3.お餅だからできる、もちもち食感の「ポンデケージョ」
ポンデケージョといえば、ブラジル生まれのもちもちした食感のパン。パン作りは発酵や温度管理などが難しそうなイメージがありますが、お餅を使ったポンデケージョ作りなら、とても簡単なんです。
【材料(2人分)】
切り餅 100g
牛乳 40g
小麦粉 100~120g
砂糖 30g
卵 1/2個
溶けるチーズ 30g
まずは、鍋にお餅と牛乳を加えて弱火にかけ、焦がさないように牛乳の熱で餅を柔らかくします。ここで焦って火を強くしないでください。
続いて、木べらでしっかりと練って滑らかにします。耐熱ボウルに入れて600wのレンジに2分かけてから、木べらで柔らかく練り混ぜてもかまいません。
次に、ボウルにすべての材料を入れて、しっかりと捏ね混ぜます。手にくっつかないギリギリくらいの固さまで、小麦粉を加えて調節。生地を10個に分けて手で丸め、190度に熱しておいたオーブンで15分焼きましょう。
冷えて硬くなってきたら、オーブントースターやフライパンで軽く温め直せば、表面がカリッとした新たな食感も楽しめます。サイズの割に満腹感があるので、おやつとしてはもちろん、食事パンにもいいかもしれません。
4.洋風の味付けが新鮮な「かぼちゃ汁粉」
お餅を使った定番料理のお汁粉も、あんこを作るのが面倒だったりしますよね。また、少し甘さが控えめの甘味が食べたいときに作ってみてほしいのが、「かぼちゃ汁粉」です。
【材料(2人分)】
切り餅 2個
かぼちゃ正味 140g
キビ砂糖 20g
牛乳(or水) 80g
マスカルポーネチーズ 20g
メープルシロップ 10g
シナモンパウダー 少々
まずはかぼちゃの汁粉を用意します。今回はかぼちゃで作りましたが、さつまいもを使ってもかまいません。
次に、フライパンでお餅を焼きます。お餅がぷっくり膨らむ様子に期待が高まりますね。
あとは、焼いた切り餅、マスカルポーネチーズを乗せ、メープルシロップを回しかけ、シナモンパウダーをふりかければ完成です。
かぼちゃの優しい甘みは、ポタージュスープのような印象を受けます。マスカルポーネチーズとメープルシロップ、シナモンがいいアクセントになっており、各人がメープルシロップで甘さを調節できるのもいいですね。
「お餅は揚げたり、焼いたり、茹でたりするだけで、どれも食感が異なります。この食感の違いを活かせば、いろんな食べ方ができる万能食材なんですよ」と川上さん。たしかに、今回教えていただいたレシピはどれも食感が異なり、だからこそお餅の自由度を最大限に引き出している印象を受けます。
このレシピを覚えれば、お正月の残りもののお餅を使い切るつもりが、ついつい買い足したくなること間違いなし。お餅の新たな可能性を楽しんでみてください。
Profile
フードディレクター / 川上ミホ
国内外のレストランを経て独立。食のスペシャリストとして書籍、雑誌、TVなどメディアを中心に活動。2014年、目黒区東山にプライベートレストラン「5 quinto」をオープン。2015年、Louis Vuitton city guide TOKYO 版掲載など注目を集めると共に、同名で食を中心としたライフスタイルブランドをスタートしている。また、2015年には、女優・タレントのローラさんのレシピブック『Rolaʼ s Kitchen』にレシピ提供、執筆、フードディレクションを行い、2016年には『キッシュトースト』を、今年『ギルトフリーなおやつ 食べても罪悪感なし。』を上梓した。
『ギルトフリーなおやつ 食べても罪悪感なし。』
1620円/文化出版局
取材・文=今西絢美 撮影=真名子