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現役スタイリストが教える!着ない洋服を上手に断捨離する方法

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【しまう】
クローゼットの中はグループ分けを

ボトムスはハンガーラックに吊るして色別に整理
ボトムスはハンガーラックに吊るして色別に整理

今度は、服をしまうときの注意点を聞きました。河井さんは、どのように整理整頓されたクローゼットをキープされているのか、興味は尽きません。

「クローゼットの中の収納が上手な人は、探し物をしません。なぜかというと、服をしまう場所がちゃんと決まっているからです。服の出し入れがどんなに多くても、必ず元あった場所に戻せば整理整頓された状態がキープされます」

では、具体的にはどのように整理をすればよいのでしょうか。

「まずはクローゼットの洋服をブラウス、Tシャツ、スカート、パンツとグループ分けして、場所を割り当てましょう。グループの中を色別で分けたり、長さで分けたり、頻度で分けたりするのは、さらにその先の工夫です。服も小物もクローゼットの中で場所をきちんと決めて、取り出したら同じ場所に戻すようにするだけで、探し物のストレスから解放されるはずです」

セーターなどの畳みにくいものは、A4サイズの紙を畳む際に挟み込んで、そのサイズに揃えておくと収納もしやすいし、なおかつ湿気取りの役割もしてくれるのでオススメ。紙はどこでも手に入るA4の薄い上質紙とのこと。女性の服はA4がぴったり。「サイズを揃えて服をたたむ」ことは美しい収納の鉄則
セーターなどの畳みにくいものは、A4サイズの紙を畳む際に挟み込んで、そのサイズに揃えておくと収納もしやすいし、なおかつ湿気取りの役割もしてくれるのでオススメ。紙はどこでも手に入るA4の薄い上質紙とのこと。女性の服はA4がぴったり。「サイズを揃えて服をたたむ」ことは美しい収納の鉄則
ダウンジャケットなどは、通気性のよいラッピングバッグの中に収納。「くるくると入れるとすごい小さくなります」(河井さん)
ダウンジャケットなどは、通気性のよいラッピングバッグの中に収納。「くるくると入れるとすごい小さくなります」
クローゼットの中にフリースペースを設けることも大切。帰宅してすぐ片付けられない服、畳んでいない洗濯物などをとりあえず置くスペースとして活用。寝る前に片づけるそう
クローゼットの中にフリースペースを設けることも大切。帰宅してすぐ片付けられない服、畳んでいない洗濯物などをとりあえず置くスペースとして活用。寝る前に片づけるそう

 

クローゼットで使うハンガーは本数を制限する

河井さんのクローゼットを拝見して印象的だったのが、服がスッキリとハンガーにかけて収納しているのに、スライドして寄せられるくらいの余裕があることでした。じつはクローゼットの中のアイテムにも秘策があるようです。

「揃いのハンガーにすることで、服を均一に並べられます。薄型のため普通のハンガーに比べて、ハンガーの数は2倍に増やせます。ただ、私は毎朝、『今日は何を着ようか』とハンガーをスライドさせて服を選んでいます。ですから、このスライドさせるスペースを確保するために、ハンガーの数はあらかじめ決めて、それ以上増やさないように心がけています」

河井さん愛用の薄型のハンガー。ブラウスは38cm、コートは42cmのもの、スカートはノンスリップスカートクリップと用途に合わせて選択
河井さん愛用の薄型のハンガー。ブラウスは38cm、コートは42cmのもの、スカートはノンスリップスカートクリップと用途に合わせて選択

「スカートは25本、トップスをかけるハンガーは45本、ワンピースをかけるハンガーは15本、コートをかけるハンガーを5本と決めています。できれば皆さんもクローゼットの中で使うハンガーの数を決めて、それ以上増やさないようにするというのも整理整頓されたクローゼットをキープするコツです」

薄型ハンガーを使用しているため、収納力をキープしながらスライドさせるとかなり余裕がある
薄型ハンガーを使用しているため、収納力をキープしながらスライドさせるとかなり余裕がある

 

バッグの上手な収納は「立てる」「吊るす」

服の次は、バッグの収納術をお願いしました。バッグはいくつ持っていても、また欲しくなりますよね。でも形やサイズがばらばらで型崩れしやすく、収納に悩む人が多いかと思います。ここにもスタイリストならではの工夫がありました。

「女性用のバッグはサイズもさまざまで、クラッチバッグなどはなかなか自立してくれませんが、ブックエンドに挟んでおけば整理しやすくなります。ビジュー(編集部注:フランス語で、宝石の意味。ファッションの場合、人造石(模造宝石)によって加えられた装飾部分などを示す)などが付いたバッグは、他のバッグを傷つける可能性があるので、そのときも『ブックエンド』で仕切れば安心ですから。また、ストラップのついた肩掛けバッグなどは、ポールにS字フックを取り付けて吊るしたりして収納するのが便利だと思います」

自立しないバッグはL字型のブックエンドを使って収納
自立しないバッグはL字型のブックエンドを使って収納

 

両面に写真を貼って春夏と秋冬で1個の靴箱を兼用

収納場所を増やせない代表格といえば玄関にあるシューズクローゼットですが、こちらにもプロの工夫が隠されていました。

「靴の収納はシーズンがあります。箱のままシューズクローゼットに収納しておきたいけれど全部の箱をとっておくのは結構かさばりますよね。そこで私は夏のサンダルと冬のパンプスを1つの箱で共用にしています。箱には両面に写真を貼っています」

シューズクローゼットの最上段にシーズンオフの靴のみを箱に入れて収納。中身が見えるように写真を貼っている。じつは箱は春夏ものと秋冬ものを1つの箱で兼用している
シューズクローゼットの最上段にシーズンオフの靴のみを箱に入れて収納。中身が見えるように写真を貼っている。じつは箱は春夏ものと秋冬ものを1つの箱で兼用している

【しまう】を習得しクローゼットがスッキリしたところで、また無計画に次から次へと服を買って詰め込んでは台無しです。その後の運用方法についても、教えていただきましょう。