FOOD グルメ・レシピ・クッキング

シェア

部位によって味わいが違う!首都圏一の産地で知った、
たけのこのおいしさの秘密と味わうコツ

TAG

“部位”ごとに楽しみ方が違う! たけのこを1本丸ごと味わうレシピ

ひとくちに「たけのこ」といっても、いくつかの部位があります。カットしてみると、香りや柔らかさ(食感)などに、部位によって差があることがわかるはず。

たけのこは大きく、4つの部位に分けられます。
たけのこは大きく、4つの部位に分けられます。

それぞれの味わいをいかした調理法を市川さんに教えていただきました。

1.姫皮(ひめかわ)

「生のたけのこを購入した人しか味わえない「姫皮」は、まさに旬の味。下茹でしたものをそのままサラダやぬた和えに使っても美味しいですし、菜の花やワラビなど旬の山菜と一緒にお味噌汁に散らしても春らしさを感じられる一品になります」(市川さん)

「木の芽和え」
20210420_atliving_takenoko_015

【材料(2人前)】
たけのこ(姫皮)…100g
木の芽…10枚程度
白味噌…30g
酢…大さじ1

【作り方】
1.姫皮を千切りにする。
2.木の芽をすりつぶす。
3.白味噌と酢を和える。
4.3に、1と2を加えて和えたらできあがり。

 

2. 穂先(ほさき)

「穂先はたけのこの中でも香りが強く柔らかい部分なので、お吸いものなど薄めの味付けでそのままの味を楽しみたいところです。また大量に生のたけのこを購入した方は、姫皮と一緒に自家製穂先メンマを作ってみるのも良いかも。ある程度保存も効くので、旬を過ぎてもたけのこを味わい尽くせます」(市川さん)

「若竹汁」
20210420_atliving_takenoko_016

【材料(2人前)】
たけのこ(穂先)…40g
わかめ(下処理済み)…20g
だし汁…350ml
酒…大さじ1
みりん…大さじ1
しょうゆ…小さじ1
木の芽…お好みで少々

【作り方】
1.穂先とわかめを、食べやすい大きさに薄く切る。
2.鍋にだし汁を入れて火にかけ、酒、みりん、しょうゆを加え、お好みの味を調える。
3.煮立ったら、筍とわかめを加えて、もうひと煮立ちさせる。
4.お椀に盛り付け、お好みで木の芽をのせて完成。

 

3. 中程(なかほど)

「中程は是非、たけのこごはんで食べていただきたい部分。シンプルな土佐煮にもぴったりな部位として水煮などでも使いやすい部分でしょう」(市川さん)

「土佐煮」
20210420_atliving_takenoko_017

【材料(2人前)】
たけのこ(中程)…250g
かつおの削り節…15g
しょうゆ…大さじ2
みりん…大さじ2
砂糖…大さじ2
水300ml

【作り方】
1.中程を食べやすい大きさに切る。
2.鍋に水、しょうゆ、みりん、砂糖をいれ火にかける。
3.煮立ってきたら1を入れて、弱火で5分煮る。
4.かつおの削り節を加え、さらに5分ほど煮詰めてできあがり。

 

4. 根元

「根元は、食物繊維が豊富でゴリッゴリッとした食感が魅力。中華料理の炒め物や唐揚げなどがおすすめです」(市川さん)

「きんぴら」
20210420_atliving_takenoko_018

【材料(2人前)】
たけのこ(根元)…200g
ごま油…大さじ1
しょうゆ…大さじ1
砂糖…大さじ1/2
みりん…大さじ1/2
塩…ひとつまみ
いりごま…大さじ2

【作り方】
1.根元を千切りにする。
2.プライパンにごま油を熱し、1を1~2分程度柔らかくなるまで炒める。
3.しょうゆ、砂糖、みりん、塩で味を調え、強火で汁気がなくなるまで炒める。
4.いりごまを加え、全体になじませたらできあがり。

 

5. 一本丸ごと

「もし小ぶりなたけのこを購入された場合、下茹でした後、皮のまま縦に包丁を入れ(4等分もしくは2等分)アルミホイルで二重に包む『ホイル焼き』も絶品です。オーブンなら200℃で30分、グリルなら強火で20分焼き上げれば、ほっくりとしたたけのこのホイル焼きが出来上がります」(市川さん)

そのままでも十分に美味しいですが、岩塩をつけても、バター醤油をかけても抜群なのだとか。4つの部位の味・香り・食感の違いを丸ごと味わえる『ホイル焼き』は、春限定の味わい。生のたけのこを見つけた方は、ぜひチャレンジしてみましょう!
そのままでも十分に美味しいですが、岩塩をつけても、バター醤油をかけても抜群なのだとか。4つの部位の味・香り・食感の違いを丸ごと味わえる『ホイル焼き』は、春限定の味わい。生のたけのこを見つけた方は、ぜひチャレンジしてみましょう!

最後に、このたけのこを炊き込みご飯としていつでも手軽に楽しめる“素“を紹介します。

 

混ぜごはんの素を使えば、下処理なしでおいしさを堪能できる!

20210420_atliving_takenoko_020

炊き上がったご飯に混ぜるだけでいい、石井食品の「筍まぜごはんの素」。契約農家がひとつひとつ丁寧に収穫した、朝採れの新鮮なたけのこを工場ですぐに調理し、産地の美味しさをそのまま詰め込んだものです。

千葉県の大多喜産の筍まぜごはんの素(税込1080円)。姫皮からも出汁をとっているので、ごはん一粒一粒にもたけのこの風味がしっかりと染み込む贅沢な味わい。
千葉県の大多喜産の筍まぜごはんの素(税込1080円)。姫皮からも出汁をとっているので、ごはん一粒一粒にもたけのこの風味がしっかりと染み込む贅沢な味わい。

20210420_atliving_takenoko_022
「筍まぜごはんの素」は、大多喜産のほかに、表面に焦げ目がついた焼きたけのこが入った京都府の京丹波産(税込1188円)、鶏肉を合わせて旨味がさらにアップした佐賀県の唐津産(税込1026円)、今回生産者を訪れた千葉県市原産(税込1080円)が展開されています。調理工程において食品添加物は一切使わず、素材のおいしさを活かす無添加調理にこだわって製造されており、地元のお酒や醤油と組み合わせ、たけのこの風味を最大限に活かした「筍まぜごはんの素」に仕上げられています。

石井食品の筍ごはん https://cp.directishii.net/takenoko

 

春の訪れを告げてくれるたけのこ。水煮や加工食品が増え、いつでも旬の味をそのまま味わうことができるようになりましたが、生のたけのこの味わいはこの時期だけのおいしさです。用途に合わせて、生のたけのこと水煮や加工食品を選んで、春の味を楽しんでみてはいかがでしょうか?

Profile

20210420_atliving_takenoko_prof

管理栄養士 / 市川 菜緒子

石井食品で広報や親子向けのオンライン講座を行いながら、自身でも個人の料理教室を主宰している。管理栄養士、野菜ソムリエの資格を有し、小さいお子様から大人まで楽しみながら料理する時間を提案している。

石井食品 https://www.instagram.com/ishii_official/

 

取材・文=つるたちかこ 撮影=真名子 [生産地取材] レシピ・写真提供=石井食品