ITEM 新商品・掘り出しもの

シェア

ひとり暮らしのマンションから親が暮らす実家の戸建てまで“今”ある犯罪をプロが分析!
最新の防犯対策と最適なアイテム選び

TAG

戸建ての侵入窃盗やマンションの共連れによる被害などが増加し、安心して暮らすためにも「防犯対策」が欠かせなくなりました。「オートロックだから関係ない」「実家は田舎で、知り合いしか来ないから……」と考えている人もいるかもしれませんが、近年の犯罪手口は巧妙化し、最新の特殊詐欺被害総額は年間1200億円を超える可能性もあると言われています。

多様化、巧妙化していく犯罪に対して、私たちはどのように対策したらいいのでしょうか? 2025年11月18日に開催された「防犯対策2025」セミナーより、元埼玉県警察本部捜査一課の刑事で現在は刑事コメンテーターそしてPanasonic防犯アドバイザーとして活躍されている佐々木成三さんに、最新の防犯事情から一人暮らし宅、そして実家で簡単に設置できる防犯対策製品を教えていただきました。

毎年12月は要注意!
「攻めの防犯」が対策のポイントに

近年、特殊詐欺(オレオレ詐欺、還付金詐欺、架空請求詐欺など)の被害額は増大しており、昨年と今年の上半期と比べるとすでに被害額は2.6倍に……。また月別で特殊詐欺の発生件数・被害額を見ると12月が最も多く、忘年会などのイベントで家をあける時間が増え、日没が早まることが理由だとされています。被害額が拡大した理由、また予防する術はないのでしょうか?

「特殊詐欺が止まらない背景には、1件あたりの被害額が増大していることが関係しています。とくに財産犯(窃盗・詐欺)は犯罪件数が減少しているにも関わらず、被害額は過去最高に。詐欺の手法が多様化し、これまで高齢者が狙われていたオレオレ詐欺では、息子や孫など親族を名乗るだけでなく警察官や国際電話を使った詐欺が増え、中高年や若者にまで被害が広がっています。とくに『私には関係ない』『騙されない自信がある』という人ほど被害に合うため、日頃から攻めの防犯を心がけておくことが大切です」(刑事コメンテーター・佐々木成三さん、以下同)

オートロックマンションの「共連れ」に注意

自宅の防犯についても知っておきたいところです。みなさんは「共連れ侵入」という言葉をご存じでしょうか? これは、マンションなどオートロックエントランスのマンションで、住民と一緒に第三者を侵入させてしまい、強盗・窃盗につながるリスクがある行為です。Panasonicの調査によると、実に4人に1人が「共連れ」を経験している結果も。一人暮らしではどのような防犯を行えばいいのでしょうか?

「一人暮らしの場合、防犯意識が高まっている現在でも36.1%の人が防犯対策をできていないと答えています。マンション暮らしで、とくに注意したいのは共連れです。共連れに成功した第三者は、ピンポンダッシュのように手当たり次第、住居への侵入を試みます。宅配業者やフードデリバリー業者を装って置き配を狙うケースも出ており、侵入させないことはもちろん『オートロックだから安心』と思わず、日頃からゴミ出しや短期間の外出時でも玄関の鍵をかけて出るようにしてください。また一人暮らしじゃないと見せかけるために『いってきます』や『ただいま』を言う、スマート家電を使用しリモートで電気をつけてから帰宅するなど犯人を欺く行動も立派な防犯対策になります」

またこれまで治安が良いとされていた地方でも、侵入による被害が出ています。殺人事件にも発展するなど凶悪化していく中で、戸建ての防犯対策も必須です。離れて暮らす実家の親が心配、という人も多いでしょう。防犯対策で心がけることはどんなことなのでしょうか?

「実家の防犯対策で手軽にできるものは、カメラ付きのインターホンに変えること。侵入窃盗の犯人たちは、留守の時間帯や防犯カメラ等の有無を確認するため、侵入する前に下調べにやってきます。カメラ・録画機能付きのインターホンであれば、見慣れない来訪者がきた時に気づくことができ、侵入を防ぐ手立てになるでしょう。またご近所付き合いも立派な防犯対策です。犯罪者にとって一番いやなのは、『顔を覚えられること』と『声をかけられること』。地域全体で防犯対策を行うことが犯罪を防ぐポイントとなるでしょう」

年末年始に帰省する人は、ぜひ実家の防犯対策を見直してみましょう。自分と家族の身を守るためにもできることから始めていきたいですね。

Panasonicの防犯対策製品を
シチュエーション別に紹介

具体的にどんな製品で防犯対策を行ったらいいのでしょうか? ここからはシチュエーションごとにおすすめしたいPanasonicの防犯製品を紹介します。

賃貸物件でも手軽に取り付け可能なドアカメラ

VS-HC400のドアカメラ。玄関ドアの上部に挟み込むだけで設置可能。引っ越し先でもすぐに設置できるので、家電のひとつとして持っておけるのもうれしいポイント。

賃貸物件の場合、玄関前のインターホンにカメラがないケースも多いです。しかし大家さんの許可なしに交換できず「防犯対策をしたくてもできない」と悩んでいる人は、モニター付きドアカメラ(VS-HC400)がおすすめです。

インターホンと連動した卓上式のモニターで外の様子がしっかり確認できるため、不審者かどうかを確かめた上で対応することが可能です。また、外の物音が気になる時にはカメラを起動させ玄関外の様子を伺うことができます。共連れ侵入やカメラで玄関前の様子を確認したい人におすすめです。

VS-HC400のワイヤレスモニター。クリアな画像で玄関外の様子が確認できる。

タイマーで留守偽装ができるLEDシーリングライト

HH-CM1234Aのライト部分。明るさも複数調節できるため、在宅ワーカーにもおすすめ。

リビングで使用する照明で防犯対策が可能です。パナソニックのLEDシーリングライト(HH-CM1234A)には、留守を悟らせない「るすばんタイマー」が搭載されており、リモコンのタイマー設定で点灯と消灯を設定できます。点灯・消灯時刻は「設定通り」「15分前」「30分前」の3パターンでランダムに変わるので、長期不在の時はもちろん毎日の防犯対策にもおすすめです。

また2027年には、蛍光ランプの生産・輸出入が終了し、蛍光灯の交換・修理ができなくなります。自宅や実家で蛍光灯を使っている場合は、早めにLED製品への交換を行っておきましょう。

実家の玄関も付け替え簡単
配線工事不要のワイヤレステレビドアホン

ワイヤレステレビドアホン(VS-SGZ20L)を取り付けている様子。5分ほどで、ドアホンの取り外しから設置まで完了。難しい工具も使わずにできるので、家電の取り扱いが苦手な人でも安心して取り付けられる。

「実家のドアホンをカメラ付きにしたいけど……」と思った人におすすめなのが、Panasonicのワイヤレステレビドアホン(VS-SGZ20L)です。この製品は、電気工事が不要で、単三電池6本で使用できるのも魅力。なんと最大2年間、電池交換が不要(※1)なのでこまめな電池交換も必要ありません。ワイヤレスモニター(※2)とセットで販売されているので、取り付けたその日からカメラ付きのドアホンとして使用できます。

取り付け方はとっても簡単! プラスドライバーと絶縁シール(ビニールシール)があれば5分ほどで取り付けることができます。実家に帰省する際や家族へのプレゼントに検討してみてはいかがでしょうか?

※1 パナソニック製 単3形充電式エネループ ハイエンドモデル使用で最大2年間使用可能。推奨電池を満充電にして次の条件で使用したときの目安です。
・「ドアホン電池セーブ」を「セーブ2」に設定(「標準」に設定すると電池寿命は最大6ヶ月。「セーブ1」に設定すると電池寿命は最大12ヶ月)
・「ドアホン照明自動点灯」を「しない」に設定
・周囲温度20 ℃で1日3回、1回につき約10秒間ワイヤレスモニター親機に映像を表示。

※2 ワイヤレスモニター親機とワイヤレス玄関子機の間に障害物が無い場合、約100m以内の距離で使えますが、建物の構造や周囲環境によっては、電波の届く距離が短くなります。

宅配ボックスにもしっかり防犯対策を

戸建ての必須アイテムとなってきている宅配ボックス(CTNK6020RB)。荷物が盗まれるなどの不安も解消できる。

「置き配」「宅配ボックス」での受け取りが増加してきましたが、便利な一方で窃盗や不審者へのサインにもなっているケースが……。特に戸建ての場合、置き配が留守のサインにもなってしまうため、宅配ボックスの設置が重要な防犯対策になります。

Panasonicの宅配ボックス(CTNK6020RB)は、ドアホンと連動させることで置き配が届いたお知らせも可能。さらにカメラ録画も行ってくれるので、いつ・誰が宅配ボックスを操作したのかが明確です。ワンランク上の宅配ボックスをお探しの人におすすめです。

クリアな画質でペットや子どもの様子を見守り

屋内HDカメラ(KX-HRC100)。高画質・広範囲での監視が可能で、SDカードをつければ録画も可能だ。

室内用の見守りカメラを検討している人も多いかもしれません。Panasonicの屋内HDカメラ(KX-HRC100)は、200万画素&約118°まで見渡せる広画角レンズが搭載されており、きれいな画質で広く見守ることが可能です。

異変を察知した際にはスマホへ通知が届くため、離れていてもすぐにお家の様子を確認できます。ペットや子どもの見守り用はもちろん、高齢の家族や一人暮らしの防犯にもおすすめです。

防犯対策製品は、補助金対象になることも

これらの防犯対策製品、揃えたい気持ちはあるものの、それだけ費用もかかるのでなかなか踏み出せない人もいるかもしれません。実は意外と知られていないのですが、お住まいの地域によっては「補助金」の対象になっていることがあります。固定電話機やファクス、テレビドアホンなどの買い換えで補助金がもらえることがあるかもしれませんので、詳しくはパナソニックの「DENZAI TERASU」で確認してみてください。

最後に、佐々木さんからメッセージをいただきました。

「スマート家電と連動させたり、屋外ライトで威嚇したり、ドアホンのスピーカーから声かけをしたり、層を作って自分の身を守っていくことが一番の防犯対策になります。また少しでも不安を感じたら #9910 の相談窓口へ連絡してください。防犯対策の製品を買ったから大丈夫ではなく、日頃から防犯意識を高め、地域ぐるみで取り組んでいくことが大切になるでしょう」

イベントと合わせて特殊犯罪も増加する12月。年末年始に帰省するタイミングで実家の防犯対策を確認してみるのはいかがでしょうか? 自分自身、そして家族の身を守るためにもできることから対策していきましょう。

Profile

刑事コメンテーター、Panasonic防犯アドバイザー / 佐々木成三

元 埼玉県警察本部刑事部捜査第一課警部補。一般社団法人スクールポリス 理事。犯罪を取り締まる側から犯罪を生まない環境作りを目指し、現在、自治体などにおいて防犯講話のほか、スクールポリス理事として中高生を対象とした、情報モラル教室として、SNSが起因となる犯罪防止の指導を行っている。

撮影/田辺エリ 取材・文/つるたちかこ