かつては“男性の飲み物”と見なされていたコーヒー。スタイリッシュなコーヒースタンドが登場したりコンビニでも豆から挽いた本格派が手軽に買えるようになったりと、飲み方自体にも選択肢が生まれるにつれて、ファンが増え続けています。
そんなコーヒーを家で好きな時に淹れて飲みたい、というニーズに応えるのがコーヒーメーカーです。現在発売されているコーヒーメーカーは、大きく分けてこの3種。
・豆から抽出するタイプ
・ティーバッグのようなフィルターに入れた粉から煮出すタイプ
・カプセルをセットし抽出するタイプ
なかでもカプセル式のコーヒーメーカーは、2007年に日本で初めて発売されて以来、本格的な味が手軽に楽しめると根強く人気です。このカプセル式コーヒーメーカーのラインナップと選び方について、家電コーディネーターの戸井田園子さんに教えていただきました。
カプセル式コーヒーメーカーの魅力
・味のバリエーションが豊富!
1986年、ネスプレッソが創業して発売したのが、カプセル式コーヒーメーカーのはじまりだと言われています。
「ただ、このときは高額だったこともあり、日本ではブレイクしませんでした。その後、2007年になってから『ネスカフェ ドルチェグスト』が発売し、流行のきっかけとなりました。勝因はなんといっても、味のバリエーションが豊富なところでしょう。キャラメルマキアートのような流行のフレーバーが自宅で楽しめるのです。2000年代にスターバックスが上陸し、コーヒーの第2ウェーブがはじまったこともあり、フレーバーコーヒーがボタンひとつで簡単にいれられるドルチェグストに、一気に火がつきました」(家電コーディネーター・戸井田園子さん、以下同)
・捨てる手間が少なく手軽!
カプセル式のもうひとつの魅力は、その手軽さ。「今までのコーヒーメーカーは、自動とはいっても、コーヒーの粉を買い、計って入れて抽出させ、そのあとは残りカスを捨てる、という流れがありました。カプセル式では、いれたあとカプセルのまま捨てればいいので、粉がこぼれたり周りを汚したりする心配がありません。豆を購入してくるタイプのものよりはコストがかかりますが、カプセルを開けなければ保存性が高いので、鮮度を維持でき、味の劣化を防ぐことができます」
カプセル式コーヒーメーカーの注意点
・カプセルには互換性がないので要注意!
カプセル式に弱点があるとすれば、それは“コーヒーメーカーとカプセルにはメーカー同士の互換性がない”ことでしょう。ほかのテイストのものを試したくても、コーヒーメーカー指定のカプセルしか使えないのです。
「購入する前に自分の好みの味を知っておき、どのメーカーのものが好みか調べて買うことが大切です。ブラックなコーヒーを楽しみたいのか、ミルク系のコーヒーなどほかのフレーバーを楽しみたいのかによっても、メーカーが決まってきます。カプセルを購入するのが手間になる弱点もありますが、今はインターネットや量販店、コンビニなどでも手に入れることができるので、手軽になってきています」
戸井田さんおすすめのカプセル式コーヒーメーカー8選
カプセル式コーヒーメーカーの基本的なポイントを押さえたところで、戸井田さんおすすめのコーヒーメーカーを紹介いただきましょう。ミルク系のコーヒーやエスプレッソ、ブラックコーヒーなど、どんなものをよく飲むかに合わせてチョイスを。
・ネスプレッソ
1. ミルク系コーヒーが自動でつくれる
ネスプレッソ「ラティシマ・タッチ プラス」
3万2940円
ミルクメニューもボタン一つでできるコーヒーメーカーで、本格的なカプチーノやラテが楽しめます。「タンクに入れた牛乳が自動でフォームされます。また、カプセルはエスプレッソがメインですが、コーヒーチェリーから至福の一杯まで、情熱を込めているネスプレッソが厳選した豆で作っているので、人気があります。新しい味がシーズナルで発売されるので、飽きずに使い続けられます」
2. 4つのカップサイズが楽しめる
ネスプレッソ「エッセンサ プラス」
2万1384円
スマートフォンと連動させることができ、カプセルをいつでもワンタッチで注文することができる、新しいモデルで、7月31日から発売されました。「アメリカーノを含め、4つのカップサイズのコーヒーを抽出することが可能なコーヒーメーカーです。ただし、ミルクは別で作る必要があるので、ラテやカプチーノなどをたくさん飲む方は『ラティシマ・タッチ プラス』がいいでしょう」
3.コーヒー専門店のようなクオリティーを求めるなら
ネスプレッソ「クレアティスタ・プラス ステンレススチール(J520-ME)」
7万200円
ミルクフォームのテクステャーや温度なども調整できる、本格的なマシン。「ステンレスでスタイリッシュな容姿が美しいマシンで、全自動のミルクスチーマーが種類豊富なメニューを作ってくれるプロ仕様のものです。ミルクの泡立て具合まで調整できるので、お店のようなラテアートに挑戦したい方にも向いています。おもてなしをする機会が多い方にもいいですね」
・ネスカフェ
4. 甘いフレーバーも楽しめる
ネスレ日本「ネスカフェ ドルチェ グスト ジェニオ アイ」
1万4520円(希望小売価格)
ブラックコーヒーだけでなく、フレーバーコーヒーにも幅広いラインナップのあるネスカフェ。「こちらはミルクとコーヒーという作り方ではなく、カフェオレや宇治抹茶ラテ、ミルクティーなどのカプセルをつけて抽出します。子どもが飲めるものもあるので、子育て世代に人気があり、マシンのデザインがいろいろあるので、インテリアに合わせて選べるというメリットがあります」
5. ハンドドリップのようなコーヒーに
ネスレ日本「ネスカフェ ドルチェ グスト エスペルタ」
1万9440円
本格的なコーヒーを楽しみたい方には、ハンドドリップモードのあるエスペルタがおすすめです。「抽出量や抽出温度を設定することができ、ハンドドリップモードは3〜5分かけてハンドドリップしたときと同じようにゆっくり抽出した味わいです。エスプレッソブーストで抽出すると、コーヒーの風味を閉じ込めるように上部がクリーム状になり、コーヒー豆の味をしっかり感じられます」
ネスプレッソやネスカフェのほかにも、独自のシステムをもったコーヒーメーカーがいろいろ。日本ブランドの人気モデルもチェックを。