ここ数年、ご当地グルメブームといわれるくらい地方発の美味しいものが注目されています。ご当地グルメでまちおこしを目指すB-1グランプリの第1回大会が2006年2月開催ですから、早10年以上前のこと。そうした地方発のおいしいものの多くは、これまで現地に行かなくては食べられませんでした。なかなか買えないからこそ、デパートで開催されている物産展は大盛況で大賑わい。人気の北海道展ともなれば、長蛇の列で、お目当ての店にたどり着くのもひと苦労するくらいです。
おいしいものは食べたいけれど、並ぶのはイヤ! という方も多いでしょう。そんな方にぴったりなのが、お取り寄せグルメ。全国各地のおいしい逸品をお家に届けてもらえるのですから、こんなにありがたいことはありません。ただし、インターネット上には、ありとあらゆるグルメ情報があふれています。特に人気激戦のスイーツとなると、本当に美味しいものにたどり着くのにはかなりの目利き力がいります。
そこで、今回は、お取り寄せ生活研究家のaiko*さんに、甘いものがひと際恋しくなるこの時期にオススメの、お取り寄せで買えるご当地スイーツを厳選して紹介していただきました。aiko*さんは、20歳過ぎからお取り寄せ生活を開始。結婚後は横浜で、毎日のようにお取り寄せを楽しまれているそうです! みなさんぜひ2017年のバレンタインは変化球で攻めてみてはいかがでしょう?
お取り寄せグルメは
思い出のドアを開ける鍵です
「おいしいものを食べるという行為において、お取り寄せはすごく平等な気がするんです。有名なレストランは大都市に多いですから、その近くに住んでいないと交通費をかけてまではなかなか行けませんよね。旅行先で出会った思い出深い美味しいものをもう一度と思っても、年齢を重ねていくうちに家族やご自身の事情や変化が重なったりするとなかなか行けませんよね。でもおいしいものの記憶は変わりません。“あの味をもう一度”という記憶は色あせませんから、それを叶えるのに一番平等なのが、お取り寄せグルメだと思います。だから、私にとってお取り寄せグルメは思い出のドアを開ける鍵でもあり、次の思い出を作るエッセンスでもあると思っています」とお取り寄せ生活研究家のaiko*さん。
兵庫県芦屋市から結婚を機に上京したことで、地元の食材を取り寄せたり、実家から送られてくる調味料で、生まれ育った土地と変わらぬ味を新婚生活に取り入れたことで、母から受け継いだ味を食卓に並べることができ、自身の寂しさが和らいだり、関西の味をご主人に喜ばれたりしたのが、aiko*さんがお取り寄せ生活の良さを再認識し拍車がかかったきっかけだったそう。それだけではありません。じつは、スイーツにまつわる甘~いエピソードもお持ちでした!
「15、16年前に、主人とは当時遠距離恋愛をしていたんです。その頃に、まだまだ珍しかった源 吉兆庵の「陸乃宝珠」※というマスカット オブ アレキサンドリアをまるごと一粒、柔らかい求肥で包んだ和菓子を手土産で買ってきてくれたんです。“関東の方はおしゃれで美味しいものをよく知っているわね”と喜んだその時の母の顔が今も記憶にあります。母は最後の一粒を大切に食べようとしていたのに、父が勝手に食べてしまい、母が本気で悔しがっていたのもいまも思い出します。そのあと偶然大阪支店が近くにできて何度も何度も買いに通った記憶があり今でも大好きな思い出深いお菓子」とお取り寄せスイーツが取り持った甘い恋愛エピソードもご披露してくださいました。そんなaiko*さんが、ご自身で取り寄せて人に差し上げて喜ばれた絶品スイーツ5選をご紹介します。
※「陸乃宝珠」は季節商品のため販売期間:5月上旬~9月中旬予定
源 吉兆庵 オンラインショップ http://www.kitchoan.jp/online_shop/
お取り寄せ生活研究家のaiko*さん厳選
一緒に食べたい全国の絶品ご当地スイーツ
※写真は購入当時に撮影したものを使用しています。パッケージ等が変更になっている場合があります。また、ご購入の時期によっては品切れの場合もあります。
ショコラティエ パレ ド オール(大阪)の
「宮城の酒蔵 利き酒ショコラ」
「ショコラティエ パレ ド オールのチョコレートは、香料もきつくなくみんなが好きなチョコの親しみやすさもありながら、高級感もあるところがいいですね。はじめて食べたのは、友達が1粒くれたこちらの「獺祭ショコラ」でした。あまりにもおいしくて、翌日お店に買いに走って、父やお世話になった方に送りました。父は食いしん坊ですが、あまり変わったものは好まないのですが、届いた日に絶賛して電話をくれました。おいしくて一気に食べたようですが、もう少し味わって食べてほしかったです(笑)。
『宮城の酒蔵 利き酒ショコラ』は食べ比べができるので、一人で食べるというよりも、味の違いを語り合いながら旦那さんと一緒に食べたいですね。私じつは日本酒があまり好きではなかったのですが、一ノ蔵の「すず音」というシャンパンみたいな発泡の日本酒を飲んでから、日本酒が好きになったんです。この「宮城の酒蔵 利き酒ショコラ」の中の、一ノ蔵Again(アガイン)は貴醸酒という清酒で仕込む贅沢な日本酒が練り込まれていて、しっかり日本酒の味がしますね。外がカリッと、中がトロッとしたチョコが好きなので私好みです。勝山酒造の「ライトニングII」もお米を使った日本酒の味の濃さと、チョコレートの味の濃さが絶妙なバランスで、違和感なく日本酒ショコラを味わえます。日本酒は飲めないけれど、日本酒の香りが好きという方に差し上げてもいいですね」(aiko*)
牟尼庵(京都)の「ガトームニアン」
「見た目はすごくシンプルな牟尼庵のチョコレートケーキ『ガトームニアン』は食べると本当にびっくりします。小麦粉を最小限に抑えて余計なものが入っていない感じです。チョコレートに自信があるからできるのでしょうね。口に入れた瞬間はムッチリしているのですが、口に入れると“よくいままで固まっていたね、アナタは!”と話しかけてしまいそうな感動の口どけ。中に入っているザクザクとしたチョコレートチップとの食感の違いも楽しいです。昨年2016年のバレンタインデーに主人にあげてチョコレートに目がない主人が大変喜んだので、間違いなく私のオススメのバレンタインスイーツです。手土産用に紙袋と巾着もついていてパッケージも大人ぽくて素敵なのでお取り寄せしてご自身で手渡しするシーンにも使えますよ」(aiko*)
マーロウ(神奈川)のプリン
「プリン好きにオススメなのがマーロウの『プリン』です。いろんな味があって楽しく、そしてバレンタインシーズンはチョコレート好きな方にぜひおすすめのチョコレート味のプリンが何種類も出るのでチェックしていただきたいです。私もそうですが、プリンは食べ応えがあるくらい大きい方がプリン好きには幸せなのです。マーロウのプリンはビーカーに入っていて量も180gで満足感があります。味はご家庭で手づくりしたような、どこか懐かしいテイスト。容器はHARIOのビーカーに入っているので、食べ終わったら再利用でいるし、お店に持っていくと買い取ってもらうこともできます」(aiko*)
虎屋本舗(広島)の「大人の虎焼」
「こちらの虎屋本舗はもうすぐ創業400年の老舗なのですが、物凄く意欲的に商品開発をしていらっしゃいます。本物そっくりスイーツ・シリーズは全国の仰天スイーツブームの火付け役といわれています。『たこ焼きにしか見えないシュークリーム』はあまりにもたこ焼きそっくりで、思わず写真にとってSNSにあげたくなるような超リアルな見た目に思わず笑顔になります。そんな虎屋本舗で私のオススメは、世界初という、『R20指定のどら焼き 大人の虎焼』です。“トラヤキ”というのは虎屋にちなんでトラ模様に焼き上げたこちらの看板商品です。さらに、20歳以上限定というのは、大人の味わいのブランデーを生地に練り込み、ほろ苦いコーヒー味の餡を挟み込んだ大人のスイーツだから。甘いものが苦手な方にもこれなら喜ばれること間違いありません」(aiko*)
西光亭(東京)「クッキー」
「こちらの『クッキー』はパッケージの種類が豊富なことで有名です。手書きのリスのイラストの中に“ありがとう”などのメッセージが添えられていたりするので、なかなか言葉にできない気持ちをこのクッキーに託して渡すことができます。バレンタインデーやホワイトデーには季節のパッケージのものが販売されますし、50個からは名前や記念日を入れたオリジナルのパッケージを注文することもできます。ハレの日や内祝いなどにすてきなお取り寄せスイーツでもあります」(aiko*)
間もなくバレンタインデー。そしてホワイトデーや卒業、入学、新年度と感謝の気持ちを贈り物に込める時期です。美味しいスイーツで気持ちを伝えられたら、贈る人も、贈られる人も幸せな気分になります。せっかく贈るのですから、美味しい思い出の記憶を、お取り寄せスイーツで演出してみませんか?
文・構成・撮影(マーロウ、ショコラティエ パレ ド オール分)=プロデュース・オン・デマンド
取材協力・写真提供=aiko*
Profile
aiko*
1974年兵庫県生まれ。料理研究家の母の影響で「食べる」楽しみや大切さを自然に学び、お取り寄せが生活の中に溶け込んだ環境で育ち、20歳過ぎから自分でもお取り寄せ生活を開始。結婚後は横浜で、毎日のようにお取り寄せを楽しむ日々。自分が感じた「美味しい」、お取り寄せ生活の楽しさをひとりでも多くの友人たちに伝えたい、一緒に共有したい、という思いで、ブログ・雑誌・ラジオ・セミナーなどで活動中。
☆運営サイト
365*style~お取り寄せ生活研究家aiko*の美味しいハナシ
http://365style.biz/