在宅ワークの整え方―――ストレス対策編
ハード面の環境が整って、スムーズに在宅ワークへの切り替えができても、その閉塞感から「一日中ひとりで仕事するのはさみしい」「外に出られなくてストレスが溜まる」という声が上がっています。在宅ワークが楽しくできるようなアイテムについても、平田さんに伺いました。
1. サブスクでお花がポストに届く
平田さんオススメのストレス緩和アイテムは、月額制で届けてくれるお花の定期便「Bloomee LIFE」。お花のボリュームや、毎週、隔週、毎月など配送のリズムもチョイスすることができます。
「毎日家にいると、何か変化がほしくなりますよね。お花の定期便は、毎回違うお花を届けてくれるので、部屋に飾るのも見ながら仕事するのも楽しくなります。お届けもポストにしてもらえるので不在時も受け取れ、気楽にはじめることができますよ」
Bloomee LIFE
ポストで受け取れるお花の定期便。500円〜1200円(送料別)と、暮らしに合わせてプランを選択できる。ポストで受け取れるので、受け取りの負担がないのが嬉しい。
2. 香りと音楽で自分の機嫌がよくなる気分転換を
自宅作業で大切にしたいのは、合間の休憩時間や、気分転換になるアイデアをたくさん持っておくこと。朝起きてから夜眠るまでパソコンの前で仕事にかかりきりになってしまうと、疲れやストレスが慢性化してしまい、プライベートな時間を作りにくくなってしまいます。
「ちょっとお茶を入れたり、アロマスプレーをして深呼吸したり、音楽をかけたり、安らぎや癒しになるようなことは、どんどん取り入れながら仕事するといいと思います。在宅ワークでは、好きな音楽を聴きながら作業したり、お香を焚いたりと、仕事中に好きなことができるのも魅力のひとつなんです。わたしは、よく作業用BGMをYouTubeで流しながら仕事しています。また、今日は仕事は終わり、という区切りを作った方がいいでしょう。やるべきことがあって、やれる環境があると、ついだらだらと夜中まで作業してしまうので、そこは仕事とプライベートをきちんと分け、自分の時間も大切にしてください」
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3. ランチは作り置きして温めるだけ
外出していたりオフィスで仕事ができるときは、ランチタイムに外食するのもひとつの楽しみだったかもしれません。しかし、なかなか外食ができない事態になった今、できるだけ手間をかけずにおいしいものを食べることが、日々のストレス緩和にもつながるはず。
「作業が捗っているときに、わざわざ自分のためだけに昼ごはんを作るのは大変ですよね。ランチはできるだけ温めるだけで済ませて作業にすぐ戻れるよう、我が家では、家事代行サービスを使って、作り置きのものを冷凍庫にたくさん常備してもらっています。現在の状態になってからは、普段テイクアウトのなかったレストランもテイクアウトメニューを作っているので、デリバリーやテイクアウトなども上手に使って、食べる楽しみも大事にしたいですよね」
4. 誰かと話したい!そんなストレスは雑談スレで解消
ひとりぼっちで自宅で仕事していると、「今日一日誰とも話していない……」というさみしい環境にもなりがち。フリーランス歴が長い平田さんは、普段から仲間たちと雑談できるスレッドを立ち上げて、そこでさまざまな人とコミュニケーションをとっているそうです。
「フリーランス協会の事務局メンバーは全国に散らばっているので、未だかつて全員で集まったことはないんです。でも、日々チャットでやりとりをしているので気持ちの距離は近く、会ったことがなくても、何も困らずに一緒に仕事ができています。仕事だけでなく、子どものことや日々のことなどを話せるスレッドがあると、さみしさも半減しますよ。また、これまでは『飲みに行こう』と言っても同じエリアの人しか来られなかったのが、最近は“オンライン飲み会”で、場所の垣根を越えてたくさんの人と関われるようになりました。これをチャンスと考えて過ごすのもいいですよね」
こんなときだからこそ、ストレスなく日々が楽しくなるよう、前向きになることが大切。自宅にオフィスと同じような仕事環境を整えるのは難しいものですが、できるだけ快適に過ごせるよう空間を整えれば、作業効率は上がり、毎日気持ちよく仕事に向かうことができるはずです。
Profile
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会 代表理事 / 平田麻莉
慶應義塾大学総合政策学部在学中に、PR会社・ビルコムの創業期に参画。リンクアンドモチベーション、リクルートスタッフィング、インテリジェンス(現パーソル)などの広報経験を通じて、企業と個人の関係性に対する関心を深める。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院への交換留学を経て、2011年に慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。同大学ビジネス・スクール委員長室で広報・国際連携を担いつつ、同大学大学院政策・メディア研究科博士課程で学生と職員の二足の草鞋を履く(出産を機に退学)。現在は、フリーランスで広報や出版、ケースメソッド教材制作を行う傍ら、プロボノの社会活動として2017年1月に同団体を設立。日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2020」受賞。
取材・文=吉川愛歩 撮影=安藤佐也加 構成=Neem Tree