CULTURE 人・本・カルチャー

シェア

自分で漬けるからもっとおいしくなる!家庭の冷蔵庫で
「ぬか床」を作る方法

TAG

Step3.本漬けを行う

おいしいぬか床ができたら、いよいよ本漬けです。漬けるものはどんなものでもお好みで構いませんが、種類によって漬け上がりまでの時間が変わるので、事前に調べるなどして、食べるタイミングに気をつけるようにしましょう。

「きゅうりや大根など、水分の多いものは比較的早く漬かり、1〜2日ほどで食べられるようになります。にんじんは5日くらい見てください。私は毎日食べたいので、いろいろな野菜を漬けておいて、できあがった順番に取り出して、また新しいものに入れて……というふうに循環させています。こうすると毎日食べられるだけでなく、必然的に毎日ぬか床に触るようになりますから、わざわざお手入れをするという感覚ではなく毎日の習慣になっていって、とても楽にぬか床とおつきあいができるな、と思っています」

1. 野菜に塩をふって下準備をする

「味が均等になるので、野菜には塩を振ってから漬けるのがおすすめ。きゅうりはアクがあるので、ヘタを取って漬けましょう。にんじんは浸かりづらいので、丸ごとではなく、切ってから漬けると早く仕上がりますよ」

2. ぬか床に漬けたいものを埋める

「ぬか床のちょうど真ん中くらいまで掘り、お好みの野菜を入れてぬか床で閉じます」

3. 冷蔵庫で保存する

「発酵したあとのぬか床は、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。温度が一定に保たれているので、常温での保存に比べて格段に管理しやすくなります」

「作りはじめは、どのくらい漬かっているか感覚でわからないかもしれませんが、味見をして浅ければ戻し、漬けすぎてしまったときは細かく刻んでお茶漬けや別の材料と和えて使うなど、いろいろな食べ方をぜひ楽しんでみてください。というのも、漬かり過ぎてしまったからといって塩抜きをしてしまうと、せっかく含まれている栄養素も流れてしまうのでもったいないのです」

清水さん流・ぬか漬けのおすすめ食材

毎日ぬか漬けを食べているという清水さんに、おすすめの食材を教えていただきました。実際に漬けてもらったのは、きゅうりやにんじん、大根といった基本的な食材のほかに、アボカド、ビーツ、とうもろこし、エリンギ、高野豆腐、こんにゃく、パプリカ、みょうがといった、実に多彩な食材。

また、変わり種の食材の漬け方についても、清水さんにコツを教えていただきました。

「高野豆腐は水で戻したものを1分ほど茹でてから入れています。エリンギやアボカドなど、ひだが細かくてぬかが入り込んでしまうものや、色をきれいに仕上げたいものは、ガーゼに包んでからぬか床に入れるといいですよ。魚やお肉をぬか漬けにしたいときは、ぬか床を魚やお肉の表面に塗って漬けます」

ぬか床は、漬けないときでも2〜3日に一度天地返しをして管理する必要があります。天地返しができない場合でも1週間程度であれば大丈夫ですが、長期の旅行をするときなどはぬか床を保存バッグに入れて空気をしっかり抜き、冷凍しておきましょう。帰宅後にはそのまま容器に戻して、これまでと同じように使うことができます。

ぬか床といえば毎日のお手入れが必須、というイメージがあった人も多いのではないでしょうか。それが旅行や忙しいときには冷凍しておけるのなら、気楽に仕込めそうですね。涼しくなってきて過発酵しにくいこの時季に、ぜひぬか床作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

Profile

料理家・菌カウンセラー / 清水みのり

祖父母の自然派ライフスタイルに影響されて育つ。一般企業に就職したのち、菌の魅力に気づき、製パンの専門学校へ入学。パン職人として働き、その後2004年よりパンや発酵食の料理教室をはじめる。著書に『身体が喜ぶ発酵調味料メソッド』(方丈社)がある。

取材・文=吉川愛歩 撮影=矢部ひとみ、落合星文[プロフィールのみ] 編集協力= Neem Tree