友だちや知り合いからさりげなく、でも心のこもった手土産をいただくと、とても幸せな気持ちになります。贈る側は、受け取った相手に笑顔になってもらえるよう、どういった手土産を持参しようかと考えますよね。では、あなたが手土産を持って行こうとするなら、どんな基準で選びますか?
見栄えが第一? それとも予算ありき? 知名度や話題性を重視?
普段、“贈る”ことに慣れていない人は、上のような選択肢に陥りがちです。手土産の選び方で失敗したくないはず。では印象に残る手土産、そして気が利く渡し方を知っておきましょう。今回は、ギフトコンシェルジュの裏地桂子さんに「失敗しない手土産の選び方と渡し方」を教えていただきました。
喜ばれる差し入れ手土産は、
手間を掛けさせない配慮がポイント
手土産は持っていく相手や場所などによって向き、不向きがあります。会社や取引先への差し入れ手土産は、もともと小分けしてあるものが喜ばれます。
大人数だからといってホール・ケーキなどを持っていっても、切り分けたり、お皿を用意させたりと、相手方に手間をおかけするのは心苦しいといえるでしょう。
スイーツで私のお気に入り定番は、東京・赤坂にある西洋菓子しろたえ赤坂の「シュークリーム」です。万人うけするカスタードクリームのやさしい甘味が秀逸です。ひとつひとつが小ぶりで薄い紙に乗せられていてお皿の代わりにもなります。
ちょっとしたときにつまめる乾き物で気に入っているのは、日本橋三越本店内にあるビーンズナッツの「ムニュ・オーム」という美味しいナッツです。いろいろな種類のナッツが、ひと口サイズで小分けしてあります。わざわざ取り分けしなくてもよく、残業中に口寂しくなったときになど、いつでも食べられます。
Lesson 1. 職場を訪問するなら
手をわずらわせない個包装で気が利く
ビーンズナッツの「ムニュ・オーム」
友だちや趣味仲間とのホームパーティーに
初めて行くときには、まずシャンパンで
近年、ホームパーティーが人気です。会社のお友だちや、カルチャーセンターで知り合った人などとより仲良くなったり知り合いを増やす機会が、ホームパーティーだったりします。
場馴れしていない場合、手土産を選ぶとき「甘いスイーツかな? デリカテッセン?」「他の人と重複しない?」「いくつくらい買っていけばいいの?」と、余計に悩んでしまったりしませんか?
ホームパーティーの手土産で、悩んだとき、初めて行くときは、まず「シャンパン」を持っていくのがいちばん。お酒は何本あっても困らないし、ワインはこだわりのある方も多いので、有名ブランドのシャンパンをオススメします。シャンパンは意外と万人受けします。みんながご存知のブランドだと、さらに華やかさを醸し出してくれるでしょう。男性、女性、目上のかたにもご存知の、皆さんが知っているブランドのシャンパンを“あえて”選ぶことです。
もしホームパーティーでスイーツ担当になった場合、オススメしたいのが南青山の骨董通り近くにあるアン グランの「ミニャルディーズ」。ミニャルディーズとは、小さくて上品なひとつまみサイズのお菓子です。女性が集うホームパーティーでのスイーツは、気分を盛り上げてくれるマストアイテム。小ぶりでひと口サイズのスイーツなら、いろいろな味を楽しみたくなります。ひとり当たり2~3個行き渡る見当の手土産で伺えばインパクトもありますよ。
Lesson2.気心知れた女性同士なら
小さなケーキをたくさん詰めて、驚きを演出
アン グランの「ミニャルディーズ」
世代やシーンに合わせて選ぶ
手土産で印象がガラリとかわります
接待時やお世話になっている目上の人には私の場合は、ちょっと普段手に入りにくいプレミア感のあるものを差し上げます。とはいえ、ビックリするような値の張るものというわけではありません。お渡しする時期にふさわしいもの、話題性のある出来事で登場したものなど、会話の糸口になりそうなものを差し上げるようにしています。ちょっとした心遣いひとつで目上の方の気持ちを解きほぐすきっかけになったりします。
安倍首相がトランプ大統領の訪日時におもてなしした高級鉄板焼き店は、ニュースなどでも話題となりました。そのグループ、アトリエうかいが販売している「フールセック」(クッキー詰め合わせ)は、とっても旬な手土産です。
そのほかに、南青山の骨董通りにあるジェンディの「プレミアム ビター キャラメルバー」は、1日30個限定というレアな手土産品。私はとても好きで、個人的にも贈り用にも使いますが、手に入れるのが本当にひと苦労します。
Lesson 3. 接待する際の手土産なら
希少性ものでおもてなし
アトリエうかいの「フールセック・大缶」
では、ちょっとしたお礼にはどういったものを渡せばいい? それは次のページでお教えしましょう。