“新しい生活様式”のなかで、座り心地の良いチェアやPCスタンド、モニターなどを購入し、自宅を仕事スペースとして構築し直した人も多いでしょう。とはいえ、オフィスレベルにまでは揃えられないアイテムがあるのも事実。例えば「プリンター」が、そのひとつかもしれません。
多くのオフィスに導入されている印刷複合機はスキャナー機能も搭載し、印刷だけでなく手書きデータの共有にも欠かせないツール。家庭用のプリンター複合機を導入したり、近所のコンビニのコピー機を使ったりするのも解決策のひとつですが、せっかくならデジタルツールを使いこなし、「ペーパーレス」にチャレンジしてはいかがでしょうか。モノトレンド情報誌『GetNavi』編集部でデジタルガジェットを担当する・森 有史さんに、オススメのツールやアプリ・サービスを教えてもらいました。
まずは手書きができるデジタルツールを手に入れよう
ビジネスの場で“紙”を使うおもな目的として、資料の閲覧、共有、手書きでの書き込み(記入)が挙げられますが、そのなかでPCではできないのが「手書きでの書き込み」です。そこでまず用意したいのは、手書きができるデジタルツール。
「手書きツールの代表格といえば、やっぱりiPadでしょう。iPadには4機種ありますが、オススメは“無印iPad”の愛称で親しまれる『iPad』です」(『GetNavi』デジタル担当・森 有史さん・以下同)
タブレットの代表「iPad」を購入するなら最安機種で十分
Apple「iPad(10.2インチ)」
3万8280円〜
名前からもわかるように、iPadのスタンダードモデル。容量は32GBと128GBから選べます。
「メモの作成や書類への書き込み、メールの送受信などに使用するなら、本機で十分。3万円台と手ごろな価格で購入できます。10月発売の新モデル(第8世代)は、2019年モデルよりもCPUが強化され、より高性能になりました。イラストの作成や凝った動画編集といった本格的なクリエイティブ作業以外に使うのであれば、過不足なく対応できます」
・iPad Pencilがあればよりスムーズに手書きできる
Apple「Apple Pencil」
1万1880円(第1世代/写真上)/1万5950円(第2世代/写真下)
iPad専用のデジタルペンシル。ピクセルレベルの精密さを持ち、思い通りに手書きができます。
「第1世代と第2世代の2モデルあり、iPadの機種によって対応するモデルが異なるので気を付けましょう。形と充電方法が異なりますが、書き心地はほぼ同じ。筆圧感知機能を搭載していて、アナログでの筆記のように、筆跡に濃淡や太さの変化も加えられます(アプリによる)」
・iPadの機種を選ばず使える! Apple Pencilのテクノロジーを採用したデジタルペンシル
Logicool「CRAYON」
9680円
2018年以降に発売したiPadシリーズであれば、機種を選ばずに使えるデジタルペンシル。Apple Pencil同様のテクノロジーが採用されていて、100種類以上のアプリに対応します。
「Apple Pencilには、iPadを買い換えたときに機種によっては、以前使っていたモデルが対応しないという可能性があります。また、家族で異なる機種を使っていた場合、併用できない可能性も。その点、本品ならどの機種でも使えます」
目に優しい電子ペーパー端末。ネットにつながらないことが逆にメリット!?
富士通クライアントコンピューティング「電子ペーパー『クアデルノ』」
3万9800円(A5サイズ)/5万9800円(A4サイズ)
手書きができるデジタルツールには、「電子ペーパー」という選択肢もあります。本機は画面にバックライトがついていないため、長時間使用しても目が疲れにくいのが特徴。デジタルノートやデジタル手帳として活用したり、書類を取り込んで書き込みをしたりできます。
「厚さ約5.9mm、重さ約251g(A5サイズ)、約350g(A4サイズ)と薄くて軽いので、iPadより持ち運びしやすいのもメリット。専用アプリを使いPCやスマホと連携させて、データの出し入れを行います。インターネットにつながらないので、ネットサーフィンやSNSなどの誘惑が少なく作業に集中できるのもポイントですね」
ここまでデジタルガジェットを見てきたところで、今度は森さんオススメのペーパーレスサポートアプリとウェブサービスを紹介します。