲や知っている曲などをきっかけにして演目を選んでみましょう。</p>
<p>「ベートーヴェンなら、第九はもちろん第七番もオススメの曲です。ほかの作曲家でいえば、ラフマニノフの『ピアノ協奏曲第2番』も人気のある定番曲なので、初心者の方も聴きやすいと思います。また、演奏家に着目するのもいいですね。最近世界的に有名になっているアジアのピアニストは、いずれも中国人。ユジャ・ワン、ラン・ラン、ユンディ・リの演奏会があったら、ぜひ見ておくといいでしょう。僕が今注目している演奏家はいずれもヴァイオリニストで、若干9歳の吉村妃鞠（よしむらひまり）さんと、21歳になる服部百音（はっとりもね）さん。たくさんの可能性を秘めた演奏家さんたちですから、今からぜひ注目してみてください」</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>2.【座席について】</h3>
<p>会場にもよりますが、ほとんどの場合において席にランクがあり、どのくらいの席を予約すべきか悩むところです。</p>
<p>「どうしても間近で見たい演奏家であれば別ですが、初めてであれば、どんな席でもかまわないと思います。また、海外旅行に行くことがあれば、一日は現地の音楽に触れる時間を作るのをオススメしたいですね。世界には音楽祭もいろいろあり、より気軽に訪れられます。たとえばイギリスなら、牧場の中にある劇場でオペラを鑑賞できる『グラインドボーン音楽祭』がおすすめ。演目の間の休憩時間になると、牧場にシートを敷いてピクニックしながら食事するんですよ。ドイツの『バイロイト音楽祭』や2020年に100周年を迎えたオーストリアの“ザルツブルク音楽祭”なども、一生に一度は行ってほしいですね」</p>
<p><figure id="attachment_20608" aria-describedby="caption-attachment-20608" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-20608" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_006.jpg" alt="バイロイト音楽祭。※Wikimedia Commonsより" width="650" height="433" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_006.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_006-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_006-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-20608" class="wp-caption-text">バイロイト音楽祭。※Wikimedia Commonsより</figcaption></figure></p>
<p><figure id="attachment_20609" aria-describedby="caption-attachment-20609" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-20609" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_007.jpg" alt="グラインドボーン音楽祭。※Wikimedia Commonsより" width="650" height="366" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_007.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_007-300x169.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-20609" class="wp-caption-text">グラインドボーン音楽祭。※Wikimedia Commonsより</figcaption></figure></p>
<h3>3.【ドレスコードについて】</h3>
<p>“クラシックのコンサートにはドレスコードがある”などと、たびたびSNSなどでも話題にのぼりますが、三枝さんは、どんな格好でも構わない、とおっしゃいます。</p>
<p>「会社帰りに寄られることもあるでしょうし、ドレスコードなんてありません。ただ、どんな格好でも構いませんが、夏は冷房が効いているので薄着だと寒いかもしれません。長時間聴くことを考えて、自分がリラックスでき、温度調節できる服装で行くといいと思いますよ」</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>4.【拍手について】</h3>
<p>クラシック音楽は、楽章ごとに拍手せず、曲がすべて終わってから拍手をするのが一般的です。しかし、その楽章があまりに見事な演奏である場合は、楽章の終わりで拍手が起こることもあるので、混乱してしまうでしょう。</p>
<p>「楽章ごとに拍手をしてはいけないとか、演奏後に余韻を楽しんでから拍手すべきだなどの声もありますが、あまり気にしなくて構いません。いいと思ったら拍手すればいいんです。また反対に、聴いて嫌いだなと思えば、休憩の間に出てしまえばいい。聴き慣れてくると、演奏の良し悪しも見えてくるはずですから、無理に聴かず、つまらなかったと態度を見せるのもいいと思います」</p>
<p>&nbsp;</p>
<h3>5.【オンライン演奏会について】</h3>
<p>コロナ禍でコンサートの場に出かけていくのが難しくなってきたこのご時世ではありますが、オンライン演奏会を行うなど、さまざまな工夫のもとで演奏を聴くこともできます。</p>
<p>「その場で演奏される音に勝るものは残念ながらありませんから、本当であれば、生の演奏を聴いていただきたいです。ただ、そうもいかなくなっていますよね。もしご自宅で演奏を楽しみたい場合は、ぜひイヤホンではなくヘッドホンを使って聴いてみてください。それだけでも臨場感と音の質がずいぶん変わります。また、Wi-Fiの環境が悪かったり、無線だったりすると、音が途切れてしまうこともあるので、有線でつないでおくといいでしょう」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>今年の締めくくりに各地で行われるベートーヴェンの第九。三枝成彰さんの語りつきの『ベートーヴェンは凄い！全交響曲連続演奏会2020』をはじめ、さまざまな楽団が演奏するこの機会に、まずは第九からベートーヴェン、そしてクラシック音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか？</p>
<div class="mainArticle_profile mainArticle_linedBox">
<h2 class="mainArticleLinedBox_heading">Profile</h2>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-20611" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_prof.jpg" alt="20201221_atliving_beethoven_prof" width="333" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_prof.jpg 333w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2020/12/20201221_atliving_beethoven_prof-200x300.jpg 200w" sizes="(max-width: 333px) 100vw, 333px" /></p>
<h3 class="mainArticleProfile_author">作曲家 / 三枝成彰</h3>
<p>1942年生まれ。東京芸術大学卒業、同大学院修了。在学中に安宅賞を受賞。代表作として、オラトリオ「ヤマトタケル」、オペラ「千の記憶の物語」等、映画音楽に「優駿」「お引越し」「機動戦士ガンダム～逆襲のシャア～」「機動戦士Zガンダム」、テレビ番組の音楽に、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」等、多数。1989年、日本アカデミー賞映画音楽部門最優秀音楽賞を受賞。国際モーツァルテウム財団の依頼で、モーツァルトの未完曲に補筆・完成したことも話題となった。オペラ作品をライフワークとして掲げており、代表作としては1997年5月には、構想に10年近くをかけたオペラ「忠臣蔵」を完成・初演し、各界の注目を集めた。さらに2000年5月には愛知県芸術劇場でオペラ「忠臣蔵」改訂版を再演し、2002年1月には東京新国立劇場にて再演。2004年、プッチーニの「蝶々夫人」を下敷きとした新作オペラ「Jr.バタフライ」を初演、好評を博す。このオペラは2006年、イタリア・プッチーニ音楽祭でも再演された。これは同音楽祭における初の外国人作品の上演であり、プッチーニ以外の作曲家の作品としても初の上演ともなった。2007年、紫綬褒章、2017年、旭日小綬章をそれぞれ受章。また、今年は文化功労者にも選出された。</p>
<p>2003年から毎年行っている<a href="https://saegusa-s.co.jp/concert/con201231.html" target="_blank" rel="noopener">『ベートーヴェンは凄い！ 全交響曲連続演奏会』</a>の記録をまとめた<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/4909542264/" target="_blank" rel="noopener">『ベートーヴェンは凄い！』</a>（五月書房新社）が12月25日に発売予定。</p>
</div>
<p>&nbsp;</p>
<p>取材・文＝吉川愛歩　撮影＝安藤佐也加　構成＝Neem Tree</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>QUEENが再注目される理由…日本での人気の火付け役が解説するそのスター性と素顔</title>
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		<dc:creator><![CDATA[daiwa]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 31 May 2019 08:05:37 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[CULTURE]]></category>
		<category><![CDATA[ミュージシャン]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>
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					<description><![CDATA[2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』。その年の映画興行成績第1位を記録し、2019年の第91回アカデミー賞では、主演男優賞を含む最多4部門で栄冠を手にしたのも記憶に新しいのではないでしょうか。その映画がい [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>2018年に公開された映画『ボヘミアン・ラプソディ』。その年の映画興行成績第1位を記録し、2019年の第91回アカデミー賞では、主演男優賞を含む最多4部門で栄冠を手にしたのも記憶に新しいのではないでしょうか。その映画がいよいよ、ブルーレイディスク／DVDとデジタル配信で登場！ 映画を見逃した人だけではなく、映画館に何度も足を運んだ熱いファンも再び、『ボヘミアン・ラプソディ』の世界の虜となりそうです。</p>
<p>上映中に観客が大声で歌うことを許された特別上映「胸アツ応援上映」では、思い思いのコスプレでフレディといっしょに大声で歌う往年のファンが続出した一方で、リアルタイムでQUEENを知らない若年層の間でも感動を巻き起こしました。音楽、ましてやロック・ミュージックを主題とした映画のヒットは難しいという定説のなか、なぜこういった幅広い人々に支持されたのか？ とくにここ日本で好評だった理由はどこにあるのか？</p>
<p>QUEENがまだ無名だった頃から、そのスター性に着目し、日本国内でもっとも多く、深くQUEENを取材してきた元『ミュージック・ライフ』編集長で現在は音楽ライターの東郷かおる子さんに、たっぷりと解説していただきました。</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12760" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_003.jpg" alt="20190531_queen_003" width="650" height="438" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_003.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_003-300x202.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_003-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></p>
<p><strong>「ボヘミアン・ラプソディ」</strong><br />
<strong>・2枚組ブルーレイ&amp;DVD 4700円+税</strong><br />
<strong>・4K ULTRA HD + 2D ブルーレイ/2枚組 6990円+税</strong><br />
<strong>・DVD 3800円+税</strong><br />
<strong>／20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン</strong><br />
<a href="http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/" target="_blank">http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/</a></p>
<p>カリスマとして君臨した故フレディ・マーキュリー（Vo.）、ブライアン・メイ（G.）、ジョン・ディーコン（B.）、ロジャー・テイラー（Dr.）で結成された、イギリス・ロンドン出身のロックバンド、QUEEN。メンバーが出会い、瞬く間にスターダムへとのし上がっていく過程と、その後の「LIVE AID（ライブエイド）」での伝説的パフォーマンスへ至るまでの紆余曲折を感動的に描く。</p>
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<h2>QUEENとの出会い</h2>
<p>『ミュージック・ライフ』は、シンコー・ミュージック（旧 新興音楽出版社）から1937年に流行歌の雑誌として『ミユジックライン』という名称でスタート。太平洋戦争の影響により休刊した後、1946年に『ミュージック・ライフ』（以下ML）として復刊します。QUEENがデビューした1970年代には、洋楽ロックの貴重な情報源として日本の若者の間で人気を博し、洋楽雑誌として長い間最大の発行部数を誇りました。</p>
<p><figure id="attachment_12761" aria-describedby="caption-attachment-12761" style="width: 352px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-12761" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_004.jpg" alt="世界のロックとそのバンドを日本へ紹介し“ロック・ジェネレーション”のバイブルとなった『ミュージック・ライフ』。写真はQUEENが表紙となった1974年12月号。" width="352" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_004.jpg 352w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_004-211x300.jpg 211w" sizes="(max-width: 352px) 100vw, 352px" /><figcaption id="caption-attachment-12761" class="wp-caption-text">世界のロックとそのバンドを日本へ紹介し“ロック・ジェネレーション”のバイブルとなった『ミュージック・ライフ』。写真はQUEENが表紙となった1974年12月号。</figcaption></figure></p>
<p>「私がMLの編集部員になったのは、ビートルズが解散した1970年です。当時はインターネットもメールもない時代。取材や情報収集に時間がかかる上、ましてや読者は音楽雑誌の情報が頼り。ロックという未知なるものに惹きつけられた、若者たちの執着心と探究心の熱量は、とても高いものでした。編集部に届く、読者からのメッセージの気迫に応えねばという、使命と責任を強く感じたものです。とにかく自分の感覚を信じ、読者の喜ぶ情報を提供できるようにと燃えていました。</p>
<p>1973年のある日、無名新人バンドのテスト盤として編集部に送られてきたQUEENのレコードを聞き、刺激的なギターのイントロが耳に響いたのを鮮明に覚えています。このバンドはすごいかも、と素直にそう思いました」（東郷かおる子さん）</p>
<p>その後、1974年3月に発売されたQUEENのデビュー・アルバム『戦慄の王女』について、東郷さんはML4月号の中で「新人らしからぬスケール」と、QUEENを大絶賛した記事を書いています。</p>
<p><figure id="attachment_12756" aria-describedby="caption-attachment-12756" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-12756" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_QUEEN_05.jpg" alt="1974年、ステージでのQUEEN。" width="650" height="487" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_QUEEN_05.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_QUEEN_05-300x225.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-12756" class="wp-caption-text">1974年、ステージでのQUEEN。</figcaption></figure></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>そしてニューヨークで、初めてQUEENと対面することになる東郷さん。その第一印象は？ また逆に、QUEENにとって「日本」とはどういった存在だったのか？ 引き続き語っていただきます。</p>
<h2>“生QUEEN”の第一印象は？</h2>
<p>1974年5月には、イギリスのロックバンド「モット・ザ・フープル」の取材でニューヨークへ行くチャンスに恵まれた、若き編集部員の東郷さん。単身での海外出張は、初めての経験だったそう。当時は、羽田空港からニューヨークへの直行便がなく、20時間かけて現地入り。その足でコンサート会場にダッシュしたといいます。このとき前座として登場したのが、当時イギリスの新人バンドだったQUEEN。</p>
<p>「彼らが前座で出ることは出張前から知っていたので、生で見られるのを楽しみにしていました。実際のライブを見て、音楽の質はもちろん、ビーズの刺繍が入ったブラウスや濃いアイラインにアイシャドウのメイク、黒いマネキュアをしたフレディ（ヴォーカルのフレディ・マーキュリー）の妖艶さがとても新鮮で、その危うい感覚に、スター性と、必ず日本の女性ファンに受けることを確信しましたね」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>レストランでロジャーに遭遇！</strong></p>
<p>この海外出張には、さらに大きなギフトが待っていました。なんとその翌日、別のミュージシャンの取材をするために東郷さんが訪れた現地のレストランで、偶然にもQUEENのドラマー、ロジャー・テイラーを見かけます。東郷さんはすかさずロジャーの元へ駆け寄り、MLのことや日本でQUEENの人気が高まっていることを直接本人に伝えます。</p>
<p>「最初は、なんだこの東洋人はという感じで怪訝そうだったんですが、ML最新号のQUEEN記事を見せた途端、パッと表情が輝き、『本当だ！ すごい！ 日本だってさ！』と喜んでくれました」（東郷さん）。そして翌日には、買い物で不在にしていたボーカルのフレディ・マーキュリーを除く、ギターのブライアン・メイ、ベースのジョン・ディーコン、そしてロジャーの3人のメンバーへの取材を行う機会を得ます。「ブライアンは体調を崩していたので挨拶だけでした。のちにブライアンはウィルス性肝炎に感染していたことが判明し、アメリカツアーのキャンセルを余儀なくされたようです」（東郷さん）</p>
<p><figure id="attachment_12762" aria-describedby="caption-attachment-12762" style="width: 352px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-12762" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_006.jpg" alt="日本初来日時、MLの人気投票で選出された「75年度最優秀アルバム賞」（『クイーンⅡ』）の記念トロフィーを持って表紙撮影したもの（『ミュージック・ライフ』1975年6月号）" width="352" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_006.jpg 352w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_006-211x300.jpg 211w" sizes="(max-width: 352px) 100vw, 352px" /><figcaption id="caption-attachment-12762" class="wp-caption-text">日本初来日時、MLの人気投票で選出された「75年度最優秀アルバム賞」（『クイーンⅡ』）の記念トロフィーを持って表紙撮影したもの（『ミュージック・ライフ』1975年6月号）</figcaption></figure></p>
<h2>QUEENにとって日本は特別な国だった</h2>
<p>QUEENが初のアメリカ進出に意気込んでいた時期に、東郷さんのQUEEN初取材が重なりました。このタイミングで日本という国にQUEENファンがいることを直接本人たちに伝えられたのは、とても大きな意味があったことでしょう。</p>
<p>「当時は今のように全世界で瞬時に情報が共有される時代ではなかったので、QUEENにいち早く目を付け、自分たちの感覚や独自取材でQUEENの魅力を取り上げられたのがよかったですね。1975年にQUEENが初来日したときは、羽田空港に1000人以上もの女性ファンが詰めかけ、本人たちはその熱狂ぶりに驚き、困惑するほどでした」（東郷さん）</p>
<p>QUEENにとって日本が特別な国であったことはよく知られています。「1977年には日本語の歌詞がサビで使われている『手をとりあって』が日本国内限定シングルでリリースされています。とても美しい曲なので、知らない方はYouTubeで聞いてみてくださいね」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<h2>東郷さんから見たQUEENとは？</h2>
<p>初取材から1990年6月に自らMLを卒業するまで、そして、フリーランスの音楽ライターとして再出発してからもずっと、QUEENを取材し続けてきた東郷さん。QUEENの6度に渡る日本来日はもちろん、海外ツアー先への取材を幾度となく行い、メンバーとはすっかり顔なじみの仲に。そして映画の中で最も重要なシーンとして出てくる、20世紀最大規模のチャリティーコンサート「LIVE AID」も生で見ています。今、改めて振り返り、東郷さんの中でQUEENとはどんなミュージシャンだったのでしょうか？</p>
<p><figure id="attachment_12763" aria-describedby="caption-attachment-12763" style="width: 443px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-12763" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_007.jpg" alt="左から東郷さん、フレディ、ブライアン（1978年ニューオリンズでの取材時） （写真提供／東郷かおる子さん）" width="443" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_007.jpg 443w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_007-266x300.jpg 266w" sizes="(max-width: 443px) 100vw, 443px" /><figcaption id="caption-attachment-12763" class="wp-caption-text">左から東郷さん、フレディ、ブライアン（1978年ニューオリンズでの取材時）<br />（写真提供／東郷かおる子さん）</figcaption></figure></p>
<p>「彼らは、“ロックミュージシャン”というジャンルではくくれない存在です。ビートルズに影響を受けたとか、ローリング・ストーンズに影響を受けたとか、そういう“型”が全く感じられない。“QUEENの前にQUEENなし、QUEENの後にもQUEENなし”と言うのでしょうか。とにかく特異なバンドだと思います。だからといって、音楽が摩訶不思議で理解できないものかというと、そうではない。美しいメロディの中にかわいらしさやユーモアを入れ込んでいたり、驚かされるインパクトやドキッとするセクシャリティもあったり。どこまでも自分たちの感性や感覚に自信を持ち、こだわりを持って作り込んでいたからこそ、出せた世界観だと思います」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>個性の異なる4人が集結した唯一無二のバンド</strong></p>
<p>メンバーそれぞれが得意分野を持ち、個性を生かしているのがQUEENらしい魅力だと東郷さんは語ります。</p>
<p>「美大出身のフレディはアートに興味があり、アルバムジャケットでもイラストを描いています。そして、オペラやクラシック、バレエなども好んで鑑賞していました。大学時代に天文学を学び、2010年に天文物理学の博士号を取得したブライアンのエレクトリック・ギターは完全なるハンドメイドで、『レッド・スペシャル』として知られる超こだわりのもの。歯科医を目指していたロジャーはドラマーとしての実力だけではなく、高音パートで歌えるコーラスでも貢献しています。電子工学の博士号を取得しているジョン・ディーコンは物静かで控えめだけど、実は多くのヒット曲を書いています。</p>
<p>個性の違う知性ある4人が集まり、絶妙なバランスでお互いの力を引き出していたのが、唯一無二のスター性を築き上げたのでしょうね。繊細で奥深いQUEENの曲には、歌舞伎用語で言えば外連味（奇抜な演出）があり、日本人の琴線に触れるというか、日本人の血脈にQUEENの存在はとても合うものだったと思います」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>いよいよ、QUEENの凄さをあらためて決定付けた伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』の見どころを語っていただきましょう。QUEEN初心者に東郷さんがおすすめしたい傑作選も見逃せません。</p>
<h2>映画『ボヘミアン・ラプソディ』がヒットした理由</h2>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12764" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_008.jpg" alt="20190531_queen_008" width="650" height="303" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_008.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_008-300x140.jpg 300w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /></p>
<p><strong>映画のストーリーは事実と異なる!?</strong></p>
<p>映画『ボヘミアン・ラプソディ』は、1991年11月24日にエイズによる肺炎の合併症で亡くなったフレディを中心に、QUEENの実話を基に作られていますが、一部、事実とは異なる内容もあります。例えば、フレディがバンドに加入したタイミングやライブで披露した曲の時系列、LIVE AID前にメンバーがフレディのエイズを知ったという構成などです。</p>
<p>しかし、実際に映画を見たQUEENのコアなファンをも惹きつけることに成功。これは、映画の制作が決定した2011年から、ブライアンとロジャーが顧問として関わり、事実関係を含め、映画の監修を続けてきたことが功を奏しているのでしょう。映画館に何度も足を運んだリピーターが多かったことからも、作品の満足度が高いことがわかります。「近年の音楽映画では飛び抜けてすばらしい！」「号泣必至！」などの情報がSNSで広まり、QUEENを知らない若い世代にも支持されました。</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>当時のメンバーをリアルに思い出させる描写力</strong></p>
<p>「私が初めて映画を見たのは2018年10月の半ばで、業界関係者を集めた試写会でした。そのときは、これほどのヒットになるとは予想できなかったですね。事実関係とは違う部分はありますが、そんなことは気にならない完成度だと思いました。冒頭の20世紀フォックスのオープニングファンファーレを、ブライアンがギターで弾いているところは遊び心があっていいですね。メンバーの描写もお見事！ 特にブライアンは、『なんで本人がいるの？』と思うほど、容姿も身振りも話し方もすごく似ていました。ロジャーは彼が言いそうなセリフばかり。映画後半になって髪が短くなったジョンもそっくり！」（東郷さん）</p>
<p>フレディのカリスマ性を再現するのは大変だったと思いますが、どうでしょうか？</p>
<p>「最初は、『こんなに出っ歯じゃないわよ〜』って感じたけれど、途中からはそんなことが気にならなくなりました。フレディは親日家で、自宅には日本の絵画や骨董品などを多く飾り、家具のほぼすべてが日本製だったようですが、それも見事に再現されています。ちょっと安っぽい着物を部屋着にしているのもリアル。そして何と言っても、最後のLIVE AIDの再現力はすばらしいですね。歌詞も字幕で見られるので、歌詞の内容がスッと頭に入ってくるのも味わい深いと思います。そして、ピアノの上に並べられたドリンクのメーカーもコップの位置も、カメラワークも当時と同じにするこだわりよう。フレディが履いているボクシングシューズはアディダスに再生産をしてもらったというからすごい。制作陣の本気がコアなファンにも届いたと思います」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><strong>LIVE AIDのQUEENは必見！</strong></p>
<p>QUEENの数あるライブ、またほかのミュージシャンのライブを思い返しても、LIVE AIDで見たQUEENの20分間の衝撃にかなうものはないという東郷さん。</p>
<p>「映画でも触れていますが、QUEENは一度、LIVE AIDの出演を断っているんです。そのため、チケットが完売した後でQUEENの参加が公表されたので、オーディエンスの大半はQUEENに関心の少ない人たち。そんな中で、瞬時に観客をとりこにし、全員が足をならし手を叩き、フレディのかけ声に反応していたのは圧巻です。さらに、84カ国に衛星放送で同時生中継され、世界中の人が同じタイミングで、テレビから流れるQUEENの演奏に魅了されたのです。音楽以外にも娯楽が溢れる今では、あり得ないことだと思います。</p>
<p>一方で、YouTubeを開けば当時の映像がすぐに見られるのは、ありがたいですね。あの迫力とカリスマ性、デォ〜と叫びながら拳を突き上げるフレディの、観客を集団催眠にかけてしまったかのようなエネルギーを、今の若い世代にも見て欲しいです」（東郷さん）</p>
<p><figure id="attachment_12757" aria-describedby="caption-attachment-12757" style="width: 329px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-12757" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_QUEEN_10.jpg" alt="映画のラストシーンを飾った、1985年「ライブエイド」でのステージ。" width="329" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_QUEEN_10.jpg 329w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_QUEEN_10-197x300.jpg 197w" sizes="(max-width: 329px) 100vw, 329px" /><figcaption id="caption-attachment-12757" class="wp-caption-text">映画のラストシーンを飾った、1985年「LIVE AID」でのステージ。</figcaption></figure></p>
<h2>QUEEN取材の重圧に悩まされた日々</h2>
<p>1970年代〜1990年代にかけて、洋楽ファンの間で支持されていたML。インターネットの普及や時代の変化で音楽雑誌のニーズは減り、1998年12月に惜しくも休刊を余儀なくされます。ML全盛期は、1冊の雑誌を何度も読み返し、好きなアーティストのページをクリアケースの下敷きに挟んで常に持ち歩いていた読者も多かった時代。ミュージシャンの存在や音楽が人々に与えた影響力や夢の大きさは、今とは比べ物にならないと、東郷さんは言います。</p>
<p><figure id="attachment_12765" aria-describedby="caption-attachment-12765" style="width: 650px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-12765" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_009.jpg" alt="ブライアン（左）＆ロジャー（右）との再会（2011年ロンドン） 写真提供／東郷かおる子さん" width="650" height="433" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_009.jpg 650w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_009-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_009-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 650px) 100vw, 650px" /><figcaption id="caption-attachment-12765" class="wp-caption-text">ブライアン（左）＆ロジャー（右）との再会（2011年ロンドン） 写真提供／東郷かおる子さん</figcaption></figure></p>
<p>「QUEENが有名になるにつれて取材するのもひと苦労で、30万人もの読者の期待を背負っているプレッシャーに押しつぶされそうでした。映画にも出てくるポール・プレンターがフレディのマネージャーのような役割をしていたのですが、彼には悩まされましたね……。映画の中でも、ライブエイド出演オファーの話を、ポールがフレディにしていない場面がありますが、まさにあれです。取材のアポが取れている状態で現地入りしたのに、フレディには話が通っていないという事態はしょっちゅう。そんな中で原稿の締め切りに終われる日々は辛かったですね。宿泊先のホテルで東京に帰りたいと何度泣いたことか。でも、あの時代にQUEENを追い続けられたことでずいぶんと鍛えられました。今となってはすべての経験が私の財産です」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>最後に、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でQUEENのとりことなった人へ、また久しぶりにQUEENを堪能したい人へ、東郷さんがおすすめしたい傑作アルバムを紹介していただきます。</p>
<h2>QUEEN初心者におすすめするアルバム３選</h2>
<p>ではここで、映画『ボヘミアン・ラプソディ』でQUEENに魅せられた新しいファンに向けて、おすすめの作品とは？</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12766" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_011.jpg" alt="20190531_queen_011" width="500" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_011.jpg 500w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_011-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_011-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_011-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_011-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" /><br />
<strong>「ジュエルズ」</strong><br />
「『We Will Rock You』『We Are The Champions』『RADIO GA GA』など、LIVE AIDでも披露されたQUEENのヒット曲が収録されている日本独自企画のアルバムです。QUEENの代表曲がまとまっているので、初心者におすすめです」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12767" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_012.jpg" alt="20190531_queen_012" width="500" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_012.jpg 500w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_012-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_012-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_012-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_012-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" /><br />
<strong>「QUEENⅡ」</strong><br />
「発売当時はLP（レコード）盤で、ブライアンのギターサウンドを存分に味わえるホワイトサイドと、フレディの美意識が炸裂したブラックサイドに分かれています。初期の傑作でQUEEN好きから熱い支持を得ている1枚です」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12769" style="border: 1px solid #a9a9a9;" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_013.jpg" alt="20190531_queen_013" width="500" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_013.jpg 500w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_013-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_013-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_013-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_013-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 500px) 100vw, 500px" /><br />
<strong>「INNUENDO（イニュエンドゥ）」</strong><br />
「フレディのエイズをメンバーに公表した後で作られ、フレディ存命中の最後のアルバム。メンバーが一体となり、QUEENらしさを前面に押し出した渾身の作。涙なくしては聴けない壮絶な美しさが伝わってくる作品です」（東郷さん）</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>「映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットは、時代がどんなに変わろうとも音楽の持つ力は普遍だということを多くの人々に知らしめたと思います」と語る東郷さん。東郷さんがQUEENのデビュー当時からMLで書き続けてきた記事や取材エピソードはご自身の著書で詳しく紹介されていますので、こちらも見逃せません。</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12768" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_014.jpg" alt="20190531_queen_014" width="345" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_014.jpg 345w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_014-207x300.jpg 207w" sizes="(max-width: 345px) 100vw, 345px" /><br />
<strong>『クイーンと過ごした輝ける日々』<br />
東郷かおる子／シンコー・ミュージック<br />
1944円</strong></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>2020年1月にはブライアンとロジャー、そしてボーカリストとしてアダム・ランバートを加えたメンバーが、４日間に渡る日本での「ラプソディ・ツアー」を敢行。伝説のロックバンドが再び、日本に登場します。まずは家でじっくり、BD・DVD『ボヘミアン・ラプソディ』を鑑賞して、名作の余韻とまだまだ続きそうなQUEENフィーバーを堪能してはいかがでしょうか。</p>
<p><strong>【関連記事】</strong><br />
<a href="https://at-living.press/culture/1132/"><strong>世界初の“ノーベル賞ミュージシャン” ボブ・ディランの聴き方と読み方</strong></a></p>
<div class="mainArticle_profile mainArticle_linedBox">
<h2 class="mainArticleLinedBox_heading">Profile</h2>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-12770" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_prof.jpg" alt="20190531_queen_prof" width="386" height="500" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_prof.jpg 386w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2019/05/20190531_queen_prof-232x300.jpg 232w" sizes="(max-width: 386px) 100vw, 386px" /></p>
<h3 class="mainArticleProfile_author">音楽ライター / 東郷かおる子</h3>
<p>音楽専門誌「ミュージック・ライフ」元編集長。神奈川県横浜市出身。星加ルミ子氏に憧れて高校卒業後に株式会社新興楽譜出版社（現・シンコー・ミュージック・エンタテインメント）に入社。1976年に編集長に就任。1990年に退社。現在はフリーランスの音楽ライターとして活動。近著に『クイーンと過ごした輝ける日々』（シンコー・ミュージック刊）。</p>
</div>
<h6>©︎2019 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.</h6>
<p>&nbsp;</p>
<p>取材・文＝今井美由紀（Neem Tree）、写真提供＝東郷かおる子、AFLO、20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン</p>
]]></content:encoded>
					
		
		
			</item>
		<item>
		<title>オススメの10曲解説付き！ 世界初の“ノーベル賞ミュージシャン” ボブ・ディランの聴き方と読み方</title>
		<link>https://at-living.press/culture/1132/</link>
		
		<dc:creator><![CDATA[daiwa]]></dc:creator>
		<pubDate>Mon, 21 Nov 2016 07:30:02 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[CULTURE]]></category>
		<category><![CDATA[ミュージシャン]]></category>
		<category><![CDATA[音楽]]></category>
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					<description><![CDATA[先ごろ、ノーベル文学賞を受賞し世界を驚かせたシンガー・ソングライターのボブ・ディラン。1962年のデビュー以来、半世紀以上にわたって音楽だけでなく多岐にわたる文化活動を通して、人々に影響を与えてきました。今回の話題を受け [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>先ごろ、ノーベル文学賞を受賞し世界を驚かせたシンガー・ソングライターのボブ・ディラン。1962年のデビュー以来、半世紀以上にわたって音楽だけでなく多岐にわたる文化活動を通して、人々に影響を与えてきました。今回の話題を受けて、「ボブ・ディランという名前はよく聞くけど、どんな曲をリリースしているのだろう？」という興味を持った人は多いんじゃないでしょうか。</p>
<p>1941年、アメリカはミネソタ州生まれ。つまり現在75歳ですが、いまも精力的にライブ活動を続けています。「ネヴァー・エンディング・ツアー」と銘打ったワールドツアーで年間の１／３はステージに立っており、日本へも今年4月に来日、計16公演も行い喝采を浴びました。</p>
<p>そんなボブ・ディランの、人となりから代表曲まで、どうやってその世界観を楽しめばいいのか、数多くの雑誌やライナーノーツの執筆を手がける音楽ジャーナリスト・伊藤なつみさんに教えてもらいました。</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1123" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/A.jpg" alt="a" width="253" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/A.jpg 1200w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/A-238x300.jpg 238w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/A-768x970.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/A-811x1024.jpg 811w" sizes="(max-width: 253px) 100vw, 253px" /></p>
<p>――まずはボブ・ディランの経歴から教えてください。ミュージシャンとして、さまざまな賞を受賞していますよね？</p>
<p><strong>伊藤：</strong>1962年にアルバムでデビューして以降、50年以上のキャリアを持つシンガー・ソングライターです。楽曲の他にも映画などの創作活動を行っています。これまでグラミー賞にアカデミー賞、ピューリッツァー賞までもらっていますから、ノーベル文学賞が決まったときは絶対に受け取るだろうとは思っていました。</p>
<p>――ノーベル文学賞のニュースでは当初、音信不通とのことで世間を騒がせましたが、どのような人物像なのでしょうか？</p>
<p><strong>伊藤：</strong>ボブ・ディランというのは芸名で、今やこれを本名として改名しているくらい自意識の高い方ですし、これまでの活動や言動を振り返ってみても、やはり“目立ちたい”とか“有名になりたい”という気持ちが強いのではないでしょうか？　ノーベル文学賞の件についてはうれしくて仕方がない気がします。だからあの騒動にも納得というか。“すぐに返答するのは、欲しがっているみたいでカッコ悪い”とか思ったんじゃないでしょうか。基本的には自由人ですし、ふたご座だから二面性が強いのかな。</p>
<p>それに、どちらかというと破天荒な人間だと思います。表向きには吟遊詩人とかカリスマ性ばかり取り上げられて、「文学の最高峰」に位置するミュージシャンのように言われていますけど、蓋を開けてみると……かなり気分屋さんで、女性に関するトラブルもかなりあったようですし（笑）。ただ、そういった“人間臭さ”がいろいろな楽曲や創作活動へ良い影響を与えていることは、間違いないでしょうね。また有名な曲でも、ライブではサビまで歌わないと分からないほど大胆にアレンジするところも魅力です。そうやって歌い方の幅がとても大きく、日によってさらに変わるのは本当に“詩人”だなあと思いますね。</p>
<p>何より発表しているアルバムはもちろん、楽曲数がものすごく多いし、未発表曲も数知れずで、しかも常に歌詞にも深い意味を込めた素晴らしい歌を発表し続けている才能に溢れたミュージシャンだと思います。現在75歳ですが、今年も日本でライブを行ったほどツアーを重視して第一線で活躍していて、表現者としてのモチベーションも高いのでしょうね。</p>
<p>――かなり人間味のある方なのですね。ではその音楽性を楽しむ上で、どのような楽曲から聞いていくとよいのか。伊藤さんのオススメをお願いします！</p>
<p><strong>伊藤：</strong>デビュー当初からアメリカの伝統音楽のメロディや歌詞を継承や引用していて、特に初期のころは、知れば知るほど面白みが増すような曲作りをしています。まずはきっかけだと思うんです。ボブ・ディランのことは知らなくても、カバーソングやCMソングとして耳にしたことはあると思います。日本でも影響を受けているアーティストも数多くいますよね。</p>
<p><div class="mainArticle_linedBox"><br />
<h2 class="mainArticleLinedBox_heading">伊藤なつみさんおすすめ<br />
ボブ・ディランはじめの10曲</h2></p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1124" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1.jpg" alt="01" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/01-1-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">アルバム『欲望』より</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">「Hurricane」</h2>
<p>「子供の頃に聴いて衝撃を受けた曲です。殺人の冤罪で捕まったボクサーの話で、事件から裁判の様子までを歌にしていて、ストーリーテラーとしての魅力はもちろんありますが、こんな事実を基にして書くこともできるのかという驚きがありました。その後ボクサーは自由の身となり、デンゼル・ワシントン主演で映画化されています。訴える言葉や歌の強さに加え、ヴァイオリンが感情が渦巻くハリケーンのように激しくなっていくところが、ドラマチックですごくカッコいいです」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1125" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2.jpg" alt="02" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/02-2-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">アルバム『ビリー・ザ・キッド』より（1973年）</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">｢天国への扉｣</h2>
<p>「エリック・クラプトンやガンズ・アンド・ローゼズのカバーで知った方も多いのでは？　ディランが映画『ビリー・ザ・キッド/２１歳の生涯』に出演し、その流れから音楽を担当。チョイ役だったものの、子供の頃に映画スターに憧れていた彼は大喜びだったそう。死に際の歌ながら、温かみのある歌い方が印象的で、“ママ、このバッジを外しておくれ” “ママ、僕の銃を地面に置いておくれ”という歌詞に、当時ベトナム戦場の兵士の姿に重ねて聴いていた人もいたそうです」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1126" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1.jpg" alt="03" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/03-1-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">アルバム『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』より（1964年）</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">｢オール・アイ・リアリー・ウォント｣</h2>
<p>「アコースティック・ギター１本とハーモニカだけによる、フォーク・シンガー的な作りによる１曲です。カントリー風の歌い方にヨーデルのような裏返る声、それに笑い声も入っていて、リラックスした雰囲気を感じさせるナンバー。その一方で、世の中に溢れている問題をシンプルな言葉にして歌い、最後には“本当にやりたいことは、君と友達になりたいんだ”と導いていく歌詞も好きですね」</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">「マイ・バック・ペイジズ」</h2>
<p>「山下敦弘監督作品で、妻夫木聡さんと松山ケンイチさんの共演による映画『マイ・バック・ページ』を観た時に、映画のタイトルをボブ・ディランのこの曲から付けたと知って聴き直し、やっぱりいい曲だなと再認識しました。“あの時の僕は今よりずっと老けていて、今の僕はあの時よりもずっと若い”という歌詞が有名ですが、ディランは23歳の頃にこれを歌っていたわけですよね」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1127" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2.jpg" alt="04" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/04-2-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">『タイム・アウト・オブ・マインド』より（1997年）</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">｢メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ｣</h2>
<p>「オルガンも入っている温かい雰囲気の曲で、ちょっとボブ・ディランっぽくないようなラブソング。ダミ声に近いしゃがれた声で歌っていて、それがかえって味になっているという。聴いてきて、不思議と優しい気持ちになれる歌です」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1128" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05.jpg" alt="05" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/05-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』より（1963年）</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">｢風に吹かれて｣</h2>
<p>「ピーター・ポール＆マリーが歌って世界的に大ヒットし、アメリカの公民権運動の賛歌とされたのをはじめ、その後もプロテストソングやスピリチュアルソングとして広く親しまれているスタンダードナンバー。トラディショナルソングを下敷きにしていて、歌の最初に“どれだけ〜すればいいのか”という問いかけが続き、最後に“その答えは風の中に舞っている”と収めていくレトリックな手法も有名になりました」</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">「くよくよするなよ」</h2>
<p>「私は、シンガー・ソングライターのおおはた雄一さんが、自分なりの意訳をつけて歌っているヴァージョンが好きで、そこからまたボブ・ディランの歌を聴き直したりしました。この歌はディランと当時付き合っていたガールフレンドが、２人の間のいざこざを機にイタリアのペルージャに留学してしまい、それが寂しくて書いた曲だそう。そういう背景を知ると、親しみが湧いたりしますね」</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">「はげしい雨が降る」</h2>
<p>「当時のアメリカは公民権運動やキューバ危機といった問題を抱え、このままアメリカとソ連が核戦争になってしまうのでは、と、危惧された頃の歌。ディラン本人は“はげしい雨”というのは“核”のメタファーとは明言していませんが、そのように取れる書き方をしていて。“僕は伝え、考え、語り、ささやき/山にこだまさせれば、皆に伝わるだろう”といった歌詞も、ディランを象徴するフレーズだと思います」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1129" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06.jpg" alt="06" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/06-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">『血の轍』より（1975年）</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">「ブルーにこんがらがって」</h2>
<p>「最高傑作と言われるアルバム『血の轍』に入っている曲で、歌詞が大好き。いろいろなことを歌いながら“ブルーにこんがらがって”という結びになるわけですけど、意味が通じない箇所があって。曲解説を探してみたら、“絵画は一部だけ見ることもできるし、全体を見ることもできるので、絵画のような曲にしたかった”とのこと。“時間の概念を排除し、登場人物を１人称から３人称まで変化させ、リスナーには誰が話しているのかはっきりしないけど、全体を眺める時はそんなことはどうでもよくなる”と。この話を知って、さらに好きになりました」</p>
<p>&nbsp;</p>
<p><img loading="lazy" class="alignnone size-full wp-image-1130" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07.jpg" alt="07" width="320" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07-150x150.jpg 150w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07-300x300.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07-768x768.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07-1024x1024.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07-280x280.jpg 280w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/07-70x70.jpg 70w" sizes="(max-width: 320px) 100vw, 320px" /></p>
<p style="font-size: 95%; margin-bottom: 0px;">『追憶のハイウェイ61』より（1965年）</p>
<h2 style="font-size: 1.5em; margin-bottom: 15px;">「ライク・ア・ローリング・ストーン」</h2>
<p>「上流階級の女性の転落を皮肉った曲で、堕ちていった人をディスっているんですね。こういう辛辣な歌は今でこそヒップホップをはじめ数多ありますけど、当時は珍しく、しかもディランがフォークからロックへと移行しつつある中で、シングル曲で6分を超す長さにもかかわらず大ヒットした曲なんです。ベトナム戦争が激しくなるアメリカでは反体制的な思想を持つ曲として注目され、ロックが若者に多大な影響をもたらすようになった代表曲とも言われています」</p>
<p></div></p>
<p>&nbsp;</p>
<p>――ありがとうございます！　これでボブ・ディラン入門はバッチリですね。詩と音楽の世界に浸ってみたいと思います！</p>
<p>&nbsp;</p>
<p>取材・文＝三宅隆<br />
写真協力＝ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル</p>
<p>&nbsp;</p>
<div class="mainArticle_profile mainArticle_linedBox">
<h2 class="mainArticleLinedBox_heading">Profile</h2>
<h3 class="mainArticleProfile_author">伊藤 なつみ</h3>
<p>音楽ジャーナリスト/編集者として、洋楽・邦楽ともにさまざまなジャンルにわたって多くのミュージシャンをインタビュー。現在は「FIGARO」「SPUR」「装苑」などの雑誌やCDにライナーノーツを執筆するほか、音楽やイベントのプロデュースも担当。</p>
<p><figure id="attachment_1122" aria-describedby="caption-attachment-1122" style="width: 480px" class="wp-caption alignnone"><img loading="lazy" class="size-full wp-image-1122" src="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/B-2_P1340102.jpg" alt="伊藤さんが大事に保管している私物。ボブ・ディランの、デビュー前の1961年から1989年までの未発表音源を集録し、1991年に発売された「ブートレッグ・シリーズ 第1〜3集」。" width="480" height="320" srcset="https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/B-2_P1340102.jpg 1440w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/B-2_P1340102-300x200.jpg 300w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/B-2_P1340102-768x512.jpg 768w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/B-2_P1340102-1024x683.jpg 1024w, https://at-living.press/wp-content/uploads/2016/11/B-2_P1340102-78x52.jpg 78w" sizes="(max-width: 480px) 100vw, 480px" /><figcaption id="caption-attachment-1122" class="wp-caption-text">伊藤さんが大事に保管している私物。ボブ・ディランの、デビュー前の1961年から1989年までの未発表音源を集録し、1991年に発売された「ブートレッグ・シリーズ 第1〜3集」。</figcaption></figure></p>
</div>
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