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ほったらかし調理家電、インテリア家電、メタバース……2022年を占う
暮らしを支える最新「家電」トレンド10

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6.インテリア家電

家で過ごす時間が増えたことで、以前よりも部屋の居心地の良さを大切にする人が増えました。ソファの座り心地や照明の明るさ、室温や湿度など、居心地を左右する要素は数多ありますが、目に入る風景をどうコーディネートするかも大切な要素です。家具や家電の使い心地はもちろん、“目に入る風景”も居心地の良さを極める要素のひとつ。それにより、“部屋になじむかどうか”を家電選びの基準の一つにする人が増えています。

「家具を選ぶときと同じように、家電にもデザイン性を求める人が増え、家電然とした製品よりも部屋になじむ見た目の家電が人気を集めています。なかにはパッと見ただけでは家電には見えないものも。家電込みで部屋の見た目をコーディネートする時代が来ていると言えそうです。また、コーディネートという点では、テレビの“定位置=壁際”という定説を崩し、室内コーディネートの自由度を高めてくれるテレビも注目ですよ」

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日立「Chiiil」

7万6780円(税込)※GREENFUNDINGにて3月27日までクラウドファンディング中

キッチン以外の部屋に置いたり複数台を組み合わせたりと好みに合わせて自在に使える小型冷蔵庫。インテリアショップACTUSとコラボレーションし、あらゆるテイストの部屋に合うようカラバリを10色も揃えます。3段階に調整できる冷蔵温度に加え、セラー温度(約8℃、約12℃、約16℃)にも対応。

 

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ブルーエア「Blueair DustMagnet」

実勢価格6万2700円(税込)~

ボディにファブリックをあしらった空気清浄機。同社初の「DustMagnetテクノロジー」を採用し、独自の気流と帯電されたプレフィルター、2か所の吸引口の組み合わせにより、空気中の汚れを効率的に除去できます。天面が小物を置くサイドテーブルとして使えるのもポイント。家具のような丸脚を備えています。

 

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パナソニック「レイアウトフリーテレビ ビエラ TH-43LF1」

実勢価格24万4200円

キャスター付きスタンドを備えたモニター部と、2TB HDD内蔵のチューナー部を分離させることで、設置の自由度を高めた43V型液晶テレビ。“テレビを置く位置から決める”“テレビは壁際に置く”という、リビングの家具レイアウトを考える際の大前提を覆したことに注目です。チューナー部からモニター部への映像伝送は無線ながらも安定しており、4K映像にも対応。

 

7.自動ゴミ収集ドック搭載ロボット掃除機

掃除に割く時間を減らしてくれる、室内を自動できれいに保ってくれるという点で人気のロボット掃除機。もはや現代の三種の神器のひとつともいえる普及ぶりですが、構造上ダストボックスが小さく、スティック掃除機やキャニスター掃除機に比べてゴミ捨て頻度が高いという弱点がありました。しかし最近では、そんな弱点を覆すタイプが主流になってきているそう。

「掃除が終わったあとに本体に溜まったゴミを、自動で回収するゴミ収集ドックを備えたモデルが主流になっています。これにより、大半のモデルはゴミ捨て頻度が2か月に1回で済むようになりました。面白いのは、スティック掃除機でも本体とは別にダストボックスを備えたモデルが登場していること。自動ゴミ収集ドックが掃除機市場全体の常識になる日が来るかもしれません」

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アイロボット「ルンバ i3+」

実勢価格7万9800円(税込)

掃除終了後に本体内のゴミをクリーンベース(自動ゴミ収集機)内の紙パックに自動で排出。間取り学習機能をカットするなどして、8万円切りという価格を実現しています。独自のゴム性のデュアルアクションブラシとパワーリフト吸引で、大きなゴミからハウスダスト、ペットの毛まで逃さずキャッチ。

 

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エコバックス「DEEBOT T9+」

実勢価格12万9800円

最大60日ぶんのゴミを収集可能な自動ゴミ収集機を搭載。3000Paのパワフル吸引と振動式水拭きを同時に行えます。業界で初めて芳香剤を内蔵し、掃除をしながら部屋全体を贅沢な香りで包み込める機能を搭載しました。

 

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ロボロック「Roborock S7+」

実勢価格12万9800円(税込)※ヤマダデンキ独占販売

世界有数のロボット掃除機メーカー「ロボロック」の吸引&水拭き対応モデル。最大毎分3000回の高速振動モップと従来機の2倍の加重で、こびりついた汚れも力強く拭き取ります。自動ゴミ収集が紙パック式とサイクロン式の2通りから選べるのも特徴。

 

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パナソニック「セパレート型コードレススティック掃除機 パワーコードレス MC-NS10K」

実勢価格6万5000円

ダストボックスを本体からセパレートさせた新発想のスティック掃除機。掃除後のゴミがクリーンドックに収集されるので、スティック本体のゴミ捨てが不要になりました。ダストボックスがないぶん、本体は軽くてスリム。掃除機がけをよりスムーズに行えます。

 

8.換気機能付きエアコン

新型コロナウイルスの感染拡大により、定期的な換気の重要性は多くの人が知ることとなりました。そんな換気作業をエアコンが担えるようになってきています。

「エアコンの2022年モデルは、換気機能を備えた製品が豊富です。元々換気機能付きモデルを出していたダイキンにおいては、上位モデルまで登場しています。これらの製品により、窓を開けて外気を取り込まなくても室内の空気が入れ替わるようになるので、冬の換気で寒い思いをする必要がなくなりますよ」

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ダイキン「うるさらX( Rシリーズ)」

実勢価格26万1800円(6畳程度用・税込)

従来の給気換気に加え、排気換気機能を新搭載。新鮮な空気を取り込みながら冷暖房できるだけでなく、夏は熱気を排出しながら冷房したり、部屋干しの湿気を排出したりできます。室内機には抗ウイルス作用のある集塵フィルターを採用。

 

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パナソニック「Eolia LXシリーズ」

実勢価格34万1000円(6畳用・税込)

室外機に「換気・除加湿」ユニットを新搭載。冷暖房しながらの換気が可能なほか、外気水分で加湿する「吸水レス加湿」も行えます。冷暖房を行わずに換気だけを行うモードも搭載。新「ナノイーX」で室内空気の清潔さも維持できます。

 

9.骨伝導ヘッドセット

オンライン会議が一般化し、マイク付きのイヤホンやヘッドセットを使う機会が増えた人は多いでしょう。しかし、オフィスなど人がいる場所で耳を塞ぐタイプのイヤホンやヘッドセットを使うと、周りの音が聞こえず周囲の状況を把握しにくくなるのが難点です。その悩みを克服できるアイテムとして、骨伝導ヘッドセットが今後注目を集めると川内さんは言います。

「骨伝導イヤホンは骨を通して脳に音を届けるため、耳を塞がずに使えるタイプが主流で、周囲の音がシャットダウンされません。また、数年前の出始めのころよりも格段に音が良くなっているので、オンライン会議での相手の声もしっかり聞き取れます。これなら社内で装着しているときに、上司や同僚に声をかけられたり電話が鳴ったりしても気が付けます」

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Shokz「OpenComm」

1万9998円(税込)

Qualcomm 3024チップと第7世代の骨伝導技術で、人間の声に最適な中高域の周波数をクリアに聞き取れるようにしたオープンイヤー型のヘッドセット。フルチタン製なので、軽量ながらもしっかりとした装着感です。DSPノイズキャンセリング機能付きのブームマイクは、口元から6cmの巨Rで声をしっかりキャッチ。

 

10.メタバース用デバイス

昨年のFacebookの「Meta(メタ)」への社名変更により一躍注目ワードに躍り出た「メタバース」。自分のアバター(分身)を作って自由に活動できる仮想空間のことで、ウェブに続く新しいインターネットの世界を生み出す試みとして注目されています。

「メタバースは開発と基盤の整備に長い時間がかかるので、いきなり大きく盛り上がるかわけではなく、5年、10年とかけて進化していくものです。ただ、ゲームや3Dでのチャット、オンライン会議などを通じて体験できるようになってきています。実際にそれらのサービスを利用できるVR用の機器が続々と登場しているので、せっかくならいまから少しずつ触れていき、メタバースが作り上げられていく過程を楽しむのがオススメです」

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Meta「Meta Quest2」(256G)

4万9280円(税込)

世界トップシェアの完全ワイヤレスのオールインワン型VRヘッドセット。Facebook改めMetaが本気で資金と技術者を投入し、機能も日々アップデートしています。従来機から処理速度は2倍、解像度は1.5倍に向上。

内蔵スピーカーが全方位からの迫力あるサウンドを奏で、まるで映画館にいるかのような臨場感と、これまでにない没入感を体験できます。
内蔵スピーカーが全方位からの迫力あるサウンドを奏で、まるで映画館にいるかのような臨場感と、これまでにない没入感を体験できます。

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HTC NIPPON「VIVE Flow」

5万9990円

マインドフルネスな生活のために作られた超軽量小型VRグラス。VR機器としては一際軽く、メガネのようにかけられます。映像視聴やゲーム、リラクゼーションに対応。ブルーライトフィルターを搭載し、就寝前にも使いやすい点が魅力です。スマホがコントローラー代わり。

 

※価格はすべて10%消費税込み。実勢価格はすべて編集部調べによるものです。

Profile

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雑誌『GetNavi』編集長 / 川内一史

アイテム情報雑誌「GetNavi」の編集長。2012年より同誌の編集に携わり、2020年より編集長に就任。専門はオーディオ・ビジュアルだが、各編集部員が持ち寄るネタを全てチェックしているため、オールジャンルのトレンドにも精通。最近は「家事ヤロウ」(テレビ朝日)、「ラヴィット」(TBS)など地上波テレビの情報番組にも出演多数。

 

取材・文=鈴木翔子