LIVING 住まい・インテリア・暮らし

シェア

もしかしてクサい? 在宅時間が増えてますます気になる……。臭気判定士が教える、
「部屋のニオイ」の解消法

TAG

臭気判定士オススメの消臭グッズ

石川さんご自身が消臭効果テストを実施済みのアイテムの中から、オススメのものを3点ピックアップいただきました。

・空気中のニオイ成分を中和分解するビーズタイプの消臭剤
20210623_atliving_smell_003
ハル・インダストリ「消臭ビーズ 600g」
935円(税込)
リビング、玄関、キッチン、トイレなど、ニオイの気になる空間に置くことでニオイ成分を中和分解して消臭します。「消臭一筋37年の消臭剤専門メーカーが出している無香タイプの消臭ビーズです。140gのタイプもあり、そちらはトイレなどの省スペースに適しています。消臭したいスペースに合わせた容量のタイプを選ぶのがポイントです」

・除菌と消臭で足のニオイをブロックする靴の消臭粉
20210623_atliving_smell_004
シャッフル「グランズレメディ 50g」
3960円(税込)
天然成分のパウダーを靴の中に振りかけることで、足や靴内の不快なニオイを消臭します。「私は仕事柄、靴を脱いで部屋に上がる機会が多いので、自分の足元が臭っては大変です。このパウダーは長年愛用していますね。手軽に使えて効果てきめんです」(※シャッフル社が正規輸入販売。低品質の模倣品には注意しましょう)

・外出先での足のニオイ対策に! 携帯タイプの足と靴の消臭パウダー
20210623_atliving_smell_005
ねこのかぎしっぽ「靴の消臭剤メディシューズ」
1980円(税込)
石川英一さんが監修している、携帯タイプの足と靴のパウダー消臭剤。バッグに入れておけば、外出先で靴や靴下のニオイが気になったときに使えます。「気になるときにポンポンと付けられる手軽さとコスパの良さが魅力です。持っているだけで安心できるはず」

ニオイを除去したら好きな香りで楽しむ! 注目の“香りのサブスク”とは

気になるニオイを消したあとは……アロマを焚いたりルームフレグランスを使ったりして、自分の好きな“香り”を楽しみましょう。香りに特化したサービスも登場しています。

毎月定額で好きな商品を自由に選べる、会員制の香りのサブスクリションサービス「COLORIA(カラリア)」は、2020年3月からのコロナ渦によるステイホームの影響で利用者が急増し、2020年4月からの1年間で10倍以上になったそう。

20210623_atliving_smell_006
High Link「COLORIA」
1か月1980~4540円(税込)

サービスの内容は、香水やルームフレグランス、バスグッズ、ボディケアアイテムなど約500種類の中から、1〜3種選べます(アイテム数で料金が異なる)。プランの変更や停止も翌月から対応してくれるので、気軽に始めやすいのが魅力です。

自分好みの香りが見つけられない場合は、LINEを使って香りのコンシェルジュにアドバイスをもらう事も可能。このサービスを使えば、好みや気分にぴったりのフレグランスが見つけやすくなります。
自分好みの香りが見つけられない場合は、LINEを使って香りのコンシェルジュにアドバイスをもらう事も可能。このサービスを使えば、好みや気分にぴったりのフレグランスが見つけやすくなります。

臭気判定士に依頼するにはどうすればいい?

最後に、自宅のニオイに関して、プロに依頼したい場合はどうすればいいのでしょうか?

「先日も、マンションを販売したいという方から『自宅のニオイが気になるので見に来てほしい』と依頼されました。部屋のニオイが原因でマンションが売れなかったらどうしようと、心配だったようです。ただ、一般のご家庭で気になるニオイを特定するために、臭気判定士などのプロに依頼するのは、正直あまりおすすめしません。1回10万円以上かかるケースもあり、費用が高額ですし、原因特定には半日以上かかる場合もあります。マンションを売りたいと言っていたお客様にしても、家財道具をすべて運び出してしまえば、自宅のニオイはほぼなくなりますので、心配は不要と言えます。臭気判定士に依頼するほど、個人宅で自分では認識できないニオイで迷惑をかけるレベルは、ほとんどないと感じます。

また、ご自身が気にしているニオイが、臭気判定士が不快だと感じたニオイと一致しない可能性もあります。わたしはクローゼットの奥にしまってある古いタンスのカビ臭が気になったけれど、ご本人はそのニオイには困ってはいないというケースもありました。それでも、費用と時間をかけてでもニオイを特定したいという場合は、消臭脱臭専門会社や臭気判定士に直接依頼してもいいでしょう」

自分ではなかなかわからない部屋のニオイですが、気になる場合はまず、カーテンなどに付着している部屋のニオイをチェック。コロナ禍に関係なく、長い時間を過ごす家が快適な環境であるように、日頃からこまめに対策し、ときにアイテムやサービスも取り入れながら整えていきましょう。

Profile

臭気判定士 / 石川英一

1959年2月北海道札幌生まれ、大学から東京に在住。出版社のバイク便業務を経験後、縁があり臭気判定技師の仕事に携わるように。そして、1996年の第1回の国家試験で臭気判定士の免許を取得。本来の業務とは別に住宅や生活空間でのにおいトラブルを調べるという、誰もやらなかった仕事に挑戦を続ける中で調査技術を開発。2010年からフリーランスの臭気判定士として活動を開始。
「公益財団法人におい・かおり環境協会」 https://orea.or.jp

取材・文=今井美由紀(Neem Tree)