タイプ別! 体調に合ったヘルシーオイルの選び方
現在の体の調子やライフスタイルから、自分に合ったオイルを選んでみてください。基本的な考え方は、まずはオメガ3系のオイルをしっかり摂り、加えて体調別にさまざまなオイルで調整することです。
外食が多い人には
リノール酸過多にならないよう食事で調整しつつ、積極的なオメガ3摂取を!
「トランス脂肪酸や、消費しなければ中性脂肪として溜まってしまう飽和脂肪酸(パーム油やショートニング)、摂りすぎるとオメガ3の効果を殺してしまうリノール酸などを摂りすぎている可能性があります。溜まってしまった油の酸化を防ぐために、ビタミンEが多い油を摂るのもおすすめですが、全体の油摂取量が多くないか、まず気をつけてください」
左:「シャナンティーナ有機サチャインチオイル 23og」2376円
右:「グリーンナッツオイル(インカインチ油)使い切りタイプ 4g×20個パック」1188円
肥満ぎみの人・便秘の人には
消費しないと中性脂肪となって溜まる飽和脂肪酸とオレイン酸過剰にならないよう気をつけて!
「摂るべきオイルと、摂りすぎたくないオイルのバランスがとれていないことで、肥満になってしまっている可能性も。体内で脂肪が分解されやすい、中鎖脂肪酸を多く含むオイルに切り替えてみてください。また便秘気味の方は、イタリアでは便秘薬と言われるオリーブオイルを朝小さじ1杯摂るのを試してみても。もちろんオメガ3は必須です」
左:「有機EXVココナッツオイルBS1st 425g」1922円
右:「ココウェル リキッドココナッツオイル 280g」2592円
肌荒れが気になる人には
ビタミンE、カロチン、コエンザイムQ10を含むオイルを!
「細胞の再生を促すオメガ3と、抗酸化力のあるビタミンEの組み合わせがおすすめです。ビタミンEはサチャインチ油でも摂れますが、パームフルーツというあぶらやしの果肉からとれるレッドパーム油にも、スプーン1杯で一日の摂取必要量のカロチンとビタミンEが含まれています。また、調理用のオイルをこめ油に切り替えてもいいでしょう」
左:「レッドパーム油 カロチーノプレミア 500g」972円
中央:「香るマカダミアナッツオイル 135g」1188円
右:「アサイーフリーズドライパウダー 30g」1350円
ストレス過多の人には
ミネラルや栄養をしっかり摂取して心の安定を図って!
「オメガ3脂肪酸やミネラルの長期間にわたる欠乏、栄養不足が原因で、不眠やストレス、鬱やパニック障害などを引き起こすという研究発表も上がっています。オイルで摂るほかに、原料自体(種子)を摂取する方法もあります」
左:「ニップン ローストアマニ粉末 35g」388円
右:「熊本県菊池産 えごまの実 100g」810円
ほかにも、ドレッシングやジュース、サプリメントなど、オメガ3を含む商品はたくさん出ています。生活スタイルに合ったものを、選んでみてください。
Profile
金田油店 店長 / 青木絵麻
東京・浅草橋で明治3年より続く金田油店の店長。レシピ数1000を超える油を使った料理ブログ「油屋ごはん」は2009年に書籍化され現在も更新中。油のコンシェルジュとして店舗での接客や油の知識セミナー、テイスティング会などを通じ日々油の使い方、選び方のアドバイスを行う。2016年2月に講談社より《からだを活性化させる 魔法の油! 「オメガ3」レシピ》を出版。日本オリーブオイルテイスター協会認定JOOTAオリーブオイルテイスター。一般社団法人日本食文化会議運営委員。
取材・文=吉川愛歩 撮影=山本雅世