30代、40代にとっても脳ドックは重要
こんなにカンタンに脳ドックが受けられることに驚いたのは、どうやら私だけではないようです。利用者のコメントを見ても、“早い”、“便利”、“リーズナブル”という声が多くあがっており、今までなかったのが不思議なほど。そこで、医学博士でもある「画像診断クリニック メディカルチェックスタジオ」の知久正明院長に、オープンした理由や目的などを尋ねました。
———まず、「スマート脳ドック」をはじめたきっかけを教えてください。
知久院長「一般に、脳ドックを受ける方の大半が60代以上ですが、私どもが独自に行なった調査によると、30代、40代も、脳の病気への関心が高く、検診を受けたいという方が大勢いることがわかったんです」
———関心はあるのに、受診する人が少なかったのですね。
知久院長「ええ。忙しくて検査に時間を割けないこと、また料金面が理由ですね。この2点がネックとなって、脳ドックの敷居を高くしていました。つまり、予約も検診も簡便で、手頃な料金であれば多くの方が気軽に利用できるのです。ところが、そういった施設がない。そこで、開業するに至りました。医療機関の検診に比べてうちのカスタマーは若く、口コミの効果もあり、平均すると40代の方が最も多く利用されていますね」
———なぜ低料金にできたのですか?
知久院長「まず、低料金とはいえ、検診に使用するMRIなどの機器は、一般の医療機関と同じものを用意していますし、専門医師2人によるダブルチェック体制で、見逃しを防いでいますので安心してください。安くできるのは、機器を脳ドック専用にセッティングしてあるからです。MRI自体は、脳の検査だけに用いるわけではありませんので、一般の医療機関では、部位に合わせてセッティングし直す必要があります。この準備を考えると1時間に検診できるのは2名程度です。当院は脳ドック専門ですので、セッティングを変える必要がありませんから、1時間に4名の検診ができます。効率性を高め、時間あたりの検診回数を増やすことで、料金を抑えることができました」
———スマホやPCで、検査結果や画像データを確認できるのも便利ですね。
知久院長「検査履歴などをクラウド化できるのも、メリットのひとつです。大きな災害によってカルテが消失するという心配もありませんし、仮に発症した場合も、過去のデータをもとに、より適切な治療を受けることが可能です」
———そもそも、30・40代でも、脳の病気を発症する可能性は高いのですか?
知久院長「現代の若いビジネスパーソンはとにかく多忙ですから、睡眠不足、運動不足、ストレスから脳動脈瘤や脳梗塞を起こす数も増えています。スマート脳ドックでは、クモ膜下出血の原因となる、自覚症状がない未破裂動脈瘤もチェックできますから、定期的に検査を受けることは、予防対策にとても有効といえます」
———最終的な狙いは、そこにあるわけですね。
知久院長「脳の病気は自覚症状がなく、ある日突然発症します。発症すると、後遺症として麻痺などの障害が残る場合も少なくありません。脳の病気は、何より“発症前に予防し、もし発病しても軽度の段階で治療する”という考え方が必要です。予防によって今後、健康なお年寄りが増えれば健康寿命も伸び、ひいては保険診療の破綻も防ぐことができます。日本という国も、健康でいられると考えています」
———特にどういう方が検診を受けるべきでしょうか?
知久院長「親・兄弟、親戚に、クモ膜下出血を起こした方や、心筋梗塞や狭心症、脳卒中などの病歴がある方がいる場合は、受けていただきたいですね。また、成人病や生活習慣病を持っていたり、健康診断で中性脂肪、尿酸値、コレステロール値が高いと判断された方にも、早急におすすめします。脳の病気で困る前に早期発見することが何よりも重要です。もちろんこうした条件に当てはまらなくても、定期的な検診を受けていただきたいですね」
ギフトとして贈ることも!
画像検診から1週間後、サイトにあるマイページに「問題なし」の検査結果と画像データがメールで届きました。スマホを見ながら、これでホッとひと安心。このマイページ機能はとても便利で、予約管理や検査結果の確認だけではなく、継続して検診をすると過去の検査履歴もまとめて管理ができます。
さらに、家族の脳ドック予約も出来る機能が付いているので、家族の健康管理にはぴったり。予約時にカード決済ができますから、年齢的にも健康が心配な両親に脳ドック検診をプレゼントすれば、いい親孝行になりそうです。
Information
メディカルチェックスタジオ
所在地:東京都中央区銀座1丁目2-4 サクセス銀座ファーストビル 2F
電話番号:03・6263・2571(問い合わせ、予約)
営業時間:月~金曜9:00 ~20:00、土・日曜10:00 ~19:00
休診日:祝日
取材・文=安藤政弘、アットリビング編集部 撮影=我妻慶一