【赤ワイン・白ワイン】スクリューキャップタイプのワインの開け方
・スクリューキャップはネック部分を回して開ける
スクリューキャップは、低価格帯ワイン用のクロージャ―(栓)だと思っている方も多いかもしれません。しかし、2000年前後からオセアニアを中心に高級ワインにも採用されるようになり、現在では世界中の産地で採用されています。高級レンジでは主に、白ワインが活躍の場となっています。
以前、オーストラリアの銘醸ワインの同一ワイン、同一ヴィンテージをコルク栓とスクリューキャップで比較テイスティングする機会に恵まれましたが、より密閉性の高いスクリューキャップの方が、ワインのフレッシュさを保持するにはより有効だと感じました。ただ同時に、何十年にもわたって保管されるようなワインの場合、キャップ内部の樹脂との長期間にわたる接触には、懐疑的な意見も多いのが現状です。
Step1. キャップのミシン目下を押さえて開ける
スクリューキャップは、キャップのミシン目の下部分を抑えて、ボトルの底を持ちボトルを時計回りに回すと、スムーズに開きます。口部分の小さなキャップ部分を回すよりも握りやすく、力を入れずに開けられます。
【スパークリングワイン】
ワインを噴出せずスマートに開ける方法
・スパークリングワインはボトルを回して開ける
スパークリングワインを抜栓する際に気を付けたいのは、ボトルの温度と、静置されていたかどうかです。あまり冷えていなかったり中の液体が揺すられていたりした状態では、留め金を外した時点で、瓶内のガス圧でコルクが勢いよく飛び出してしまうことがあります。
Step1. 針金部分をほどく
スパークリングワインのコルクは、瓶口で圧縮されて「ミュズレ」と呼ばれる留め具で固定されています。コルクの頭を押さえたまま針金部分をほどいてコルクを握り込み、もう片方の手でボトルを固定します。
Step2. コルクを固定してボトルを回し抜く
ミュズレを外す・外さないにもいろいろな意見がありますが、それよりも布で抑えた方が、コルクが飛び出しても被害は最小で済みます。
この際も、コルクをしっかりと固定してボトルの底を持ち、ゆっくり回し抜きます。小さいコルクを回すより大きなボトル部分を回した方が、力が加わりやすく、女性でも開けやすくなるのです。
コルクが回る感触とともにガス圧を感じますが、抑えながらゆっくりと、最後にコルクと瓶口の間からガスがシュッと漏れるまで慎重に。
ちなみに、もし液体が瓶口からあふれるような時は、落ち着いて瓶を斜めにした方が、実はこぼれでるワインは少なくて済みます。
第2回は、ワインのスマートな注ぎ方を解説しますので、お楽しみに。
Profile
ソムリエ / 宮地英典(みやじえいすけ)
カウンターイタリアンの名店shibuya-bedの立ち上げからシェフソムリエを務め、退職後にワイン専門の販売会社、ワインコミュニケイトを設立。2019年にイタリアンレストランenoteca miyajiを開店。
https://enoteca.wine-communicate.com/
https://www.facebook.com/enotecamiyaji/
撮影=我妻慶一