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新作の謎解きポイントから新しい楽しみ方まで!『スター・ウォーズ』の予習と復習

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全世界が待ち望むシリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が12月15日(金)より公開されます。でも、中にはこれまで『スター・ウォーズ』作品に触れる機会がなく、「どう楽しんでいいのかわからない」と感じている人もいるでしょう。

そこで、東京・高円寺でコレクターズショップ「STAR CASE」を経営し、『スター・ウォーズ』関連の展覧会の監修・協力にも多数携わっている片桐 優さんにご登場いただき、作品の“予習と復習”の方法、そして『スター・ウォーズ』作品を鑑賞する際にかたわらに置いておきたくなるグッズなどを紹介してもらいました。

高円寺にスター・ウォーズグッズ専門のコレクターズショップ『STAR CASE』を構える片桐 優さん
高円寺にスター・ウォーズグッズ専門のコレクターズショップ『STAR CASE』を構える片桐 優さん

――片桐さんと『スター・ウォーズ』との出会いとは?

片桐優さん(以下、片桐):子どもの頃に『エピソード4/新たなる希望』(公開第1作目)を、公開時に映画館で観ました。あの時代(1977年)に「これほどのSF作品を作り出せるのか!」と衝撃を受けたのをよく覚えてます。今でも時々、「どのエピソードが好きですか?」と聞かれることがあります。僕自身は、全シリーズを通してひとつの大きな作品だと思っているので、いつも返答に困ってしまうのですが、“思い入れのある作品”という意味で、このエピソード4を挙げることが多いですね。

1977年公開の第一作から登場するチューバッカ。その人気キャラをモチーフにした、全長約60cmと存在感のあるチューバッカのリュック。背中の部分から物を出し入れできる。海外で販売されていたレアなアイテム。5,400円
1977年公開の第一作から登場するチューバッカ。その人気キャラをモチーフにした、全長約60cmと存在感のあるチューバッカのリュック。背中の部分から物を出し入れできる。海外で販売されていたレアなアイテム。5400円

――では『スター・ウォーズ』をまだ一度も観たことがない人には、エピソード4から観ることをオススメしているんですか?

片桐:いえ、そこに関しては、いつも「自由に観てください!」ってお伝えしています(笑)。『スター・ウォーズ』には、旧三部作(『エピソード4〜6』)、『新三部作』(『エピソード1〜3』)、そして現在製作中の新たなる三部作(『エピソード7〜9』、今回公開される『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は『エピソード8』となる)と、いくつものシリーズがあり、その種類の多さが、未見の方のハードルを上げてしまっているところがあると思うんです。でも実際は、『(エピソード)1』からでも、『4』『7』からでも楽しめるようにできているんですね。ですから、まずは前後の話のつながりなどを考えずに観てみて、そこでハマれば続きを観たり、シリーズをさかのぼって観る、という楽しみ方をしていただければと思っています。

重量感のあるメタコレ(メタルコレクション)も人気のアイテム。ロゴをピンクに塗装したりと、好みのカラーにカスタマイズして遊ぶのもオススメ(写真右)。ペーパーウェイトとしてオフィスで愛用する女性も多い。1,080 円
重量感のあるメタコレ(メタルコレクション)も人気のアイテム。ロゴをピンクに塗装するなど、好みのカラーにカスタマイズして遊ぶのもオススメ(写真右)。ペーパーウェイトとしてオフィスで愛用する女性も多いとか。1080 円

――初めて観る際のポイントなどはあるのでしょうか?

片桐:『スター・ウォーズ』の良さは“全部が揃っている”ところなんです。物語が壮大で面白いのはもちろん、ちょっとした小道具もしゃれていたり、クリーチャー(生き物)もみんな特徴的で。それに、ビークル(乗り物)も音楽も良くて、と総合的に楽しめる。言うなれば、視点を変えることで、いろんな楽しみ方ができるんです。その意味では、まずは自分の気になるポイントを見つけて、そこからいろいろな見方をしていくのが一番だと思いますし、もし周りに『スター・ウォーズ』ファンがいれば、自分がどこにハマったかを語り合うのも面白いと思います。特に異性のファンが近くにいれば、見る視点が違うところが多いので、そこからまたいろいろな発見もあると思います。

宇宙船をかたどったランチプレート。アクセサリーなどを入れて小物入れのインテリアとしての楽しみ方も。スピンオフの製作が決定しているハン・ソロの「ミレニアム・ファルコン号」は話題性も抜群。2,160円
宇宙船をかたどったランチプレート。アクセサリーなどを入れて小物入れのインテリアとしての楽しみ方も。スピンオフの製作が決定しているハン・ソロの「ミレニアム・ファルコン号」は話題性も抜群。2160円

――続いて、復習を兼ねてお聞きしたいのですが、片桐さんからみた前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の魅力ってなんでしょう?

片桐:前作はまさに“新しい『スター・ウォーズ』が始まったな”という感じがしました。一部で批判的な意見もありましたが、僕はあれがベストな作り方だと思っています。新しい世界観の物語を描くことで、それこそ初心者の方もすんなり楽しむことができましたし、『エピソード4』をなぞっている部分も多かったので、往年のファンもみんな喜びました。そうした要素が、世界歴代興行収入3位という記録を生み出したんだと思います。

――では、新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』へは、どういった期待をしていますか?

片桐:公開されるまで情報がシャットアウトされているのでまだ何ともいえないのですが……ちょっとずつ小耳に挟んだ感じでは、本当に面白い展開になっているようです。真偽は別として、噂を聞く限りでは僕もかなり興奮しました(笑)。ポスターやチラシの色合いが赤いのも、実はすごく意味があるそうですし。また、今回は予告でも少し流れているように、かわいいキャラクターたちが大活躍しそうですね。おなじみのチューバッカはもちろん、『フォースの覚醒』で一躍人気者になったドロイド(ロボット)のBB-8も登場します。

ファンならおなじみのレゴのキーホルダー。STAR CASEにはすでに販売が終了してしまったものも! ストームトルーパー、ヨーダ、C-3POは特に女性に人気。各972円
ファンならおなじみのレゴのキーホルダー。STAR CASEにはすでに販売が終了してしまったものも! ストームトルーパー、ヨーダ、C-3POは特に女性に人気。各972円

――BB-8は、子どもや女性のみならず、男性も思わず頬を緩めてしまう可愛さがありますよね。

片桐:R2-D2もそうですが、ロボットなのに愛嬌があるんですよね。しかもBB-8のすごいところは、そうしたR2-D2やC-3POのような個性的なキャラクターがたくさんいる中で、それをも凌ぐような人気ロボットとして誕生したという点なんです。そこに『スター・ウォーズ』の創造性や底力の強さを改めて感じました。また、今回の『最後のジェダイ』では、さらに新たなクリーチャーとして鳥類のポーグも登場します。予告映像で一瞬映っているだけなんですが、これがすでに、ファンの間では大人気となっています。はたしてそのポーグがどんな活躍をするのか。そこも見どころだと思いますよ。

最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のフィギュアが早くも登場。「近年のフィギュアは腕や足の可動領域が広く、いろんなポージングが楽しめます」と片桐さん
最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のフィギュアが早くも登場。「近年のフィギュアは腕や足の可動領域が広く、いろんなポージングが楽しめます」と片桐さん
話題作とのコラボアイテムで知られるIrregular Choiceのレディースシューズ。もちろんオフィシャルアイテムで、ダース・ベイダー卿やC-3POのほかにも、ひと目を引くエッジの利いたパンプスがいっぱい! 12,960円(左)/21,600円(右)
話題作とのコラボアイテムで知られるIrregular Choiceのレディースシューズ。もちろんオフィシャルアイテムで、ダース・ベイダー卿やC-3POのほかにも、ひと目を引くエッジの利いたパンプスがいっぱい! 1万2960円(左)/2万1600円(右)

Shop Data

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STAR CASE

店内には約2万点のアイテムが並ぶ。12月中旬〜21日までは、名古屋の東急ハンズにて、出張ショップも開催される。

住所:東京都杉並区高円寺北3-25-25天名屋ビル2F
営業時間:13:00~19:00
定休日:火曜
TEL:03-3310-3006
http://starcase.jp/

片桐さんが監修を務めた『STAR WARS 日本のスター・ウォーズグッズ魂』が現在発売中(2,592円/講談社)。日本のみならず、海外で作られた新旧のグッズ約800点をオールカラーで紹介。フィギュの形の変遷や玩具の図録としても楽しめる一冊
片桐さんが監修を務めた『STAR WARS 日本のスター・ウォーズグッズ魂』が現在発売中(2592円/講談社)。日本のみならず、海外で作られた新旧のグッズ約800点をオールカラーで紹介。フィギュの形の変遷や玩具の図録としても楽しめる一冊だ

※価格はすべて税込です。

 

Film

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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
12月15日(金)より公開

全9作品からなるエピソード8にあたる、全世界待望のシリーズ最新作。伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーとの出会いをはたした主人公レイの運命は――。そしてタイトルが指し示す“最後のジェダイ”とは、はたして――?

監督・脚本=ライアン・ジョンソン
配給=ウォルト・ディズニー・ジャパン
http://starwars.disney.co.jp/

(C)2017 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.

 

構成=n.プロジェクト 取材・文=倉田モトキ 撮影=岩井賢一