喫茶店みたいに生クリームをたっぷり絞って。レトロなレモンプリン
続いては、プリンといえばこの形! とワクワクするプリンカップで作るレモンプリンです。バットで作るプリンと基本的な作り方は同じですが、レモンの皮を煮出すことで、香りのよい爽やかなプリンなります。
「レモンのプリンは香りの邪魔にならないよう、薄めに仕上げたカラメルソースを合わせています。こんもりと絞った9分立ての生クリームとの相性もいいので、ぜひクリームも作ってみてください。こちらも100gの生クリームに5gの砂糖を入れています」
【材料(アルミカップ8号サイズ4つ分)】
全卵……3個
牛乳……300ml
砂糖……60g
レモン……1/2個(香り付け用)
レモンの輪切り……4枚(飾り付け用)
カラメルソース(砂糖40g /水小さじ1/熱湯大さじ1と1/3)
【下準備】
・卵を室温に戻しておく
・型にバターを塗り、カラメルソースを流し入れておく
・オーブンを140℃に予熱しておく
【作り方】
1.レモンの皮を削り、白いワタを切る。
「レモンの香りを出すために、黄色い部分だけでなく、白いワタのところも切っておきます」
2.鍋に牛乳とレモンのワタの方だけを入れ、砂糖の半分を加えて温める。ふつふつとしてきたら火を止め、黄色い皮も入れる。
「黄色い皮の方は香りが飛んでしまわないよう、火を止めてから入れます」
3.牛乳を漉してレモンを取り出す。
「さっと沸かした程度でも、プリンにはしっかりレモンの香りがつきますよ」
4.「バットでつくるプリン」の3~9の要領でプリンを焼き、冷ます。
(焼き時間は20~25分で様子を見る)
「アルミカップの方も、ぐるりと一周包丁を入れてから指で押してみます」
5.盛り付けたい器にプリンを開ける。
「いったん出してしまうと、移動が難しいので、盛り付けたい器にそのまま入れましょう」
6.生クリームを星型の口金で絞り、輪切りのレモンを飾る。
見た目はシンプルなプリンと同じですが、食べてみるとびっくりレモン味! のレモンプリン。これから暑くなっていく季節に、冷たくて清涼感のある味で、ますますおいしくいただけそうです。
プリンは卵と牛乳、砂糖があれば作れる、とってもシンプルなお菓子。だからこそ、ちょっとした配合の違いで、さまざまな固さや味が楽しめるものでもあります。お菓子研究家の本間さんが幾重にも試作してできあがったレシピ、ぜひ試してみてくださいね。
Profile
お菓子研究家 / 本間節子
日本茶インストラクター。少人数性のお菓子作り教室「atelier h」主宰。季節と食材の味を大切にしたお菓子を提案している。丁寧で研究熱心なレシピは再現性が高く、定評がある。お菓子作りに慣れていない人にもできるような、近著に『お菓子をつくる季節を楽しむ82レシピ』や『やわらかとろける いとしのゼリー』(ともに主婦の友社)。
取材・文=吉川愛歩 撮影=安藤佐也加 編集協力=Neem Tree