「梅雨に行いたい、万全なカビ対策のルール」では、室内のどのような部分にカビが生えやすいか、カビの対策には何をしたらいいかを、家事・掃除アドバイザーの藤原千秋さんに教えてもらいました。換気やエアコン、除湿機なども上手に使いながら、適正な湿度をキープした、衛生的な部屋を目指すべき、とのことでしたが、梅雨時、エアコンのような取り付け工事が不要で手軽に導入できるのが、除湿機です。
そこで、運転パワーがパワフルなのはもちろん、手入れや取り扱いも楽な、最新の除湿機(衣類乾燥除湿機)をピックアップしました。
まず、用途やよく使うシーズンによって除湿方式を選んでみましょう。
除湿方式はこの3種類
・コンプレッサー式
・デシカント式
・ハイブリッド式
・コンプレッサー式
コンプレッサーを内蔵し、室内の空気を集めて冷却器で結露させて、湿気を水滴に変えて除去する仕組みの除湿機です。気温の高い季節ほど除湿能力を発揮するので、夏におすすめ。反対に冬場は、やや戦力ダウンするのがデメリットと言えます。
・デシカント式
室内の湿った空気を内蔵する乾燥剤(ゼオライト)に吸着させ、湿気を除去します。吸着した水分をヒーターで温めるため、気温に左右されず、冬も変わらず除湿できるのがオススメのポイントです。ただしヒーターを使用するので、熱を発し、比較的消費電力が大きくなる傾向にあります。
・ハイブリッド式
コンプレッサー式とデシカント式の仕組みを組み合わせて除湿するため、気温が低いときでも性能が落ちず年間を通しで使用できるのがメリットと言えます。ただし、2つの方式を内蔵しているので本体が大きくなる傾向にあり、価格も高めです。
それでは、上のタイプ別におすすめの最新モデルを紹介します。
編集部選・おすすめ除湿機
ハイブリッド式
・年間を通してパワフル運転
パナソニック「衣類乾燥除湿機 F-YHSX120」
実勢価格 7万円前後(編集部調べ)
コンプレッサー方式とデシカント方式の2つの除湿方式を1台に融合したハイブリッド方式。省エネ性能の高いコンプレッサー方式と、低温時にも除湿量をキープできるデシカント方式を組み合わせ、気温に左右されることなく一年中パワフルに乾かすことができます。衣類乾燥では幅165cmとワイドな風を送ることができ、大量の洗濯物も一気に乾きます。独自のイオン技術“ナノイーX”で部屋干し衣類の生乾き臭を防ぎながら乾燥させ、カビの増殖を抑制します。
定格除湿能力=50Hz:9.0L/日、60Hz:10.0L/日
コンプレッサー式
・冷風機能付きで人にも快適に
シャープ「プラズマクラスター除湿機 CM-J100」
5万円前後(編集部調べ)
冷風、除湿、衣類乾燥、消臭と、お部屋の空気を快適に整えてくれる機能に優れた除湿機。除湿機能のほかに冷風機能がつくので、室温から約マイナス10度の冷風でお風呂上りの脱衣所や、料理中のキッチンなどでも心地よく冷たい風が流れます。独自のイオン技術“プラズマクラスターイオン”で部屋干し衣類の生乾き臭を防ぎながら乾燥するほか、除湿とプラズマクラスターイオンで付着カビ菌の増殖を抑制します。
定格除湿能力=9L/日(50Hz)、10L/日(60Hz)
・高精度のセンサーで湿気を見張る
三菱電機「衣類乾燥除湿機 サラリ MJ-M120PX」
実勢価格 4万5000円前後(編集部調べ)
部屋干しでは、洗濯物の位置や量、状態を3つのセンサー(赤外線・温度・湿度)で、広範囲にきめ細かく検知する機能がある優れもの。上下160度・左右100度のワイドな風を送り、部屋の湿気を抑えます。また“部屋サラリモード”では、ベッドやソファーの下、天井の隅など、湿気の溜まりがちなエリアも前述のセンサー“部屋干し3Dムーブアイ”が見分けてくれます。ドライ風を届けることで低湿度環境を保ち、カビの発生や繁殖を抑制します。
定格除湿能力=50Hz;11、60Hz:12 L/日
・シンプル、かつパワフル
デロンギ「衣類乾燥除湿機 タシューゴ アリアドライ マルチ DEX16F」
3万2270円
衣類乾燥・強・中・弱の4つの除湿モードを搭載する、シンプルな設計の除湿乾燥機です。消費電力が185W(60Hz)以下なのに対して、除湿機としては非常にパワフルな除湿能力があります。およそA4サイズと場所をとらず、ハンドル付きで部屋のどこへでも持ち運びやすく、求めやすい価格も魅力的です。菌の繁殖や花粉やダニを抑制するWフィルターを装備、きれいな風を送って乾かします。
定格除湿能力=50Hz:6.5、60Hz:7.2L/日
サーキュレーター付きのデシカント式
・サーキュレーターで除湿効率もアップ
アイリスオーヤマ「サーキュレーター衣類乾燥除湿機」
3万2184円
デシカント式除湿機とサーキュレーターを一体化し、短時間で衣類を乾燥できる衣類乾燥除湿機です。A4サイズとコンパクトで、首振り機能搭載により、上下左右の角度が最大90度まで調節可能。除湿機とサーキュレーターが単独で使用できるため、一年中活用できるでしょう。空気中の水分量が表示されるので、洗濯物や室内の乾燥度合いが一目でわかります。片手でも簡単に排水でき、掃除が楽チンです。
定格除湿能力=5.0L/日
文=吉川愛歩、@Living編集部