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「アクション」を減らすことで片付け上手に!美しく暮らすための
「収納&片付け」ルール

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リビング、キッチン、クローゼット、洗面室、玄関収納etc.年末の大掃除でしっかり断捨離したはずなのに、気がつけばもう散らかっている……。そんなお悩みを抱える人、結構多いのではないでしょうか。実は片付かない原因は、「片付ける仕組み」ができていないことにあるのです。ここでは、片付けのプロに、今日からできる「収納空間を生み出すルール」を教えていただきました!
 

新しい家が建ったら気持ちよく暮らしたい
アクション数を減らす私の片付け

今回片付けのルールを教えていただいたのは、スタッフ3名と「ウチカラ」というユニット名で片付けのプロとして活動している宇高有香さん。「ウチカラ」のネーミングは、インテリアや収納にこだわることで、家族が「家(ウチ)から」パワーチャージできるようにとの願いを込めたもの。

元々宇高さんの夢は、自分の家を建築家さんと一緒に建てることだったそう。念願叶って建築家さんと出会い、気に入った土地も見つかった頃に、これからできる家への想いを記録に残しておこうという目的で、家を建てるための記録として2009年9月から建築ブログをはじめたそうです。

ちょうど同じ年の3月に長男が生まれ2年後には長女も誕生。「下の娘は、育てやすくて健康なお兄ちゃんに比べて、小さく、体も弱く、ママべったり。毎晩寝るまで泣くという生活が半年くらい続きました」という環境だったそう。家族へのイライラも募り、思い描いていた生活とはほど遠い。育児休暇後は時短制度で仕事を早上がりしていたこともあり、会社への貢献という意味で少し悩んでいました。そんななか、宇高さん自身が出した答えは、10年後、子どもたちから「仕事をしているママは素敵だね!」と思ってほしいということ。そこで、心の片隅にずっとあった「ライフオーガナイザーの資格をとって仕事にしてみたい」という気持ちが強くなりました。一念発起して「ライフオーガナイザー1級」の資格を取得し、そこから宇高さんの“片付けのプロ”としての活動がはじまったとのことです。

そんな宇高さんも、資格を取りプロになるまでは片付けが苦手だったそう。

「私自身は家を建てる前は仕事と家事に奔走するワーキングマザーでバタバタしていたため、ちょっとした物もどこにしまってあるのかがわからない。探し物をすることがとても多く、自分でも時間を無駄にしていると感じていたんです。巷にある収納本を読んでみて真似してみることもあったんですが、結局しばらく経つと元の状態に戻ってしまう感じでした」

そのなかで、新しい家への引っ越しを迎えたそう。それが彼女の「収納」への取り組みを変える、大きな契機になったのです。

「新しい家が建ったら気持ちよく暮らしたいと考えていました。私は感覚で物事を捉えるタイプで、短所を一言でいうと面倒くさがり。いい面では空間のイメージをつかむのは比較的得意です。そこから導き出された私に合う片付けは、アクション数は少なく、でも見た目にはこだわるということ。感覚でできる収納を徹底したことで、出来ることがグッと増えたんです」
 

「アクション数を減らす」というのは次のようなことです。例えば、もしも収納戸棚にキッチンツールを整理してしまう場合、①開き戸を開ける ②中にある引き出しを開ける ③キッチンツールの細かい仕分けをする。これで3アクション。それを、ちょっと発想を変えて、キッチンのコーナースペースにそのまま吊り下げて「見せる収納」にすればアクション数は「1」に減るというわけです。

「私は本当によく使うものは出しっぱなしの方が使いやすいと思うタイプ。その代わり、出しっぱなしでも、その空間の雰囲気がよく見えるように、容器などにはこだわります。そして大切なのが、“自分の好きな物”を選んで使うこと。そうすると、使った後は決まった場所にきちんと戻し、大切な物を揃えておきたくなりますから」

 

仕組みを整えてあげれば
子どもたちも自分で片付けができます

宇高さんの仕事は、片付けのプロとしてお客様のお宅に訪問し、家の中の収納の仕組みを見直し、片づけのサポートしていくこと。はじめて伺うお宅では、お客様のヒアリングに2~3時間を掛け、その方の価値観や理想の暮らしをうかがって、その後に片付け作業に入るのだそう。時間を掛けてお話を聞くことで、何が苦手で、どこに無駄があるのかがわかってくるといいます。

「3年間で100軒以上のお宅を訪問してみてわかったことは、お客様によって悩みは様々だということ。でも、片付けができないことが原因で、生活にモヤモヤしていたり、毎日を楽しめなかったりするという声は、とても多いんです。私のお客さんの8~9割くらいはお子さんがいて、その子どもたちが片付かない原因になっているとおっしゃる人も多いです。私も7歳と5歳の子どもがいるので気持ちはわかります。子どもに片付けなさいという親は多いけれど、その前段階で『仕組み』ができていなければ、子どもだけではなく、大人だって片付けはできません。定位置に戻すことが片付け。仕組みさえ整えてあげれば、あとは子どもも自分で片付けができるんです」

片付いた状態を長く維持するのには、「この収納ボックスに入らなくなったら見直ししようね」など、子どもたちも納得したうえでルールを決めることが大切とのこと。また親が一緒に整理してあげる際は、子どもたちに余計な口出しをしないこと。仕分けしているそばで「これは高かったからこっち」など、頭ごなしに言ってしまうと、大人だってやる気をなくしてしまうはずです。また、物が多ければ多いほど判断力は鈍るそう。「やるなら“引き出し1個から”など、少ない量から始めるのがコツ」と教えていただきました。

捨てる捨てないの仕分けも、片付け下手には悩んでしまいがち。その点はどのように判断するのが賢いやり方なのでしょうか。

「私は捨てるものを選ぶのではなく、必要な物、好きな物を選ぶようにしています。いるかいらないかの基準が自分の中で決まっていると仕分けも早くなります。自分の中で優先順位を決めて、残すものはどこにしまうかも決まっているので、毎日短時間で片付けられます。すべての物に定位置があると、片付けはグンと楽になりますよ」と時間をかけない片付けのポイントをアドバイスしてくれました。

 

美しく暮らす片付けのルール
を写真付きで大公開!

ここでは片付けのプロとして活躍する宇高さんのご自宅を例に、「美しく暮らす片付けのルール」を、写真付きで教えていただきました。

 

<キッチンのルール>

オープン収納は
色を統一してすっきり見せる

黒と白とシルバーで色を統一しているのですっきり見える。色がごちゃごちゃあると片付いて見えない。
黒と白とシルバーで色を統一しているのですっきり見える。色がごちゃごちゃあると片付いて見えない。
食器洗い用洗剤やスポンジもピンクとかグリーンの物は使わず黒と白の物で統一感を出している。
食器洗い用洗剤やスポンジもピンクとかグリーンの物は使わず黒と白の物で統一感を出している。
アクション数を少なくするために、よく使うスプーンやフォークなどは外に出している。トレイにまとめることで取り出しやすく、掃除もしやすい。
アクション数を少なくするために、よく使うスプーンやフォークなどは外に出している。トレイにまとめることで取り出しやすく、掃除もしやすい。
キッチンの戸棚の中の多くは取り出しやすいようにボックスに入れて収納。お弁当セットも誰の物かわかるように個人ごとに整理。形の異なるレトルト食品や袋物の食品などもファイルボックスにまとめて収納されていた。
キッチンの戸棚の中の多くは取り出しやすいようにボックスに入れて収納。お弁当セットも誰の物かわかるように個人ごとに整理。形の異なるレトルト食品や袋物の食品などもファイルボックスにまとめて収納されていた。

 

<リビングのルール>

収納場所は家族でルールを共有
リビングに置いていいのはボックスに収まる量まで

リビングは共有スペースなので戸棚の中も家族みんながしまう場所がわかるよう収納ボックスに入れて定位置を決めている。
リビングは共有スペースなので戸棚の中も家族みんながしまう場所がわかるよう収納ボックスに入れて定位置を決めている。
ラベリングがあまり好きではないという宇高さん。代わりに子どもしまう場所が分かるようにイラストシールで物の定位置を表示。
ラベリングがあまり好きではないという宇高さん。代わりに子どもしまう場所が分かるようにイラストシールで物の定位置を表示。
下の段向かって左2つは子どもたち個人専用のボックス。リビングに置いていいのはこのボックスに収まる量までというのが宇高家のルール
下の段向かって左2つは子どもたち個人専用のボックス。リビングに置いていいのはこのボックスに収まる量までというのが宇高家のルール

 

<クローゼットのルール>

洋服は色別に掛けて
素早く感覚で選べるように

感覚で服を素早くコーディネートもできるように、宇高さんは大まかな色別でクローゼットを整理している。洋服の数を必要なものだけにして、1年を通して衣替えをしないのも片付け、整理の手間を省くポイント。収まらなくなったら手放すことを検討している。
感覚で服を素早くコーディネートもできるように、宇高さんは大まかな色別でクローゼットを整理している。洋服の数を必要なものだけにして、1年を通して衣替えをしないのも片付け、整理の手間を省くポイント。収まらなくなったら手放すことを検討している。

 

<アウター収納のルール>

外出時に使うコートやバッグは
玄関に一番近いクローゼットに収納

動線に合わせて収納場所を決めているのが宇高家の片付けの大原則。外出時に使うコートやバッグは玄関から一番近いクローゼットに収納。
動線に合わせて収納場所を決めているのが宇高家の片付けの大原則。外出時に使うコートやバッグは玄関から一番近いクローゼットに収納。
しまってからリビングへ行くことを習慣にしているから、椅子の上に掛けっぱなしということもない。
しまってからリビングへ行くことを習慣にしているから、椅子の上に掛けっぱなしということもない。

 

<洗面所のルール>

そこで使う物は使う場所に収納

体を拭くバスタオルやお風呂上りに着る下着は、各部屋のクローゼットではなくお風呂場に置いて収納することで機能性を重視。
体を拭くバスタオルやお風呂上りに着る下着は、各部屋のクローゼットではなくお風呂場に置いて収納することで機能性を重視。
洗濯機の上に置かれたCOLONY2139のプッシュ式ハンドクリームは1プッシュで手に付けられて水仕事で手がカサカサする季節に特に重宝しているお気に入り。デザインが好きで洗剤も愛用しているそう。
洗濯機の上に置かれたCOLONY2139のプッシュ式ハンドクリームは1プッシュで手に付けられて水仕事で手がカサカサする季節に特に重宝しているお気に入り。デザインが好きで洗剤も愛用しているそう。

 

 

最後に宇高さんからアドバイス。「毎日忙しく働いているのに、片付けや探し物に時間を取られるたりするのはもったいないです。だから簡単に片付く仕組みを作って、あとは自分の時間を楽しんでほしい。何をどこに、どのように収納するかが決まっていれば、短時間の片付けで心地よい暮らしになります」

物の定位置を決めてあげれば、今日から短い片付け時間できれいが続きます。アクションを減らした自分なりの片付けルールを実践してみましょう!

 

 

文・構成=プロデュース・オン・デマンド 撮影=若林良次

Profile

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宇高 有香

ウチカラ代表。ライフオーガナイザー1級を持つ2児の母。収納・インテリア・ファッションを通し、クライアントの「オウチ」からパワーがもらえるような空間づくりを提案する「ウチカラ」を主催している。雑誌、ラジオ等でも活躍中。お客様宅へお伺いしてのオーガナイズ作業はもちろん、変形・省スペースの収納でありながら、育児の傍ら、常にすっきりとして、自分のモチベーションがあがる空間を作り上げている。2016年12月一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会「シャイニング☆スター賞」受賞。著書に『子どもと暮らす楽に片づく部屋づくり』(辰巳出版)がある。