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家でワインを楽しむための蘊蓄講座ワインの世界を旅する 第2回
―イタリアと5つの産地―

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トスカーナ ~歴史ある「キャンティ・クラシコ」は、今も進化し続ける~

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フィレンツェの南、シエナの北に、「キャンティ・クラシコ」の畑は広がっています。イタリアワインにおいて“クラシコ”とは元来、銘醸畑として認められていたエリアを指しますが、とくに“キャンティ”はラッダ、ガイオーレ、カステッリーナに加えグレーヴェが、18世紀に線引きされた歴史のあるクラシコといえます。これは現在の原産地呼称のオリジナルともいえる、画期的な出来事でもありました。

けれどもキャンティ・クラシコとキャンティの“サブ・ゾーン”(キャンティ〇〇とエチケットに記載)、キャンティとだけ表示された広域ワインのエチケットには、どれも「Chianti」の表示が。ワイン初心者にとっては、その品質の差の割に、店頭では区別のつきにくいワインとして長く流通してきたのです。“キャンティ”という響きが銘醸ワインの響きも併せ持っていること、一時期の大量生産の広域ワインが多く流通したことも、日本の消費者にとってはハズレの多いワインのような印象を与えてしまったように思うのです。

2014年に、「グラン・セレツィオーネ」という単一畑のキャンティ・クラシコの最上位にあたる新しい呼称が設けられ、キャンティ・クラシコはその品質に見合った高級ワインのイメージを取り戻そうとしています。キャンティ・クラシコの地域ごとの個性、そしてその単一畑の個性が評価されていくのも、これからのことです。例えばボルドーのように、生産者の格付けのようなものが制定されたなら、格付けシャトーとAOCボルドーとの差以上に、優れた生産者と単一畑とキャンティのサブゾーン、広域キャンティがより消費者にとってわかりやすく、また素晴らしいワインを産み出すことにつながらないかと日々夢想しています。

長い時間が必要だとは思いますが、イタリアワインを代表する銘醸ワインとして、キャンティ・クラシコがこれからワインを親しむ方にとっても、とっておきの選択肢になることを願っています。

そう、フィレンツェの名物料理といえば、赤身のキアーナ牛の「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」。ステーキに合わせるワインとしてキャンティ・クラシコを選べるようになったなら、相当なワイン愛好家といえることでしょう。

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Rocca di Montegrossi(ロッカ・ディ・モンテグロッシ)
「Chianti Classico2017(キャンティ・クラシコ2017)」
3800
輸入元=ミレニアムマーケティング

 

3つ目に紹介していただくのは、シチリアです。