ITEM 新商品・掘り出しもの

シェア

“デュアルブラシ”が掃除習慣を変える!家電プロレビュアーが解説する
最新「コードレススティック掃除機」の選び方

TAG

自宅にいることが多くなった今、コンパクトで手軽に掃除ができる「コードレス掃除機」の需要がますます拡大しています。それに伴い、各メーカーから高性能モデルが続々と登場。なかでも最近発売が続いているのが、ヘッドに2本のブラシを搭載した、“デュアルブラシ型”の掃除機です。

2020年末に話題となったバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」や、ダイソンの「Dyson omni-glide」は、デュアルブラシ掃除機の代表例。今回は、デュアルブラシのメリットや搭載モデルの選び方を、家電プロレビュアーの石井和美さんに教えていただきました。

 

コロナ禍で変化した掃除機トレンド
今後はますます「手軽さ」が求められる時代へ

技術革新により、ますます進化するコードレス掃除機。そのトレンドと、背景にある消費者のニーズはどう変わってきているのでしょうか?

「コードレス掃除機は『吸引力が弱い』というイメージを持つ人が多かったため、これまでは吸引力の強い掃除機に注目が集まっていました。でも、そのニーズはコロナ禍で変化しつつあると感じています。

家にいる時間が長くなり、掃除をする頻度が増えた今、消費者のニーズは『より気軽にサッと掃除ができる掃除機』へとシフト。扱いやすい軽量化モデルや、力を入れなくてもごみを吸うことができるもの、手入れが簡単なものなど、“手軽さ”をより追求した掃除機が多く発売され、人気を博しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

こんな人にオススメ! 注目の“デュアルブラシ掃除機”4モデル

ブラシが2つあるデュアルブラシ掃除機も、“掃除の手軽さ”を追求した上で開発されたものばかり。とはいえ、その目的と方向性は各社さまざまだと石井さんは話します。現在発売されている4つのデュアルブラシ掃除機の特徴と、どういった人に向いているのかを、解説していただきました。

 

1. 話題をけん引する、独自の浮遊感が魅力の「BALMUDA The Cleaner」

20210629_atliving_cleaner_001
バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

デュアルブラシ掃除機の国内での先駆けとなったのが、2020年11月に発売されたバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」。独自の「ホバーテクノロジー」により、浮遊感のあるかけ心地を実現しています。

「『BALMUDA The Cleaner』は、2つのブラシを内側に回転させることで床との摩擦を減らし、浮いているかのような感覚で掃除できるのが最大の魅力です。さらに、ヘッドが360度くるくると回転するため、操作は自由自在。いろいろな方向に動かすことができるので、これまでの“押して引く”掃除スタイルよりも、短時間でササッと掃除することが可能になりました」

起動するとヘッドに搭載された2つのブラシが内側に回転し、床との摩擦を軽減。まるで浮いているかのような感覚で掃除が可能です。
起動するとヘッドに搭載された2つのブラシが内側に回転し、床との摩擦を軽減。まるで浮いているかのような感覚で掃除が可能です。
柄が長いので、両手で持ちながらほうきのように掃除することが可能。たたずまいもスタイリッシュで、どんなインテリアにも馴染むデザイン性も魅力。
柄が長いので、両手で持ちながらほうきのように掃除することが可能。たたずまいもスタイリッシュで、どんなインテリアにも馴染むデザイン性も魅力。

「ヘッドが大きめなので、広いフローリングのある家にお住まいの方にはオススメです。しかし、浮遊感がある分、少し吸引力は弱め。カーペットやラグが多いお部屋にはあまり向いていないかもしれません。

また、稼働中はとても軽いかけ心地なのですが、本体自体の重さが3.1kgあり、持ち上げたり移動させたりする際は重たく感じる人も多いかもしれません。そのため、女性よりも男性にオススメしたい掃除機ですね。浮いているかのようなスムーズなかけ心地はとても気持ちいいので、パートナーの男性に掃除をしてもらうきっかけにもなるのでは、と思います」

【Spec】
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分・強モード10分
・付属品=ハンディハンドル・すきま用ノズル・充電スタンド・充電アダプター・メンテナンスブラシ

 

2. ダイソン史上、最高の操作性を兼ね備えた「Dyson omni-glide」

20210629_atliving_cleaner_004
ダイソン「Dyson Omni-glide Complete (SV19 OF)」 
6万4900円+税

韓国で2020年7月に先行発売され、好評を博していた「Dyson omni-glide」。2021年4月に満を持して、日本でも発売となりました。「BALMUDA The Cleaner」と同様、2つのブラシを搭載することで“浮遊感”と“自由自在な操作性”を実現した、ダイソンの掃除機のなかでも、より操作性に特化したモデルです。

「オムニダイレクショナル フラフィクリーナーヘッド」には、360度回転するホイールと、2本のブラシを搭載。床面との抵抗を抑え、スムーズな操作が可能となりました。
「オムニダイレクショナル フラフィクリーナーヘッド」には、360度回転するホイールと、2本のブラシを搭載。床面との抵抗を抑え、スムーズな操作が可能となりました。

「バルミューダの『BALMUDA The Cleaner』と同じように、2本のブラシの効果で床を滑るような、なめらかなかけ心地を実感できる掃除機です。縦にも横にも動かすことができるので、障害物の周りもストレスなく掃除することができます。従来モデルと比べると吸引力が弱いと感じる人もいるかもしれませんが、押しても引いても大小のごみをよく吸い取ってくれるので、より効果的に掃除できます」

「ミニモーターヘッド」に付け替えれば、ハンディクリーナーとして布団やマットレス、車の中なども掃除可能。その他にも、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」や、机の上の掃除に最適な「卓上ツール」が付属しています。
「ミニモーターヘッド」に付け替えれば、ハンディクリーナーとして布団やマットレス、車の中なども掃除可能。その他にも、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」や、机の上の掃除に最適な「卓上ツール」が付属しています。

「バルミューダと異なっている点は、『フローリング専用』と言い切っているところ。しかし、付属のアタッチメントである『ミニモーターヘッド』に付け替えれば、ちょっとしたラグの上なども掃除可能です。広範囲は大変かもしれませんが、玄関やキッチンのマットなどを掃除する際にとても便利です」

専用の自立式充電ドック。再度にはアタッチメントを収納することができ、より手軽に付け替えられます。
専用の自立式充電ドック。再度にはアタッチメントを収納することができ、より手軽に付け替えられます。

「さらに注目は、専用の充電ドックが付属している点。本体と各種アタッチメントを収納できる自立式です。これまでの充電ドックとは違い、壁にネジで取り付ける必要がないので、賃貸住宅に住んでいる方も安心してお使いいただけます。ごみを見つけた時に、パッと手に取って掃除することができるのは高ポイント。こまめに掃除をしたい方にはオススメです」

ワンタッチで簡単に捨てられる仕様。フィルターやブラシバーは取りはずして水洗いが可能なので衛生的です。
ワンタッチで簡単に捨てられる仕様。フィルターやブラシバーは取りはずして水洗いが可能なので衛生的です。

「溜まったごみの捨てやすさもメリット。ダストボックスのボタンを押しながら下にスライドさせることで開閉し、ごみやほこりに触れることなく捨てることができます」

20210629_atliving_cleaner_009

「また、ヘッドが小さ目でクルクルと動くので、家具の下や隙間など、細かい部分も掃除しやすいんです。ひとり暮らしの方にも向いているコンパクトな掃除機だと思います。かつ本体が1.9kgととても軽く、女性も扱いやすいモデルです。

逆に、広い家を掃除する際は、少し時間がかかってしまうかもしれません。ダイソンからはさまざまなモデルが発売されているので、自分の家に合った掃除機を選んでみてはいかがでしょうか」

【Spec】
・製品重量=1.9kg
・最長稼働時間=20分
・付属品=ミニモーターヘッド・コンビネーション隙間ノズル・卓上ツール・収納用ブラケット・専用充電ドック

 

バルミューダとダイソンは、より「かけ心地」や「操作性」を追求したデュアルブラシ掃除機でした。次に紹介するのは、同じく2つのブラシを搭載しながら、まったく異なるコンセプトをもった掃除機です。