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夏は虫がわいたり臭ったり…… 生ゴミをエコに処理する
「生ゴミ処理機」を取り入れるには?

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乾燥式&バイオ式 生ゴミ処理機 5

ここでは、家庭用に販売されている生ゴミ処理機5機種の特徴をお伝えします。

 

乾燥式

1.処理速度が速くて運転音が静か!
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パナソニック「家庭用生ゴミ処理機(MS-N53)」
8万1000円(編集部調べ)
「ヒーターで乾燥させるタイプの生ゴミ処理機。乾燥時間は400gで1時間40分と速いので、夕食が終わって少しのんびりしている間に生ゴミを処理することができます。乾燥した前のゴミの上にどんどん投入できるので、溜まった乾燥ゴミを捨てる回数をかなり減らせて、効率がよいでしょう。ワンタッチで蓋が空く床置きタイプで、乾燥中もニオイが少ないので、料理をしながら稼働させるのにも便利です。ただし、本体の手入れは定期的に必要で、輪ゴムやビニール袋などの分別は必要です」

 

2.電気代が安く分別不要でズボラさんにも!
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島産業「生ゴミ減量乾燥機 パリパリキューブライト(PCL-31-BWR)」
2万1800円(編集部調べ)
「官公庁向けにリサイクル施設やゴミ処理施設などの環境プラントを企業が、家庭用として開発した製品です。ヒーターで乾燥させるタイプですが、出力150WのPTCセラミックヒーターを使用しているため、低消費電力。その分処理時間は500gで6時間とやや長めですが、電気代は1回約18円(1ヶ月540円程度)とお得です。卓上タイプでサイズが小さく、三角コーナーのようにシンクに置いておいて使えるので、モノが増えやすいキッチンにぴったり。分別不要で何を入れてもよく、ゴミを入れる部分は丸洗い可能なので、とにかく手間がかからず不便がありません」

 

3.ドライフルーツ作りなど違う用途でも使える!
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リブラン「エアドライ」
1万2960円
「ヒーターを使わず風だけで乾燥させるタイプなので、電気代は1日4円(1ヶ月120円)程度と安いです。ただ、700gが8時間後に70gに減る、という処理速度なので、24時間稼働し続けて使うのがいいかもしれません。使い方は、上のバケツに生ゴミを入れてスイッチを押すだけとシンプルで、家電に弱い方にも安心です。バケツは2つ付いているので、生ゴミ処理だけでなく、ドライフルーツや干し野菜作りなどに使うこともできるのが他のものと違うところでしょう。バケツは軽くて扱い安く、洗うのも簡単ですし、使わないときはスタッキングして置いておけるので、かさばりません」

 

バイオ式

1.電気を使わず手動でエコロジー
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エコクリーン(Eco Clean)「target=”_blank”>自然にカエルS(SKS-101)」
2万5920円
「専用のバイオチップをかき混ぜて、生ゴミを分解させるタイプです。かき混ぜは手動のハンドル式なので、電気をつかわずエコでしょう。自然にカエル交換用チップ材を使い、初期セットのチップ材を組み合わせて上手に運用すると、約2年間使えます。好気性で低温でも充分な働きをするというバイオチップで、ニオイの発生がないのがよいところです。手動ですから手間がかかりますが、環境のことを考えたり電気を使いたくなかったりする方には向いている商品といえるでしょう」

 

2.ペットを飼っている家庭にオススメ
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スターエンジニアリング「庭用バイオ式生ゴミ処理機 バイオクリーン(BS-02)」
9万7200円
「屋外設置型のバイオ式生ゴミ処理機です。東北大学大学院工学研究科とメーカーが共同開発し、アシドロという微生物基材とゴミを混ぜることで分解するタイプ。長期間、微生物の交換や追加が不要なので、経済的と言えるでしょう。また、生ゴミだけでなくペットの糞尿も処理可能で、生ゴミの85%は水蒸気や炭酸ガスに分解され、残り15%が良質な有機肥料として残るので、分解率は圧倒的です。そのため、ニオイもほとんどしません。ただ、1日2kgの生ゴミが処理可能で価格も高いので、大家族の方や個人で飲食店を経営している方、広く家庭菜園をされているなど、ゴミが多く出る方におすすめです」

 

生ゴミ処理機は一見ハードルが高そうな家電製品に見えますが、稼働や掃除に手間がかからず、日々出る生ゴミのストレスが格段に軽減し環境にも配慮できるすぐれものです。一段とニオイや腐敗が気になる暑い季節がやってくる前に、取り入れてみてはいかがでしょうか。

Profile

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インテリア&家電コーディネーター / 戸井田 園子

大手プレハブメーカーでインテリアコーディネートを担当し、インテリア研究所を経て商品企画部へ。そのときに身につけた性能・デザイン・価格などをトータルに比較し、商品の優劣を見極める技術をもとに、フリーランスに。インテリアや家電のコーディネーターとして活躍。
※戸井田園子さんは、2020年5月17日に逝去されました。謹んでご冥福をお祈りいたします。

 

取材・文=吉川愛歩 構成=Neem Tree