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片付いた状態をキープする8つのコツとは?自然に片付く!
収納上手なクローゼット

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部屋を片付けるとなると、目につく場所や、すぐにできそうなところは着手しやすいものですが、扉を閉めれば隠せてしまうクローゼットや押し入れは、後回しにしてしまいがちです。洋服や小物がごちゃごちゃと入っていたり、昔の思い出の品やアルバムなどが、引っ越したまま段ボールの中にしまいこまれたりしているのではないでしょうか。

今回はそんな手強いクローゼットを、ただ“片付ける”だけでなく、片付けたあともずっときれいな状態で保てるようにする工夫を紹介しましょう。教えてくれるのは、整理収納コンサルタントの吉村陽子さんです。

 

やるべきことを後回しにしてしまうタイプはご注意!

帰ってきて、脱いだコートをハンガーにかけずにソファに置いてしまったり、使った食器をすぐに洗わずシンクに置きっ放しにしてしまったり……。片付けが苦手な人は、「あとでやろう」と問題を先送りにしてしまうタイプの人が多いそうです。

「“あとで”と思ったものが少しずつ溜まっていくと、着手しようと思ったときには、たくさんのものを片付けなければならなくなりますよね。やらなければならないことが大かがりになると、それだけ片付けのハードルが上がって手をつけにくくなり、また溜まってしまうという悪循環に陥ってしまいます。洗濯も、溜まるのを待たずに毎日少量だけ洗って干せば、それほど大変なことではありません。片付けも同じで、今やるべきことをさっとやって持ち越さないことが、片付けを大変にしない工夫のひとつです」(整理収納コンサルタント・吉村陽子さん、以下同)

 

収納ボックスを買う前に、何を収納するのか考える

それでは実際に、どのように片付けをはじめたらいいのでしょうか。クローゼットのような収納スペースのほとんどは、棚や引き出しが備え付けられていないでしょう。このため、引き出しやボックスなどをレイアウトし、空間を区切って使っていきます。

「片付けたいという気持ちがあると、ついやってしまうのは、最初に収納ボックスを買ってしまうこと。でも実は、何を入れるための箱なのか、どのように使いたいのか考えず、なんとなくボックスを購入してしまう方がとても多いのです。もちろんある程度、引き出しやボックスがあったほうが整理しやすいのですが、使い道が定まらずに買ってしまうと、入れようとしたものが入らなかったり、置き場所ばかりとって中身が大して入っていなかったり、有効に使い切れません。まずは何をどのように収納するのか計画してから、きちんと収納場所のサイズを測り、使いたい場所や入れたいモノにサイズを合わせたものを購入するようにします」

 

クローゼットの上手な片付け術

1. モノに細かい“住所”をつける

まずはクローゼットのものを一度全部出し、どこに何を片付けるのかを考えてみましょう。

「そのモノがどこにあれば使いやすいのかを考えて、モノに住所を与えていきましょう。モノの種類で分けるのではなく、使い勝手から置き場を決めると、暮らしやすくなります。たとえばアクセサリーや帽子は、クローゼットではなく、もしかしたら帽子は玄関にあったほうが便利かもしれませんし、アクセサリーは洗面所や鏡のそばがいいかもしれません。どこにあったら便利なのかを今一度見直して、クローゼットにしまうものとそうでないものを分けていきます」

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大切なのは、「これを置く場所は、引き出しの二段目の手前のボックスの中」などというように、細かく住所をつけることです。それが曖昧になると、いざ片付けようと思ったとき、どこにしまったらよいのかわからなくなってしまいます。たとえば、バッグやポーチをしまう引き出しには、写真のように引き出しの中にも仕切りをつけてくと、積み重なって何が入っているのかわからなくならず、片付けやすくなります。

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住所をわかりやすく区切るのにオススメなのは、小さなトレイやブックエンドなどの仕切り板です。収納ボックスと同じように、先に購入するのではなく、入れるものを決めてからそのサイズに合ったものを購入します。

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毎日のコーディネートの際、いろいろな引き出しを開けて準備しなければならないのは手間なので、《出張のときに使うもの》や《デートのときの小物》などというように、使うシーンに合わせてまとめておくのもひとつの手です。しまいやすくなると同時に、あれが見つからない!というトラブルもなくなります。

 

2. 使用頻度の高いものはワンアクションで戻せる場所へ

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よく使うものは、それだけよく出すということですから、出すたびにきちんとしまいやすい場所に置くことが大切です。引き出しの中でも、手前によく使うものがあると探す手間が省けます。

「人は、それが必要なときは情熱があるので、少々面倒でも出すんですね。でも、戻すときは、少しでも面倒な状態があると戻すことが億劫になり、出しっぱなしになってなかなか片付きません。ですから、扉を開けるだけ、引き出しを引くだけ、というふうにアクションが少なく片付くような方法を考えると、出したものをしまいやすくなり、片付いた部屋を保てます」

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クローゼット左側のファイルボックスは、穴に指を差し込んで引くだけで取り出せるので、よく見る書類や雑誌などを入れておくのに便利です。穴のある方が表ですが、中身がすぐわかる方がいい人は、反対向きに置いてもいいでしょう。

 

3. 自作の棚で使いやすい空間にカスタマイズする

棚や引き出しが思うような場所にないときは、使い勝手が良くなるように作ってみましょう。「キッチンの吊り戸棚に使うタイプのカゴを、100円ショップでも購入できる、細めのつっぱり棒でぶら下げるのもおすすめです。これをつければ、デットスペースになっている箇所を手っ取り早く活かせます」

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このカゴは、本来棚板にかごのフックをかけて使うものですが、棚板の上にフックが来てしまって棚板の上が使いづらくなる場合には、このやり方がおすすめです。ただ、引き出しのように引き出せるわけではないので、手が奥に届くように配置しましょう。写真の例では、ハンカチを入れたケースを縦に置き、必要なときに引き出せば奥のものが取れるようにしています。

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耐荷重量をチェックしてからしっかりしたつっぱり棒を購入すれば、ある程度重量があるものも収納できます。また、カゴも深さのあるものを使えば、かさばるものも入れることができます。クローゼットだけでなく、シューズボックスや吊り戸棚の下など、どんなところにも使えて便利です。

 

4. 収納ボックスは見た目のスッキリ感を考えた配色に

収納に使うボックスやケースは、同色で揃えるとすっきり見えます。「閉めてしまうと何が入っているのかわかりづらい、引き出しのようなタイプは、透明のものがオススメです。特殊な色のモノや、たまにしか行かないお店で買ってしまうと、追加で同じボックスがほしくなったときに、合わせるのが大変になってしまいます。また、メーカーによっては以前あった品が廃盤になり、購入できなくなってしまうことがありますから、今後も買い直したり買い足したりすることを考えるのであれば、無印良品の商品など、いつでもテイストを合わせられるものがいいと思います」

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インテリアに使う配色を3種類くらいに絞っておいて、見えるものはその色の中で購入する、と決めておくと、ごちゃごちゃした印象になりません。色が揃っているだけで、整っているように見えるのです。また、収納ボックスは、同じものを複数並べると、揃ってすっきり見えます。

 

5. バッグは、カゴ収納が使いやすい

サイズに統一性がなく、手持ちタイプやショルダータイプなど、さまざまな形をしているバッグ類の収納は、まとめて入れられるカゴがいいでしょう。

「バッグを引き出しに入れる方も多いのですが、サイズによっては入らなかったり、出し入れするときに引っかかってしまったり、使い勝手はあまりよくないのです。洋服を決めてバッグを選ぶときに、鏡の前でいろいろと持ち変えてチェックすることもあるでしょうから、ざっとカゴにひとまとめにしてあると出しやすくしまいやすいですよ」

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バッグは、使う季節に合わせて分けたり、仕事用、プライベート用、などとシーンで分けたりしている方も多いでしょう。手持ちのバッグがひと目で分かるカゴ収納が便利です。高価なものや傷がつきやすい革製品などは、布製の袋に入れて収納するのもおすすめです。

 

6. クローゼットの上段は、頻度は少ないけれどとっておきたいものを

手を伸ばしたり椅子を使ったりしないと取れない場所には、取っ手のある収納ボックスを使いましょう。

「地震などで上から落ちてくることも考えて、布製のものがオススメです。ここには、普段は使わないけれどとっておきたい思い出のものや、水着やマフラーなどの季節ものを入れておきましょう。学生時代のアルバムやもらった手紙などは、引っ越しのときに詰めた段ボールのまま、収納している方がよくいるのですが、段ボールはあくまでも一時的なボックスです。見た目にもきれいとは言えませんし、箱がよれたり破れたり、開けるのにも手間がかかります。アルバムなどの普段出さないようなものほどしまいこまずに、見たくなったらすぐ取り出せるよう、フタ付きのキレイなボックスなどに収納しましょう」

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段ボールの状態で積み上げられているより、収納ボックスに入れ替えるだけで気持ちが上がるクローゼットになります。

 

7. 洋服は引き出しに合わせたサイズで畳む

畳まなければならない洋服は、引き出しの高さや幅に合わせて同じサイズに畳むことで、取り出しやすく、見た目にも何が入っているかすぐにわかるようになります。

「引き出しがぎゅうぎゅうになってきたら、それは量を見直す合図です。そうなったら着ていない洋服を選び、引き出しの中に収まるように調整して整理します。いつの間にか洋服が増えてしまう方は、買い方を見直すことが大切でしょう。最低でも3パターンは着まわしができ、今後もずっと大事にしたいと思うものだけを買いましょう。安いから、せっかく買い物にきたからと言って買わず、常に厳選されたいいものだけが引き出しに入っているように心がけます」

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捨てるものがわからない場合は、それを最後に着たのはいつか、それを着るとテンションが上がるかどうかを考えてみましょう。

 

8. クローゼット中央に一番使うものを持ってくる

クローゼットはたいてい左右に扉がくるので、左端と右端のものは手が届きにくくなります。「よく着る洋服やコートは中央にかけ、一番端には冠婚葬祭用のワンピースやスーツなど、出番が少ないものをかけましょう。また、ウォークインクローゼットで埃がつきやすい場合は、カバーをかけてしまいましょう。一着ずつのカバーではなく、仕事で着るスーツ、プライベート用のシャツ、などと仲間分けをして入れられるボックスタイプのカバーだと、洋服を選びのとき、たくさんのカバーを外さずに選ぶことができます」

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カバーのチャックを開けるのが手間になる人は、洋服の肩にかかるビニールシートタイプのものをかけておくだけでも、埃がつきにくくなります。

 

片付けた瞬間の美しさを維持するためには、出したものをいかにしまいやすくするか、を考えることです。出しっぱなしのものが膨大に膨れ上がって、“週末にまとめてやる”となると、腰が重たくなり、時間もかかりますから、日々の細かなリセットでクローゼットの中のキレイを維持していきましょう。

 

Profile

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整理収納コンサルタント / 吉村陽子さん

整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー認定講師。
アパレル会社にて子ども服デザイナーを経て、2013年に起業。関東を中心に個人宅の整理収納サービスのほか、整理収納アドバイザー2級認定講座を開講。http://manufatty.jimdo.com/

 

取材・文=吉川愛歩 撮影=矢部ひとみ 構成=Neem Tree