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肌荒れや胃疲れにも優しい旨みと乳酸菌たっぷり!
スープまでヘルシーな「発酵鍋」

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今年も鍋がおいしいシーズンになりました。毎年新しい趣向の「●●鍋」が注目を集めますが、腸活の重要性が増すなか、今年の話題は断然“発酵鍋”でしょう。発酵鍋とは、発酵食品を取り合わせた鍋料理のこと。納豆やチーズ、キムチ、甘酒など、発酵させた食品には乳酸菌が豊富で、肌荒れや胃の疲れが気になる方にもぴったり。

今回は、韓国やタイなどで発酵食品を学び、“発酵トラベラー”としても活躍する料理人で、ヤスダ屋を主催している安田花織さんに、簡単にできておもてなしにも向いている発酵鍋レシピを3つ教えていただきました。

 

1. 腸が活発に働き消化吸収にいい!「水キムチ鶏のレモン香草鍋」

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【発酵食品=水キムチ】

骨つきの鶏肉を米のとぎ汁に漬けて発酵させた水キムチは、タンパク質が分解され、消化によい食品です。旨味がしっかり感じられるスープに、体に潤いを与える薬膳食材として人気のある白きくらげをはじめ、ピーラーで薄くむいた野菜やリーフを入れていただきます。
「香りづけに入れるフェンネル(ウイキョウ)は、昔から消化薬として使われているハーブです。疲れて消化力が落ちているときの支えになってくれるでしょう。また、レモンやハーブの香りで気がめぐって、リラックスすることで腸の活動が活発になり、消化吸収がスムーズにできるようになっていきますよ」(ヤスダ屋 安田花織さん、以下同)

 

【材料】

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[A]
・水キムチ鶏(作り方は下記参照)…汁ごとぜんぶ
・水…600cc
・レモングラス…1本
・コブミカンの葉…1〜2枚
・フェンネル…ひとつまみ
・干しエビ…6粒
・生姜…お好みで

・白きくらげ…茶碗に1/2杯
・大根…1/5本
・人参…1/2本
・お好みのリーフ類…適量
・塩…適量
・魚醤…適量
・レモン…1/2個
・青唐辛子…1本
・酢…適量

 

【作り方】

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1. 白きくらげはたっぷりの水に半日ほど浸し、戻しておく。リーフ類は洗って水を切り、大根、人参はピーラーで薄くスライスして皿に盛る。レモンはくし切りに、青唐辛子は輪切りにして酢に漬けておく。

2. 鍋に[A]を入れ、30分以上煮る。肉を柔らかくほろほろにしたいときは圧力鍋を使い、5分ほど煮る。

3. 鶏の出汁が出たら、塩と魚醤を入れて味を整える。

4. 野菜をさっと煮ながら、レモンや青唐辛子酢でいただく。

 

《水キムチ鶏の作り方》

鍋に米のとぎ汁300gと塩大さじ1/2、八角1/8個を入れて沸騰させて冷ましておく。鶏肉(骨つき)300gは、洗ったらキッチンペーパーで水気をしっかり拭く。にんにく1片は皮をむいて2mmくらいの厚さに切り、とぎ汁が冷めたらすべてをチャックつき保存袋などに入れて空気を抜き、常温で半日ほどおいたあと、冷蔵庫で熟成させる。翌日から5日間ほど美味しく食べられる。


具材にする野菜は、大根やにんじんのほかに、ごぼうやジャガイモなどの根菜もおすすめです。シャキシャキと歯ごたえが残るくらいで引き上げると、食感よくいただけます。「お鍋は、具材によって火の通りが違うので、入れてからしばらく待たなければならなかったり、煮えているものと煮えていないものがわからなくなってしまったりしますよね。今回のように野菜を薄くスライスすることですぐに火がとおり、ストレスなく召し上がれます。ピーラーで野菜をスライスするのをゲストに任せて、みんなで賑やかにいただくのも楽しいですよね」


途中、味を変えたいときはココナッツミルク200mlを足し、たっぷりのレモンを絞ると、まろやかな風味とコクのあるお鍋になります。「ココナッツミルクはエネルギーになりやすい油分を含んでいるので、体に溜まりにくく、脂肪分が気になる方にもおすすめです。締めには米麺を入れてつるつると食べ、スープに出ている栄養分も丸ごと吸収しましょう」

 

「水キムチ鶏のレモン香草鍋」に続いて、次のページでは「コンビジチゲ鍋」「羊団子の納豆トマト鍋」を紹介していただきます。