1日5万5千本が売れている、
高級食パンブームの火付け役「乃が美」
昨今の東京食パンブームは、関西からの流れがひとつのポイント。その火付け役として知られるのが、大阪・天王寺に本店がある「乃が美(のがみ)」です。全国で“1日5万5千本以上売れている”と言われる同店ですが、東京には長らくありませんでした。それが2018年11月、満を持して麻布十番にオープン。話題性は高く、多くの人がその味を求めて列を作っています。
最大の特徴は、焼かなくてもおいしく食べられる「生」食パンであること。卵は使わず、小麦粉は最高級のカナダ産を独自の配合でブレンドし、生クリームやバターも徹底して吟味。さらに蜂蜜を加えることで、ほのかで上品な甘みが広がる味わいとなっています。
製法は丁寧で、捏ねたり切ったりする度に生地を休ませ、ゆっくり熟成。温度と時間を微調整し、ムラをなくすため一度に50個ほどしか焼かず、でき上がったら扇風機で表面だけを冷まします。これだけ手間がかかるからこそ、外はパリっとサクサク、中はしっとりでもちもち。香ばしく噛みごたえのある耳は、微かにキャラメルに似た風味があり、やみつきになる人も多いとか。食パン好きなら、一度は食べておきたいものです。
【Information】
乃が美 麻布十番店
所在地:東京都港区麻布十番1-9-7 麻布KFビル 1F
電話番号:03-6441-3188
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜
アクセス:東京メトロ南北線ほか「麻布十番駅」5a口徒歩0分
限定食パンなどメニュー多彩!
イートインできる田園調布の新星「嵜本」
ここからは、イートインでも楽しめるお店を紹介。2018年12月に東京・田園調布に誕生した、大阪・難波発祥の「嵜本(さきもと)」がそのひとつです。定番の食パンは2種類。卵と乳が不使用で湯種製法を用いる「極美“ナチュラル”食パン」と、卵を使わず低温長時間発酵で生地を熟成し、中種製法と湯種製法を駆使する「極生“ミルクバター”食パン」です。
麦の香りと自然な甘みがあふれ、とけるような歯切れの良さと、喉越しのなめらかさがこの食パンの魅力。また、同店は店舗に応じて曜日限定パンを用意しているのもうれしいところ。田園調布店では火曜日に限り「ライ麦とくるみのハードトースト」(2斤サイズ/1300円)を楽しめます。
ジャムやバターは自宅用も買えるほか、同店には「28mm style」という、4枚切り1枚(厚さ28mm)の特別版が用意されています(「極美“ナチュラル”食パン」は280円、「極生“ミルクバター”食パン」は300円)。手軽なサイズかつ、お洒落なパッケージなので、ランチやちょっとした手土産にも喜ばれそう。選ぶ楽しみもある「嵜本」も、覚えておきたい一軒です。
【Information】
高級食パン専門店 嵜本 田園調布店
所在地:東京都大田区田園調布2-49-15
電話番号:03-5755-5371
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜
アクセス:東急東横線「田園調布駅」徒歩5分
種類豊富な食パンをはじめ、
絶品カフェメニューも楽しめる「俺の」
高級レストランのおいしさを、お手ごろ価格で味わえるとして外食シーンに革命を起こした「俺の」ブランド。その食パン専門店が「俺のBakery&Cafe」です。東京と神奈川に出店しており、最新は2018年9月にオープンした「俺のBakery&Cafe 東銀座歌舞伎座前」。
2016年の立ち上げ時には、名店「ドミニクサブロン」のシェフなどを経た榎本哲氏をアドバイザーに招へい。国産小麦のほか、岩手県「なかほら牧場」こだわりの牛乳を使うなどして作られた、高品質な食パンが楽しめます。
食パンは、国産小麦「キタノカオリ」を使用した、甘みのあるもっちりとした「銀座の食パン ~香~」、国産小麦「ユメチカラ」を使った、中はふわふわで耳はサクサクの「銀座の食パン ~夢~」を筆頭に6~9種類を用意。カフェではサンドイッチやトーストをはじめ、お肉メニューやスイーツなども堪能できます。松屋銀座の裏や新宿、恵比寿などにもあるので、カフェとしても利用してみてはいかがでしょうか。
【Information】
俺のBakery&Cafe 東銀座歌舞伎座前
所在地:東京都中央区銀座5-13-19 デュープレックスタワー5/13 1F・2F
電話番号:03-6264-2602
営業時間:10:00~21:00
定休日:なし
アクセス:東京メトロ日比谷線ほか「東銀座駅」徒歩1分
取材・文=中山秀明 撮影=真名子[食パン専門店 髙匠 JR神田駅ナカ店]