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こだわりの味とメニューを開放!わざわざ訪れたい、社食&学食

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社食や学食といえば、そこで働く人や学生用の施設ですが、なかには関係者でなくても利用できる食堂があります。さらには、その企業や学校の特徴をメニューに取り入れているケースも。有名どころを挙げれば、健康器具を扱うタニタの「タニタ食堂」(本社は一般利用不可)や、ロート製薬の「旬穀旬菜カフェ」、「赤門ラーメン」というメニューがある東京大学など。

今回は、そういった魅力が光る社食と学食をご紹介。グルメな秋、いつもとはちょっと違う観点で、食べ歩きに出かけてみませんか。

 

名物はクジラのステーキ!
“食料自給率”を学べる農水省の人気店

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省庁は営利目的の企業ではありませんが、職員が働く機関として食堂が併設されています。なかでも特徴的なのが、日本の食と密接なつながりをもつ農林水産省内の「手しごと屋 咲くら」。注目すべきポイントは大きくふたつ。提供しているメニューに食料自給率が記載されていること、そしてクジラ料理が食べられることです。

注文する料理の自給率がわかるというのは、確かに農林水産省ならでは。南高梅や生たまごは100%、一方でツナサラダは21%と低いものもありました。
注文する料理の自給率がわかるというのは、たしかに農林水産省ならでは。南高梅や生たまごは100%、一方でツナサラダは21%と低いものもありました。

食料自給率を表記している取り組みやメニュー構成などについて、同店で総料理長を務める伊藤誉志さんに聞いてみました。

「当店では、カレー、丼、御膳といったセットメニューのほか、小鉢や主菜などを自由に選んで組み合わせるカフェテリアメニューもあります。大切にしていることは、国産の旬の食材を使うことですね。たとえば、春は山菜、夏場はトマトやキュウリといったみずみずしい野菜、秋はキノコ類、冬は根菜といったものを積極的に使います。和食がそうであるように、季節感を出すことが、自然と国産食材の料理になりますから。職員の方はもちろん、一般のお客様にも多くご利用いただくので、食料自給率を意識するきっかけになれたら、という思いで表記をしています」(伊藤総料理長)

伊藤誉志料理長。「魚でいえば、この秋冬はカレイの王様といわれるナメタカレイを使った煮つけがオススメです。10月中旬になればカキも入ってきますよ」。
伊藤誉志総料理長。「魚でいえば、この秋冬はカレイの王様といわれるナメタカレイを使った煮つけがオススメです。10月中旬になればカキも入ってきますよ」

ランチは平均140人程度が来店し、その半数が一般利用というから驚き。そして特に人気なのが、もうひとつの注目ポイントであるクジラ料理。これは伝統的にクジラを食べてきた日本ならではといえるでしょう。取材日には「イワシ鯨ステーキ膳」(1000円・税込)と「イワシ鯨竜田カレー」(850円・税込)があり、前者をオーダーしてみました。

「イワシ鯨ステーキ膳」1000円。御膳類にはサラダ、白飯、みそ汁が付いてきます。
「イワシ鯨ステーキ膳」1000円(税込)。御膳類にはサラダ、白飯、みそ汁が付いてきます。

その特徴はいくつも。フレンチのコンフィ同様に低温の油で約1時間、じっくりと調理。それを薄めにカットしてソテーした野菜の上に盛り付け、フュメドポワソン(魚のダシ)、コンソメ、ナンプラーなど様々な素材を駆使した特製ソースをかけています。その味は、まるでローストビーフ。赤身のパワフルなうまみが、しっかりとした味わいのソースと相まって絶品です。

ちなみに、イワシクジラというのはクジラの種類のひとつ。伊藤総料理長曰く、身が柔らかくてしっとりとした食感が特徴とのことです。

取材時点のセットメニュー。一覧には690円の「野菜天丼」「鶏竜田 餡かけ丼」から1380円の「牛タン炙り焼き御膳」まで価格も様々に、約20種類の料理がズラリ。
取材時点のセットメニュー。一覧には690円(税込)の「野菜天丼」「鶏竜田 餡かけ丼」から1380円(税込)の「牛タン炙り焼き御膳」まで価格もさまざまに、約20種類の料理がズラリ。

バラエティ豊富で、ほかのメニューも気になる! ということで、カレーのなかでも人気が高い「季節野菜カレー」も注文してみました。

「季節野菜カレー」750円。この日はナス、小松菜、インゲン、パプリカ、玉ネギ、シメジ、そしてキュウリと玉ネギの酢漬けを刻んだピクルスがオン。約6~7種類の野菜を使うそうです。
「季節野菜カレー」750円(税込)。この日はナス、小松菜、インゲン、パプリカ、玉ネギ、シメジ、そしてキュウリと玉ネギの酢漬けを刻んだピクルスがオン。約6~7種類の野菜を使うそうです。

野菜はカレーのソースにも大量に溶けていて、その甘みと肉のうまみが調和したコク深い味わい。辛さはマイルドで食べやすく、彩り豊かな野菜とライス、ともにボリュームがあって満足度も十分。なお、カレーはもともと余った野菜と肉を使った“まかない”だったそうで、食堂スタッフのなかで好評だったことからメニュー化されたのだとか。

カフェテリアメニューの小鉢のコーナー。ほかに肉や魚を使った主菜がそれぞれ8品、フライが4品、その他の惣菜が3品程度並びます。
カフェテリアメニューの小鉢のコーナー。ほかに肉や魚を使った主菜がそれぞれ8品、フライが4品、その他の惣菜が3品程度並びます。

さすがは、日本の食をつかさどる機関の食堂。ここならではの取り組みや料理だけでなく、味のクオリティも抜群でした。場所は東京メトロ丸の内線「霞ヶ関駅」A5またはB3a口からすぐ、農林水産省の「北別館」と呼ばれる建物内にあります。アクセス至便なので、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。

【Information】

農林水産省「手しごと屋 咲くら」

住所:東京都千代田区霞が関1-2-1 農林水産省 北別館 1F
営業時間:11:30~14:30(8:30~10:00と18:00~20:00は省庁内の職員用に営業)
定休日:土日祝、閉庁日(12月29日~1月3日)
http://liberty-j.com/shopinfo/#maff

 

農業機械メーカーらしい
生産者と消費者をつなぐ食堂

農業機械をはじめ、建設機械や発電機などさまざまな製品とサービスを扱うヤンマー。同社が、食の恵みをより身近に感じることができるサービスとして立ち上げたのが、「YANMAR Premium Marché」です。

ブランド牡蠣「くにさきOYSTER」や、お米でできた「ライスジュレ」を開発、販売するなど内容は多岐にわたりますが、2017年2月からスタートして人気を博しているのが社員食堂の一般開放。「Premium Marché OSAKA」(プレマルオーサカ)です。

場所は、大阪府の梅田駅が最寄りのヤンマー本社ビル(FLYING-Y BUILDING)最上階。毎週土日のランチに一般開放されています。
場所は、大阪府の梅田駅が最寄りのヤンマー本社ビル(YANMAR FLYING-Y BUILDING)最上階。毎週土日のランチに一般開放されています。

メニューは、生産者の顔が見える安心な食材を使った、一汁三菜プレートとカレー。プレートはメインを肉 or 魚から選べ、カレーにはサラダがセットに。これらに使われている新鮮な野菜や米、そのほかライスジュレやオリジナルドレッシング、ハチミツなどの食材は併設の「プレマルショップ」で買うことができます。

一汁三菜のプレミアムマルシェ ランチは、フリードリンク付きで1100円(税込)。
一汁三菜のプレミアムマルシェ ランチは、フリードリンク付きで1100円(税込)。
プレミアムマルシェ カレーは、サラダとフリードリンク付きで税込990円。素材のうまみや甘味をいかしつつ、コク深さの中にスパイシーさが感じられるおいしさです。
プレミアムマルシェ カレーは、サラダとフリードリンク付きで1000円(税込)。屋上で採れた希少な生はちみつをかけて食べるカレーは、スパイシーさの中にコク深さを感じられるおいしさです。

特徴的な空間も魅力です。ビル内には養蜂場があり、この食堂はビルの吹き抜けにある養蜂場を取り囲む形に。そんな自然とのつながりを感じながら、ゆったりとくつろぎの時間を過ごせます。

開放的な空間で、居心地も抜群。
開放的な空間で、居心地も抜群。

なお、社員食堂としてはこちらのみですが、東京では東京駅の八重洲口正面広場で「THE FARM TOKYO」というビアテラス&ベーカリーカフェが期間限定(2019年10月31日まで)出店されています。関東の人は、このチャンスに訪ねてみて。

【Information】

ヤンマー「Premium Marché OSAKA」

住所:大阪市北区茶屋町1-32 ヤンマー本社ビル「YANMAR FLYING-Y BUILDING」12F
営業時間:11:00~15:00(L.O.14:30) ※売切れ次第終了
定休日:土日のみ営業
https://premiummarche.com/food/premium-marche-osaka.html

 

次のページでは、いま注目の学食を取り上げます。学生時代に返れるかもしれません?