下半身太りが悩みで、お腹周りの脂肪も気になる……。これって「内臓脂肪」と「皮下脂肪」のどちらだろう? 脂肪を落とすには、何をするのが効果的?
そんな悩みを抱えている人は多いでしょう。「内臓脂肪」や「皮下脂肪」の落とし方について、これまで2万人以上を美ボディに導いてきた、“ダイエット王子”こと小山圭介さんに教えていただきました。
内臓脂肪は減らしやすく、皮下脂肪はじわじわ減る
こんにちは。ダイエットトレーナー&メンタルコーチの小山圭介です。まずは「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の違いを知っておきましょう。肥満のタイプは、脂肪のつく部位によって次の2つに分類されます。
上半身につきやすいのが「内臓脂肪」
内臓脂肪は、お腹の内臓の周りにつく脂肪。内臓脂肪が多いタイプは、上半身に脂肪が蓄積することから、“リンゴ型肥満”ともいわれます。
下半身につきやすいのが「皮下脂肪」
皮下脂肪は、皮膚と筋肉の間の皮下組織につく脂肪。皮下脂肪が多いタイプは下半身に脂肪が蓄積するので、“洋ナシ型肥満”ともいわれます。
食べ過ぎてエネルギーが余ると、最初につくのが内臓脂肪。そして、ダイエットをして最初に減るのも内臓脂肪です。皮下脂肪は内臓脂肪よりじわじわつき、ダイエットで徐々に減っていく傾向があります。脂肪には“エネルギーの備蓄”という役割がありますが、お金にたとえると、内臓脂肪は引き出しやすい財布のお金や普通預金、皮下脂肪は引き出しにくい定期預金です。
内臓脂肪が気になる人は、生活習慣の見直しを
健康のために注意したいのが、内臓脂肪の蓄積です。内臓脂肪が増えると血中脂質が増加して、動脈硬化が進行するリスクがあります。
内臓脂肪型肥満は男性に多いといわれますが、女性でも甘いものや脂っこいものを食べ過ぎていて、お酒を飲む量が多い人は内臓脂肪が蓄積しているかもしれません。また、更年期の女性は女性ホルモンの減少によって内臓脂肪がつきやすくなります。
ウエストの周囲のサイズ(おヘソの高さではかる)が、男性は85cm以上、女性は90cm以上の場合、内臓脂肪が蓄積している可能性があります。気になる人は、体組成計やCTスキャンによる検査でチェックしてみてください。
内臓脂肪を減らすには、次のように食事と運動の両面から生活習慣を改善していきましょう。
・揚げもの、炒めものなど脂っこい食事が続かないようにする
・お菓子、加糖の飲み物のとりすぎに気をつける
・お酒は控えめにし、シメのラーメンをやめる
・通勤時などによく歩き、できるだけ階段を使う
・筋トレと有酸素運動を取り入れる
皮下脂肪が気になる人は筋肉の質をよくする
続いては、皮下脂肪についてです。
脂肪にはクッションのように外部の衝撃から体を守ったり、体温を保持したりする役割があります。お尻、脚など下半身に皮下脂肪がたくさんついている人は、筋肉が硬くなっているか、筋肉量が低下して冷えやすくなっています。つまり、弱い部分を守ろうとして皮下脂肪がつくのです。たとえば、学生時代にソフトボールをしてお尻や太ももなどの筋肉を鍛えていた人が、社会人になってから運動不足になり、下半身に皮下脂肪がたくさんついてしまったケースもあります。
皮下脂肪が気になる人は、次の方法で減らしていきましょう。
・もみほぐしやストレッチを習慣にして筋肉の質をよくする
・お尻、太ももなど、皮下脂肪が気になる部位の筋トレをする
・通勤などでよく歩いて下半身の筋肉を働かせ、冷えないようにする
・シャワ―で済まさず、湯船に使って体を温める
また、体にはマッスルメモリーという育てた筋肉を記憶する働きがあり、運動をやめても再びトレーニングをすることで元の状態に戻しやすいといわれます。マッスルメモリーを呼び覚ますには、学生時代に行っていたスポーツを再開するのもおすすめです。
お腹がポッコリと出ていなくて、一見やせて見える人でも体脂肪が多い隠れ肥満の場合も。体組成計で体脂肪率や内臓脂肪レベルをチェックして、余分な脂肪を落としていきましょう!
Profile
ダイエットトレーナー&メンタルコーチ / 小山 圭介
ホットヨガスタジオLAVAのプログラム開発を経て、ダイエット合宿施設『LAVAビレッジ伊豆高原』を立ち上げる。これまで1万人以上にダイエット指導を行う。メンタル・食事・運動など、さまざまなアプローチで健康な体をつくるダイエット法を提案している。テレビ、雑誌、WEBなどメディアでも活躍中。
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