スイーツの世界で今もっとも見逃せないキーワードは「ハイブリッド」。異なるスイーツを掛け合わせてつくる、新感覚のスイーツのことをハイブリッドスイーツと呼びます。今回は年間1500品ものスイーツを食すスイーツ王子 Ruiさんとともに、ハイブリッドスイーツブームの火付け役となった「ドミニクアンセルベーカリー」を訪ねます。
プライベートでも足繁く同店に通うというRuiさんの、ドミニク愛が止まらないスイーツレポ。これを読めばもう最新のハイブリッドスイーツを食べに行かずにはいられないはず。だってハイブリッドスイーツって、見ても食べても、写真に撮っても美味しいんだもん!
ここでは次々と新しい
ハイブリッドスイーツが生まれています
「ドミニクアンセルベーカリー」は、ニューヨーク発のペストリーショップ。クロワッサンとドーナツを掛け合わせた、まったく新しいスイーツ「クロナッツ®」が話題となり世界中の注目の的となったお店です。日本には2015年6月に、表参道に1号店をオープン。そう、このときとうとう元祖ハイブリッドスイーツが日本にやってきたのです。
ところで同店のハイブリッドスイーツは、クロナッツ®だけではないのは知っていますか?ここでは6~8週間ごとにメニューが変わり、次々と新しいハイブリッドスイーツが誕生しているのです。では今食べるべき、最新のハイブリッドスイーツはいったい何? Ruiさんのナビゲートで紹介していきます。
「ドミニクアンセルベーカリーは、季節に併せて頻繁に新商品を開発しているため、数週間後にお店に行くとラインアップが変わっているので、また新しいスイーツとの出合いが待っている。僕はプライベートでも頻繁にここに来ているのですが、それが何度も通ってしまう理由のひとつ。次は何が待っているんだろうって楽しみなんですよね」(Ruiさん)
そんなドミニクファンのRuiさんが、ドミニクアンセルベーカリーのハイブリッドスイーツに感じる新しさはというと。
「ハイブリッドスイーツといえば2つのスイーツを掛け合わせ、新たなスイーツへと昇華させたもののことを言いますが、ドミニクさんでは既に複数の要素の掛け合わせが当然のように行われ、これまで世界に存在していなかったような新しいスイーツが生みだされています。見た目の可愛さや楽しさがありながら、食べるまで味が想像できずに驚きまでもたらしてくれる。まさにハイブリッドスイーツの最先端です」(Rui)
最新のハイブリッドスイーツは、
スイーツ×○○
訪れた表参道店のショーケースでひと際目を惹いたのが、愛きょうのある真っ赤な「ダルマ」。海外からの観光客にも人気のメニューでもあるこちらは、なんと和の伝統×スイーツのハイブリッド。
「食べ物×食べ物がもともとのハイブリッドスイーツの概念でしたが、これはもう新たな段階のハイブリッドです。その土地の伝統を重んじて、食べ物に仕立て上げるという発想はさすが。シェフのドミニクさんが日本好きとのことで、日本の文化にインスピレーションを受けたメニューがたくさんあるんですよ」(Ruiさん)
「土台はフィナンシェとクランチチョコレートでつくられているので、食べ進めていくうちに、味も食感も変化して食べ飽きることがありません。見た目の可愛さはもちろん、食べていても楽しいです」(Rui)
スイーツ×ドリンクのハイブリッドは、
ピクニックシーズンに大人気!
「クッキーショット™」は甘いクッキーがコップになっているという、甘い物好きにはうっとりのハイブリッドスイーツ。スイーツとドリンクの組み合わせも、やはりハイブリッドスイーツの進化したかたち。
「おやつの時間の定番の、クッキーとミルクを1つのスイーツにしてしまったハイブリッドです。これは食べ方が自由なのも楽しいポイント。先にミルクを飲んでもいいし、クッキーをミルクに浸しながら食べてもいいし。どうやって食べるって、一緒に来た人と話題が広がるのもいいですよね」(Rui)
「実はクッキーショットはテイクアウトができるので、ピクニックシーズンには毎年爆発的に売れるそうです。外の風景の中にクッキーショットがある写真なんて可愛すぎますよね! インスタ映えする写真が撮れること間違いなしです」(Ruiさん)
定番商品も常に進化。
毎月フレーバーが変わるクロナッツ
Ruiさんがハイブリッドスイーツの元祖でもある「クロナッツ」を初めて食べたのは、ニューヨークのドミニクアンセルベーカリーだったそう。
「見た目は完全にドーナツ。どこがクロワッサンなんだろうと思って食べたんですけど、口にした瞬間、生地が幾層にも重なっている食感がまさにクロワッサンだったんですよ。それなのにしっとりしたドーナツの風味も感じるし、ああこれはもう、クロナッツとしか呼べないなって。衝撃を受けましたね」(Ruiさん)
「僕としては、クロナッツ®、つまりハイブリッドスイーツの誕生はスイーツ業界を変えたと言いきっていいと思っています。既に完成されたスイーツ同士を組み合わせてみようという、その発想自体が独創的でしたし、これからのスイーツの進化の土台をつくりましたよね」(Ruiさん)
Ruiさんに衝撃を与えたクロナッツ®も、なんと毎月新しいフレーバーが登場。月が変わってしまえば、同じ味にはもう出合うとができないとか。クロナッツ®の新フレーバーを食べ逃さないよう、毎月通うお客さまもいらっしゃるといいます。
食感のコントラストや変化も楽しんで!
「ダルマのときにも話しましたが、ドミニクアンセルベーカリーのスイーツは、食べ進めるうちに食感や味が変わるものが多いのも特徴です。スイーツってひと口目が一番うれしくて、食べ進めるうちに飽きてしまうこともあると思うのですが、ここのスイーツは食べている間ずっと楽しい」(Ruiさん)
美味しくて笑顔になれて、フォトジェニック!
この夏のハイブリッドスイーツ
最後に紹介するのは、この夏絶対食べてみたい衝撃的なドミニクアンセルベーカリーの夏メニュー2つ。ひとつは「IZAKAYA afternoon tea」。サラリーマンのオアシス居酒屋と、女子が大好きなアフタヌーンティのハイブリッドスイーツセット。と、いってもどこからどう見ても居酒屋メニューにしか見えないのですが……。
「人って食べ物の見た目で入っていくる味に対して準備してしまうと思うんですけれど、これは完全にそれを裏切られるアフタヌーンティ。食べたときの感動と驚きは、初めての体験といっても良かったほどです」(Ruiさん)
そしてもう1つが昨年も大人気だったという、ハイブリッドなソフトサーブ。
アイスクリームのコーンになっているのは、正真正銘のコーン、つまりとうもろこし! しかも日本人が大好きなバター醤油の焼きとうもろこしと、ソフトクリームのハイブリッドというわけです。
写真だけではまったく味が想像できない、フォトジェニックすぎるこの2つの夏メニュー。食べに、撮りに、実際に行ってみないことには、Ruiさんの言う「感動と驚き」は味わえないようです。
最後にRuiさんに質問しました。「はじめてのハイブリッドスイーツにはどれを選べばいいですか?」と。
「うーん、おすすめがありすぎて選べませんね。みんなで来て、わいわいいいながらいろいろなものをシェアして食べるのが、ここのでのおすすめの楽しみ方かなと思います」(Ruiさん)
Shop Data
1F内観
2F内観
DOMINIQUE ANSEL BAKERY JAPAN at OMOTESANDO(ドミニクアンセルベーカリー オモテサンドウ)
住所:東京都渋谷区神宮前5-7-14
電話番号:03-3468-1329
営業時間:10:00~19:00
アクセス:東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道駅」出口A1より徒歩5分、東京メトロ千代田線・副都心線「明治神宮前(原宿)駅」出口4より徒歩6分
企画・構成=プロデュース・オン・デマンド 取材・文=福田真木子 撮影=三木匡宏
Profile
スイーツ王子 Rui
1日4品、月間100品、年間500店舗以上のスイーツを食す、世界で唯一の「着物スイーツ男子」。日本一の甘い男が都内を中心に、誰もが羨むホテルやレストランの高級スイーツを切り開く。公式サイトでは、食・美容・旅についても発信。