LIFE ライフスタイル・家族・仕事

シェア

しっかり除去する、付着させない!花粉シーズンの
服選びと洗濯のコツ

TAG

東京をはじめ関東ではいま、スギ花粉のピークを迎えています。日本気象協会の花粉飛散予測によると、飛散量は関東で例年並み、関東より南の地域ではやや少なめになる一方、北海道では昨年の倍以上の量とか。屋外でマスクはすでに装着済み、室内で空気清浄機は導入済み、という家庭はすでに多いと思いますが、新たに知っておきたいのが、衣類ケア。

着ている衣服への花粉付着を防ぎ、住空間に花粉を持ち込まないためにはどうしたらいい? 洗濯時に衣類の花粉ケアをするには? 住生活ジャーナリストで花粉対策にも詳しい藤原千秋さんに教えていただきました。

 

持ち込み花粉を遮断するには?
帰ったらまず、玄関前で花粉を除去すること

20220314_atliving_kafun_002

帰宅時には、なるべく屋外で付着させてしまった花粉を家に持ち込まないようにすべき。まずおさえておきたいのは、玄関先で行うべき花粉対策です。

「この時期はとくに、玄関にコートハンガーやフックコーナーを設置し、すぐ手に取れる場所に粘着クリーナーをスタンバイしておきましょう。帰宅したら、玄関でコートやジャケットを脱ぎ、バッグ類を下ろし、コートハンガーやフックにかけます。そして、けっしてブラシをかけたり手ではたいたりするのではなく、粘着クリーナーで花粉を取り除きましょう。絶対に避けたいのは、寝室にあるクローゼットへ直行すること! 寝室は、家の中で一番、花粉を持ち込んではいけないエリアだと意識してくださいね。

次に向かうのは、洗面台。手洗いとうがいに加え、洗顔まで済ませてしまいましょう。時間が許すときはシャワーを浴びれば、髪に付着した花粉の除去もできます」(住生活ジャーナリスト・藤原千秋さん、以下同)

では、そもそも屋外で花粉を付着させにくい衣服とは、どういったものでしょうか?

 

静電気の発生を抑える! 花粉が付きにくい服とは?

家に花粉を持ち込まないためには、外出先で服に付着してしまう花粉自体を抑えることも大切です。

空中に舞っている花粉より、地面に落ちている花粉の方が量は多いので、舗装された道の上を歩くと、ボトムの裾から花粉が入り込んできます。そのため、フレアスカートなど裾が広がっている服は避ける方がいいでしょう。

服の素材は、一見、ウールよりもポリエルテルなど表面がツルツルしたものの方が、花粉の付着が少ないように感じますが、静電気が発生しやすい状態では花粉が吸い寄せられてきてしまいます。そのため、生地表面の平滑度より、静電気を発生させない方が大事。静電気の発生については、重ね着するときの素材の組み合わせにも注意が必要です」

 

静電気とは?

静電気とは、プラスの電気とマイナスの電気のバランスが崩れた状態をいいます。プラスに帯電したものとマイナスに帯電したものが近づいたとき、バランスをとるために電気がマイナスからプラスに移動=放電し、バチッという電流の衝撃が起きるのです。

 

「例えば、プラスの電気を帯びやすいナイロンのタイツに、マイナスの電気を帯びやすいポリエステルのスカートを履くとスカートがまとわりつくというように、プラスとマイナスの電気が発生する重ね着は避けましょう。また、リネンやコットン、シルクなどの天然素材はそもそも帯電しにくいので、下着やインナーはコットンやシルク製にすると、電気の発生を抑制しやすくなります」

 

柔軟剤の使いすぎはNG! 洗濯の注意点

20220314_atliving_kafun_007

衣類に付着した花粉は、洗濯でしっかりと洗い落とし、花粉が付きにくいよう対策したいですよね。最近は、花粉対策・静電気対策をうたった洗剤・柔軟剤もラインナップ豊富です。

「花粉対策用の洗剤や柔軟剤があるので、それらを使うのはいいと思います。ただし、規定量は守ること。花粉をしっかり落としたい! という心理が働くと、無意識に洗剤を多く投入してしまうこともあります。すると、すすぎで落としきれない洗剤の中には汚れも混じっているため、衣類は洗ったのに不衛生ということになりかねません。

柔軟剤を使うときにも注意が必要です。柔軟剤を使って衣類のすべりをよくすると花粉が付きにくくなるので、やはり、多めに投入したくなります。しかし、柔軟剤は洗剤と違って衣類に成分を残留させるもの。衣類に残る量が多すぎると、肌がかゆくなったり乾燥しやすくなったりする方もいます。また、洗濯時に花粉をしっかりと落としたいので、洗濯コースは“スピードコース”や“おいそぎコース”のような、短時間メニューは避けるほうがいいでしょう。洗剤の量を守り、しっかり洗ってしっかりすすぐことを意識しましょう」

 

晴れていても外干しはNG! 洗濯物の乾かし方

20220314_atliving_kafun_008

暖かくなって気持ちのいい気候のため、晴天のときは外干しをしたいところ。でも、花粉の時期はやっぱりNGです。

「私自身、花粉症に悩まされながらもなかなかやめられなかったのが、晴れた日の衣類の外干し。でも花粉症対策として、もっともやってはいけないのが洗濯物の外干しです。濡れた衣類に花粉が付着し、その状態で乾いていくと、花粉が衣類の繊維に入り込んで閉じ込められてしまいます。表面も繊維の奥までも花粉だらけになった衣類を着ていては、花粉症の症状が悪化してしまいます。花粉の時期は1〜2か月間。この時期は、晴れていても外干しはダメ! というルールにしましょう。

そして、できれば部屋干しもやめたいところ。というのも、だんだんと高温多湿になっていくこの時期に、部屋干しを毎日続けると、カビやダニの発生を促してしまいます。窓を開けない時期なので、空気はどんどん汚れます。花粉症だと思っていたら、カビやダニの影響で出ていたアレルギーだったという可能性もあります。乾燥機能のついたドラム式洗濯機をお使いならば、衣類は乾燥まで一気に進めるか、浴室乾燥機を使う。コインランドリーを活用するのもいいですね。コインランドリーならば、一度に大量の衣類を乾燥させることができるので、時短にもなります。乾燥機は高温で一気に乾かすので、衣類の除菌効果も期待できます。花粉シーズンは、花粉の付着を防ぎながら衣類の除菌も進める時期と捉え、乾燥機で衣類を乾かしましょう

 

上手に使って花粉をブロック! 花粉対策のサポートグッズ

藤原さんが、花粉対策として取り入れているおすすめのアイテムを教えていただきました。

 

・衣類に付いた花粉の形状を変形させる除菌スプレー

20220314_atliving_kafun_003
全日空商事「A2Care」1980円(税込)
「こちらは“MA-T”という成分が菌やウイルスに働きかけ除去できる、今、注目の除菌・消臭スプレーです。おでかけ前に、衣類や靴、バッグなどにスプレーしておくと、花粉の形状を変形させることができます。99.99%が精製水なので、赤ちゃんやペット用品にも使えます。無色無臭なのもよくて、私のように人工的な香りが苦手な方でも安心して使えます。少し値段は高めですが、効果と安全性を考えれば納得できるアイテムです」

・高い静電気防止効果で抗ウイルスの働きが24時間続く

20220314_atliving_kafun_004
花王「リセッシュ除菌EX プロテクトガード」385円(編集部調べ)
「衣類の消臭、除菌、抗ウイルス効果が24時間続くことが期待できる除菌スプレーです。静電気防止成分配合なので、おでかけ前に衣類や布製の靴やバッグにスプレーしておけば、花粉の付着が減らせます。パッケージ裏の説明を読むと書いてありますが、軽く湿るくらいまで衣類にスプレーするので、その状態で外に出ると花粉が付着しやすくなってしまいます。スプレー後はしっかりと乾かしてから外出しましょう」

・フロアワイパーは花粉時期の掃除の必需品

20220314_atliving_kafun_005
花王「クイックルワイパー」1980円(税込、編集部調べ)
「床に落ちた花粉の除去は、まず水拭きで拭き取りましょう。水拭き用のシートをつけた長い柄のフロアワイパーがあると便利です。床に落ちた花粉を拭き取ってから掃除機をかければ、花粉が舞い上がる状況を回避することができます。お部屋全体だけではなく、最後に玄関のたたきまでフロアワイパーをかけるようにしてくださいね」

・玄関のたたき専用にあると便利な掃除機ノズル

20220314_atliving_kafun_006
DAISO「そうじ機ノズル」110円(税込)
「この時期、玄関のたたきには花粉がたくさん落ちるので、水拭きと掃除機での花粉除去をこまめに行いたいところ。とはいえ、お部屋を掃除した掃除機でそのまま玄関のたたきまでかけるのは避けたいですよね。そんなときにおすすめなのが、100円ショップで買える掃除機のノズルです。シューズボックスの棚にこのノズルを入れておき、たたきを掃除するときに掃除機のヘッドをつけかえればスムーズに作業ができます」

 

花粉シーズンは、部屋を閉め切りがち。でも花粉症だと思っていたら、カビやダニによるアレルギーの可能性もあるという藤原さん。

「閉め切った部屋は空気が汚れるので、花粉時期でも朝早い花粉の少ない時間帯に換気をするようにしましょう。PM2.5や花粉など、視覚でとらえられないものへの対策は、天気予報の風向き情報も上手に活用するといいでしょう。部屋の換気をするときに、向かい風になる方角の窓の近くに空気清浄機を置くと、部屋に入ってくるアレルゲンの量を減らすことができますよ」

Profile

20220314_atliving_kafun_prof

住生活ジャーナリスト / 藤原千秋

住宅メーカーで勤務の後、2001年から、オールアバウト「住まいを考える」サイトガイドに就任、住宅関係専業のライターとして活動。プライベートでは三児の母。自身も子どもも花粉症やアレルギーに悩まされ、花粉対策の試行錯誤を続けてきた経験あり。ラジオや新聞、雑誌などで活躍するほか、『忙しい人の人生が整う 家事の習慣』(西東社)の共同監修、『人生をピカピカに 夢をかなえる掃除の習慣』(朝日新聞出版)の監修を務める。

 

取材・文=今井美由紀(Neem Tree)