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捨てる、から手放すへ。片付かないのはモノが多いからだった!ミニマリストに聞く、
部屋からモノを減らす方法

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【モノを減らす方法5】
モノを買うことに罪悪感を持たない

モノの処分やダイエットなどを進めていくと、自分で決めたこととは反対のことをしてしまったときに「買ってしまった」「食べてしまった」という後悔が押し寄せてしまうこともあるでしょう。しかし罪悪感を持ってしまうことは、精神的にいいとは言えません。

「決めたことを破ってしまう瞬間は、誰にでもあると思います。でも、“自分は意志が弱いのだ”と責めるのは逆効果です。本当に必要のないモノを買ってしまったのだとしたら、なぜその買い物をしてしまったのかを考えてみます。最近疲れていたり、ストレスが溜まっていて衝動買いしてしまったりしたなら、ストレス発散のために買い物以外のことをしてみようとか、少し掘り下げてみるといいでしょう。本当に必要なモノをガマンしてストレスになるのは本末転倒です」

 

【新しくモノを買うときの心得】

1. お気に入りをとことん探す

これだけたくさんの服を持っているのに着ていく服がない、と思うのは、今ある服がどこか気に入らないからです。それを購入したときにまで遡って考えてみると、「服が足りないから」「安いからとりあえず買っておこう」という気持ちで買ったモノだったりしませんか?

「買うモノを、生き物だと仮定して考えてみてください。たとえばそれが犬や猫であれば、何となく欲しいからといって家に持ち帰らないですよね。散歩に連れて行ってあげる余裕が生活にあるかなど、大事にしてあげられるかどうかを考えるはずです。モノもそれと同じで、大事にしてあげられるどうかしっかり考えることが大切です。しっかり考えて気に入ったモノを選ぶことができたら、買って間もないのにガラクタにはならないはずです」

 

2. あるメリット、ないメリットのどちらが上回るのか考えて買う

新しくモノを選ぶときに大事なのは、自分にとってそのモノがあるメリットとないメリットのどちらが上回るかという基準で考えてみることです。

「たとえば僕は、テフロンのフライパンをやめて鉄のフライパンに変えたのですが、テフロンが剥げてきては捨てる、ということをもうしたくなくなったからです。鉄のフライパンを使うためには、新しくオイルポットやタワシなども必要になりモノは増えました。しかし自分にとって心地よいのは、モノが増えても使い捨てをしないという選択の方だったんです」

↑毎日のお弁当も、玄米、卵焼き、ぬか漬けと超シンプル
毎日のお弁当も、玄米、卵焼き、ぬか漬けと超シンプル。
↑以前は買い物やモノの収集をすることで刺激を得ていたが、今は旅に出ることが生活に彩りを与えている
以前は買い物やモノの収集をすることで刺激を得ていたが、今は旅に出ることが生活に彩りを与えている。

 

人間関係や仕事も「手放す」ことで豊かになる

モノだけでなく、人や仕事においてもミニマルにしておくことで、ストレスの少ない生活ができるそうです。

「人間関係や仕事でストレスがあると、衝動買いや深酒、過食などで調整しようとしてしまうものです。一度友だちになった人はずっと大事にし、仕事は同じ会社に長くいた方がよい、という考え方もあると思いますが、それが過度なストレスになるくらいだったら手放してみることも考えてみるとよいですね。モノと同じで一度手放してみることで、自分にとって必要な人や必要な仕事、自分が大切にしたいことが見えてくると思います」

 

単純にモノが少ないだけでなく、必要なモノだけに囲まれている生活は、ストレスのない毎日を過ごす環境づくりの一歩です。シンプルな生活になることで、季節の移り変わりや非日常の空間に出かけたとき、得られる刺激に敏感になるのも、普段をミニマルに生きるよさといえます。モノとのつきあい方を見直し、いい空気の流れる部屋で過ごせることを目指しましょう。

Profile

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作家・ミニマリスト / 佐々木典士

出版社で編集者として勤務したのち、フリーランスに。ミニマリスト本「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を出版、23ヶ国語で訳されてベストセラーとなる。最新作は「ぼくたちは習慣で、できている。」。Webマガジン「WANI BOOKOUT」にて「ぼくは死ぬ前に、やりたいことをする!」、月刊誌『むすび』にて「半径5mからの環境学」連載中。
「Minimal&ism」 https://minimalism.jp/
Twitter https://twitter.com/minimalandism

 

取材・文=吉川愛歩 構成=Neem Tree 写真提供=佐々木典士