ITEM 新商品・掘り出しもの

シェア

安心してヘルスデータを預けられる?信頼性で選ぶ、
最新「スマートウォッチ」カタログ

TAG

2014年、Apple Watchのセンセーショナルな登場で、一時は機械式の腕時計を駆逐するのでは、とも噂されたスマートウォッチ。今ではすっかり棲み分けができ、Apple Watchを筆頭に各メーカーがさまざまなモデルを発売しています。

とはいえ、ブランドもモデルも多く機能もさまざまなので、便利なことは知っていても何を選ぶべきか悩ましいところ。そこでライトユーザーにおすすめのスマートウォッチブランドと、機能・デザイン・プライスの納得感を兼ね備えたモデルを、テックライターの太田百合子さんに教えていただきました。

今さら聞けない!
「スマートウォッチ」で何ができる?

スマートウォッチとは、スマートフォンと連携して使う、ディスプレイを備えた腕時計型のウェアラブル端末のこと。実際にどういう機能があって、どう便利なのでしょうか? スマートウォッチの主な特徴を聞きました。

1.運動やヘルスケアのデータが取れる

「スマートウォッチは常に身に着けるものだからこそ、“運動やヘルスケアの管理ができる”ことが最大の強みです。心拍数や血中酸素濃度、皮膚温度などの測定機能が搭載されていて、自分がどれだけ歩いたか、どのくらい寝たのか、どれくらいストレスを感じているのかといったデータを取ることが可能です。そうした自分のデータを“見える化”することができるのは、スマートウォッチの魅力ですね。
最近はセンサーが高度化し、バイタルデータに異常があったり、衝突・転倒を検知したりすると、登録しているスマホなどに通知が届くようなモデルも発売されています」(太田百合子さん、以下同)

2.スマホと連動して通知を受け取れる

「スマートウォッチは、基本的にスマホと繋いで使用するデバイスです。ウォッチによってできることは異なりますが、Bluetoothで繋げて電話を取ることができたり、メッセージを受け取ったり、SNSやアプリの通知に対応することができます。スマートフォンをかばんから取り出すことなく通知に気付けるので、便利だと思います」

3.一部モデルでは単独で通話も可能

「『セルラーモデル』と呼ばれる、単独で電話の発着信が可能なモデルも発売されています。現在セルラーモデルを発売しているのは『Apple Watch』『Google pixel Watch』『Galaxy Watch』の3ブランド。単独で、スマホのように通話をしたいという人は、この3つのウォッチから選ぶことになります。
とはいっても、やはりスマホあってのスマートウォッチ。例えば『Apple Watch』は、セットアップの際にiPhoneが必要ですし、スマートウォッチで取ったデータは、基本、スマホのアプリ上で管理していくことになります。ですので、単独で使えるといっても、スマホとの連動があって初めて機能が発揮されるものだと考えてください」

4.一部モデルではキャッシュレス決済も可能

「スマートウォッチでキャッシュレス決済も可能です。決済機能があると、ランニング中にさっとコンビニで買い物できたり、プールに防水機能のあるウォッチを付けていけば、ロッカーに財布を取りにいかずとも飲み物が購入できたり。とても便利だと思います。ただし、モバイルSuicaが使えるスマートウォッチは、『Apple』『Google』『Garmin』『fitbit』といったメーカーの一部機種のみ。決済機能があるかないかは大きなポイントだと思います」

また、SONYやCITIZENが発売する『wena 3』もモバイルSuicaに対応しています。

5.ディスプレイのデザインが変更できる

「機械式の腕時計と違い、ディスプレイのデザインを変更できるというのも大きな特徴です。多彩なデザインが用意されているので、TPOに合わせて自分なりにカスタマイズできます」

トレンドは、特定のアクティビティ特化型のスマートウォッチ

スマートウォッチは年々進化し続けています。最近のトレンドについても伺いました。

「最近は、登山やダイビング、ゴルフといった、特定のアクティビティにより特化したモデルが増えている印象です。なかでも、昨年発売された『Apple Watch Ultra』は、頑丈で最も高性能なモデル。とくに耐水性に優れており、スキューバダイビングをする際に役立つダイブコンピューターの機能を搭載しています。他にも、ゴルフのスイングを認識して体の軸のブレをアドバイスしてくれる機能を搭載したウォッチなども発売されています。こうした、もともと多機能なウォッチにプラスアルファの機能を持たせたモデルがどんどん生まれています」

多様化するスマートウォッチ……選ぶ基準は?

多機能で便利なスマートウォッチですが、自分に合ったスマートウォッチを選ぶためには、どのような点に注目すればよいのでしょうか? 次の6ポイントを挙げていただきました。

スマートウォッチ選びの主なポイント

・信頼できるメーカーかどうか
・価格
・サイズ感
・デザインやファッション性
・バッテリーの容量
・必要な機能が備わっているか(電子決済機能、GPS機能、心拍数・血中酸素濃度・皮膚温度計測機能など)

「身に着けるものなので、デザインやファッション性は気にするところだと思いますが、なにより一番大事なのは、実は『信頼できるメーカーであるかどうか』です。バイタルデータなどのスマートウォッチで取得したデータは、現状、各メーカーのヘルスケアアプリで管理していくことになります。ヘルスケアデータは継続して記録していきたいものですが、安価だからといってよく知らないメーカーのものを買って使っていたら、いつの日かアプリケーションが突然使えなくなるという可能性もあるのです。プライバシーがしっかり守られるかどうかも含めて、大切なデータを将来にわたり安心して預けられるメーカーかどうかは、しっかり考えてほしいです。

あとは『機能面』。現在はほとんどのスマートウォッチに心拍数の計測機能が搭載されていますが、それ以外にもランニングの記録管理に便利なGPS機能や、一部モデルにしか付いていない決済機能など、自分が欲しい機能が搭載されているかどうかは重要なポイント。ただ、もちろん多機能になるとその分『バッテリー』があまりもたない、という難点もあるので要注意です。

そして、インターネットで購入する際は、『サイズ』も必ずチェックしてください。ディスプレイが大きい方が操作もしやすく見やすいのですが、届いたら予想以上に大きかった、ということも多いようですので、必ず確認してください」

女性や初心者におすすめしたい、
信頼性で選ぶスマートウォッチ

最後に、自分のデータを安心して預けられるおすすめのスマートウォッチのメーカーと、機能・デザイン・プライスを兼ね備えたモデルを紹介していただきました。

■ 女性の健康に着目した最新モデルも!『Apple Watch』

Apple「Apple Watch Series 8」
5万9800円(税込)~

「Apple Watchは多機能かつ、サードパーティー製のアプリが豊富で、好みの機能を追加できるのが魅力です。また、よくiPhoneユーザーはApple Watchを選ぶべきか聞かれるのですが、他のほとんどのスマートウォッチも連携して使えるので、必ずしもApple Watchを選ばなければいけないわけではありません。ただ、Appleのヘルスケアアプリと連携しやすいという利点があるので、iPhoneユーザーにはおすすめです。

なかでも2022年9月に発売された『Apple Watch Series 8』には、女性の月経周期に役立つ新機能として『皮膚温測定機能』が搭載されています。就寝中の皮膚温度をセンサーで計測し、過去の排卵日を特定することで、排卵のタイミングの予測に役立てられます。皮膚温度を計測できるスマートウォッチはほかにもありますが、月経周期と明確に紐づけているのは『Apple Watch Series 8』と、より高性能な『Apple Watch Ultra』だけだと思います。少し高価ではありますが、多機能でタッチ決済機能が搭載されていたり、アクセサリーが豊富だったりと、メリットも多いウォッチだと思います」

■ 低価格で決済機能も搭載! 老舗ブランド『Fitbit』

Fitbit「Fitbit Charge 5」
1万9800円(税込)

「価格重視で選ぶとすると、ヘルスケアに特化した『スマートバンド』と呼ばれるものから取り入れてみるのもいいでしょう。なかでも現時点でおすすめのスマートバンドは、アメリカの老舗ウェアラブルデバイスブランド『Fitbit』が発売する、『Fitbit Charge 5』です。なによりのポイントは、2万円弱という低価格帯で、一部機種にしか搭載されていないSuicaに対応しているところ。バッテリー駆動時間も、最長7日と長持ちです。他にも、GPSやストレスマネジメント機能を搭載しているなど、機能と価格のバランスの取れたモデルです。

Fitbitのスマートウォッチ・バンドは、睡眠に関する機能が充実している点が特徴。有料サービスである『Fitbit Premium』に登録すると、自分の睡眠タイプを細かく分析し、アドバイスしてくれる、というサービスもあります。ブランドとしての歴史も長いので、睡眠に関するデータの信頼性は高いと思います」

■ スポーツ特化型から女性向けモデルまで!『Garmin』

Garmin「Venu Sq 2
3万9800 円(税込)

「『Garmin』は、1989年にアメリカで創業したGPS機器メーカーです。独自機能の『ボディバッテリー』は、Gaminの特徴のひとつ。これは、心拍変動、ストレスレベル、睡眠などから、自分のエネルギー残量を点数化してくれるというものです。運動や仕事をすると、スコアが落ちてきて『休憩を取りましょう』というような通知が送られてきます。自分のヒットポイントを管理してくれるような、Gaminならではの機能ですね」

Garmin
Lily Sport」2万9800円(税込)
「Lily Classic」3万6800円(税込)

「Garminのスマートウォッチはアスリートが愛用するような高性能なスポーツモデルから、女性向けのデザインに特化したものまで、ラインナップが幅広いので、一概におすすめを選ぶのは難しいですが、運動機能に特化するのか、デザインに特化するのか、決済機能の有無などで判断するといいと思います。例えば『Venu Sq 2』は、Suica対応型のモデル。軽量で身に着けやすく、一度の充電で約11日間(スマートウォッチモード)稼働するので、充電の手間もかかりません。

Suica機能にこだわらなければ、女性向けに開発された『Lily』シリーズもおすすめ。ヘルスケアに関する機能が充実しているだけでなく、エレガントなデザインとコンパクトなディスプレイが魅力。ファッション性に優れたモデルです」

■ ヘルスケア機能重視で低価格!『HUAWEI』

HUAWEI「HUAWEI Band 8」
8580円(税込)

「Suicaなどの決済機能は対応していませんが、『HUAWEI』のスマートウォッチ・バンドもおすすめです。スマートウォッチは、睡眠管理や心拍や血中酸素濃度の測定など、ヘルスケアに関する機能が一通り揃っていて機能性も充実。また、ヨガやピラティス、乗馬などといった、約100種類のワークアウトに合わせた運動データを取得できるのも特徴です。

初心者の方におすすめするのであれば、2023年5月に発売された『HUAWEI Band 8』です。多機能なだけでなく、バンドを含まず14gと超軽量型。この最新モデルを1万円以下で購入できるので、コストパフォーマンスも良いと思います」

■ GoogleとFitbitの便利機能を併せ持つ!『Google Pixel Watch』

Google
「Google Pixel Watch Wi-Fi」3万9800 円(税込)
「Google Pixel Watch 4G LTE」4万7800 円(税込)

「2022年10月に発売された、Google初のスマートウォッチ『Google Pixel Watch』。Google社は2021年にFitbitを買収しており、このウォッチにもFitbitによるフィットネス・ヘルスケア機能が搭載されています。また、Suica決済が使えるだけでなく、セルラーモデルであれば単体で電話の発着信も可能です。

最大の特徴としてはGoogleのさまざまなアプリケーションと連動する点です。仕事で使うことも多いGmail、Google カレンダー、Google マップといったサービスと連動して使うことができるのは大きなメリットだと思います」

スマートウォッチを選ぶ際は、デザイン面だけでなく、価格や機能、そして安心できるメーカーであるかどうかなど、総合的に判断していきましょう。低価格にこだわらず、信頼性にもこだわって選んでみてください。

Profile

テックライター / 太田百合子

パソコン、タブレット、スマートフォンからウェアラブルデバイスやスマートホームを実現するIoT機器まで、身近なデジタルガジェット、およびそれらを使って利用できるサービスを中心に取材・執筆活動を続けている。

取材・文=室井美優(Playce)