アラブ首長国連邦を構成する首長国のひとつ、ドバイ。なにかと“世界一”が多いことでも知られています。世界一高い超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」、世界最大のショッピングモール「ドバイ・モール」など、あらゆるものがケタはずれ。そんなドバイから、もっともポピュラーなフードのひとつ「ファラフェル」のレシピを紹介しましょう。
ちなみに、iPhoneを使用している人なら、こんな絵文字を見つけて「?」と思ったことがあるのではないでしょうか? この茶色いお団子状のものが「ファラフェル」。そして、下のようなラップサンドに挟んで食べることもあります。
イスラム教国のドバイでは、食品はハラール認証(ハラール=イスラム法において合法なもの)のものが基本です。豚肉やアルコールを使用したイスラム教徒でない人向けのメニューもありますが、菜食主義者の多いインドやパキスタンからの移民も多数いるため、ほとんどのレストランでベジタリアンメニューが提供されています。ファストフード店にもベジタリアン対応のハンバーガーメニューがあり、菜食主義にこだわらない人たちも手軽に食べることができます。
そんなドバイで、今ブームなのが「ヴィーガン」。ヴィーガンとは、卵や乳製品を含む動物性食品を一切口にしない「完全菜食主義者」のこと。ドバイで暮らすヘルスコンシャスの外国人たちに人気があるだけでなく、ドバイでヴィーガンは“植物由来の食事”ととらえられていることから、豚肉やアルコールの制限があるイスラム教徒の人たちにも「食材を気にせずに外食できる」と評判。以前、サウジアラビアの大富豪、ワリード・ビンタラール王子もヴィーガンを公言して話題となりました。
また、ここ中東の伝統的な日常料理「ファラフェル」(豆のコロッケ)と「フムス」(豆のディップ)がヴィーガンフードとして世界中から注目されていることも、ブームの火つけ役となっているようです。
どちらも豆をたっぷりと使用しているので、重たすぎずにあっさり食べられるのですが、食後に強烈な満腹感に襲われるため、食欲の抑制にも絶大な効果が! レストランのコース料理では“前菜”として提供されるので、ついうっかり食べすぎてメインの肉料理が食べられなかった、というのは中東の食事“あるある”なのだとか。
しかも、この2品の主原料であるひよこ豆は、高ビタミン、ミネラル、食物繊維と植物性タンパク質が豊富なので、体重調整や疲労回復にも効果が期待できます。
フムスのディップはスーパーマーケットなどでも見かけるようになり、自宅でわざわざ作らなくても手軽に食べられますが、ファラフェルは揚げたてをそのまま食べるのが一番! ということで、さっそく作り方を紹介していきましょう。
【材料(4人分)】
※1個当たり28g、1人あたり112g、カロリーは1人あたり148.5Kcal
乾燥ひよこ豆 1カップ
玉ねぎ 半分
イタリアンパセリまたは香草 1/2カップ
にんにく 2かけ
コリアンダー、クミン、レモン汁、酢、オリーブオイル 各大さじ1
ベーキングパウダー、ベーキングソーダ、塩 各大さじ1/2
白練りごま 大さじ1と1/2
青唐辛子 1本(お好みで)
【作り方】
1.乾燥ひよこ豆をひと晩たっぷりの水に浸ける(12時間以上)
2.1の水を切り、フードプロセッサーに入れて、そこに残りの材料を入れてミキサーにかける。砂のように粗くなるまで細かくする。
3.親指と人さし指の指先をつけてできる「円」の大きさ程度に、平らな丸型になるように丸める(直径約3センチ)。
4.3を中~高温でこんがりとした茶色になるまで揚げる。
5.油をよくきって完成!
※エアフライヤーやオーブンで焼く場合は、両面にオリーブオイルを刷毛で塗るのがおすすめです。
簡単に作れて満足感が得られるファラフェルは、中東のファストフードの代表的存在です。現地では、平らなピタパンに、トマトや玉ねぎ、キュウリ、レタスなどの野菜やハーブにマヨネーズをかけて包んだサンドイッチにしていただくことも。
ヘルシー、かつ病みつきになりそうなおいしさの、中東が誇るソウルフード「ファラフェル」。ぜひ作ってみてください。
Profile
編集者 / ホリコミュニケーション
2007年より海外企画編集会社を設立。ハワイにオフィスを設ける。アメリカ、イタリア、イギリス、スペイン、アジアなど50名ほどのライターを登録、世界の情報を日本の雑誌、ウェブマガジン等へ提供している。
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レシピ=Chef Tariq
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