自分らしさを部屋に反映させていくような「暮らし」へ
———インテリアにさまざまなスタイルが生まれている今ですが、今後はどのように変化していくと思われますか?
竹野:最近はミニマリストまで極端ではなくても、“物を持たない暮らし”や“シンプルな暮らし”を実践した人たちが、「それをどうキープしたらいいんだろう?」「どうやったら物って増えないんだろう?」「どうやったら捨てられるんだろう?」といったことを課題にしています。
そうなってくると箱に入る以上は買わない、週に一回粗大ゴミを捨てる、などなど、「どうやったら自分の暮らしがさらに良くなるのか?」を追求し、食器洗いの水切りカゴをやめました、という人からソファを置くのをやめました、という人まで。そんな風に、自分のライフスタイルの変化がインテリアに対する考え方を変えていくのだと思います。それを象徴するかのように、2018年くらいから「◯◯のある暮らし」というタグが活発に使われるようになってきました。
———「◯◯」というと?
竹野:たとえば、「植物のある暮らし」とか「猫のいる暮らし」といった、自分の好きなものや自分がどう暮らしていきたいかを部屋づくりの軸にするようなスタイルです。自分の趣味を部屋づくりに反映するような生き方が、今後の主流になるような気がしています。私たちはそれを「自分スタイル」と呼び始めています。
———ちなみに、竹野さんが最近気になっている、好きな物ってなんですか?
竹野:作家もののお皿を集めているんです。竹村良訓さん、青木良太さんなどの作品が好みで、それを軸にしたような部屋を目指しています。
部屋が完成するまでは、試行錯誤を繰り返すのが近道だと思うので、失敗を楽しみながら、いろいろなパターンを試してみてほしいですね。
リアルイベントも開催しユーザー体験を充実させる
———これからのRoomClipは、どのように成長していくのでしょうか?
竹野:「すべての人にインテリアの楽しさを」というのが、RoomClipのモットーです。みんな違ってみんないい、という多様性を重んじ、月間400万人いるユーザーの方々に、今まで以上に価値ある情報を届けたいです。そうすることで、多くの人がより「自分らしい暮らし」を実現できるよう応援したいとも思っています。
サイト上では随時、投稿イベントなども開催していますが、今後はリアルな場でも、ユーザーさんと向き合っていけたらいいですね。
Profile
RoomClip コミュニティ事業部 / 竹野実希
専門学校卒業後、アパレル業界へ就職。その後、不動産業界を経て2016年にルームクリップへ転身。現在はコミュニティ事業部にてエンドユーザー向け業務や、オウンドメディア「RoomClip mag」編集部の運営に携わる。
取材・文=三宅 隆 撮影=真名子
トップ写真提供=RoomClip/aaakee888(https://roomclip.jp/myroom/389078)、moco2_home(https://roomclip.jp/myroom/1256330)