■ “茹で汁”も活用できるスープレシピ「ブロッコリーのクラムチャウダー」
「疲れているときや寒い日におすすめしたいのが、ブロッコリーの旨みを活用したスープ。缶詰のあさりを使い、お鍋ひとつで出来上がる手軽なレシピです。朝食や夜食にも合うようあっさりと仕上げました。牛乳は豆乳やアーモンドミルクなど、好みのものに置き換えてもおいしくできますよ」(料理家・吉川愛歩さん、以下同)
【材料(4人分)】
ブロッコリー……1/2株
バター……10g
玉ねぎ……1/2個
ベーコン……30g
水……250ml
牛乳(または豆乳)……200ml
あさり(缶詰)……煮汁を合わせて130g
黒胡椒……お好みで
【作り方】
1.ブロッコリーの花蕾は小房に分け、茎は細めの短冊に切る。
「ポイントはブロッコリーの茎を細めに切ること。シャキシャキした歯触りで、沢煮碗のような食べ応えのあるスープになります。茎の皮も食べられるので、剥かずに使いましょう」
2. 鍋にバターをひき、細切りにした玉ねぎとベーコン、ブロッコリーの茎を中弱火で炒める。
「炒めすぎてしまうと茶色く濁ってしまいます。白いスープに仕上げられるよう、さっと炒め、玉ねぎが透き通ったら次に進みます」
3.ブロッコリーと水を入れて蓋をし、中弱火で5分煮る。
「あまり煮すぎてしまう、ブロッコリーの食感がくたくたになってしまいます。花蕾の方の茎に竹串が刺さる程度に煮ましょう」
4.牛乳とあさりの缶詰を汁ごとを入れて、沸騰したら火を止める。
「貝類は煮るほどに身が小さく縮んでしまうので、最後に入れましょう。生のあさりを使う場合は、ブロッコリーの花蕾を入れるのと同じくらいのタイミングで入れるのがいいですよ」
完成
ブロッコリーの茹で汁や茎も丸ごといただけるスープは、食欲がない日や胃腸が疲れやすい年末にもぜひ作ってほしいレシピです。「少し硬めの食感に茹でたブロッコリーは食べ応えがあり、スープといえどお腹も満足できますよ」
■ “冷凍ブロッコリー”でパッとできる「ブロッコリーのジェノベーゼ風」
「小房に分けて生のまま冷凍したブロッコリーをレンジで加熱して作る、ジェノベーゼ風のソースです。冷凍したブロッコリーは食感が気になる場合もあるので、こんなふうに攪拌していただくのもおすすめ。材料を手軽に揃えられるよう、ミックスナッツで作ります」
【材料(2人分)】
ブロッコリー(生のまま冷凍したもの)……1/2株
無塩ミックスナッツ……40g
にんにく……1/4かけ
パルミジャーノレッジャーノ……15g
オリーブオイル……50ml
塩……ふたつまみ〜
ショートパスタ(茹でたもの)……200g
【作り方】
1.冷凍ブロッコリーをペーパーに包んで、電子レンジ(600w)で1分30秒加熱する。
「冷凍したブロッコリーは水分が出やすいので、電子レンジ専用のキッチンペーパーに包んでから加熱しましょう。こうすることで水っぽくならずに解凍できます」
2.ナッツ、にんにく、ブロッコリーをフードプロセッサーで攪拌する。
「ナッツとにんにくを攪拌したら、ブロッコリーを少しずつ入れて合わせていきます」
3.パルミジャーノレッジャーノ、塩、オリーブオイル加えてさらに攪拌する。
「もったりとしすぎていたら、茹で汁を大さじ1ほど加えて、パスタと絡めやすいテクスチャーにしておきます」
4.3と茹でたパスタを和える。
「すべてをよく合えたら皿に盛りつけ、刻んだナッツ(分量外)とともにパルミジャーノレッジャーノを削りましょう」
完成
冷凍ブロッコリーがあればいつでも手軽に作れて、ちょっとしたごちそう気分に。「パスタだけでなく、茹でたじゃがいもと和えたり、パンに塗ったりしてもおいしくいただけます。ブロッコリーが苦手な人でも食べやすいアレンジです」
ブロッコリーは切ってレンチンするだけで食べられる、栄養満点のありがたい存在。風邪や乾燥肌が気になる冬を、ビタミンCたっぷりのブロッコリーで乗り切りましょう。
Profile
料理家・ライター / 吉川愛歩(よしかわあゆみ)
出版社に勤務したのち、フリーライターとして独立。その後、料理家としても活動をはじめ、暮らしと食にまつわる出版・コンテンツ制作に携わる。また、アウトドア好きが高じて『メスティンBOOK』(山と渓谷社)や、『キャンプでしたい100のこと』(西東社)にてライティングとアウトドアごはんのレシピ監修を担当。著書に、児童向けのレシピつき小説『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス)がある。
撮影=安藤佐也加 編集協力=Neem Tree